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小佐々連合艦隊出撃ス

九月四日 午三つ刻(1200) 小佐々城 小佐々純正


第一艦隊は宗義調殿の対馬水軍と、壱岐郷ノ浦にて合流。第二艦隊はそのまま福江島へ向かい、宇久の五島水軍と合流。第三艦隊は塩田津の湊で後藤軍を乗せ、佐世保に向かい相神浦松浦の兵を乗せる。


伊万里は陸路にて唐津に向かい、波多の軍勢と合流する。その後軍勢を乗せた唐津水軍と第三艦隊は合流。第三艦隊は海路にて津屋崎を目指し上陸作戦を行う。その後波多、伊万里、相神浦松浦、後藤の軍は第一軍と合流、その麾下となり戦闘に参加する。唐津水軍は第三艦隊の麾下となる。


第一、第二、第三艦隊の航海科からはそれぞれ信号員を派遣し、宗、宇久、唐津水軍との連携を密にする。夜間航行に関しては、灯明台の建設を同盟国、領国ともに行っている。しかしまだまだ数が追いついておらぬ。


小佐々領内だけでも大島、蛎浦島、江島、平島、松島、平戸島、生月島に建設できたくらいで完全ではない。五島は福江島と中通島のみ。残りは対馬本島と壱岐くらい。岬や離島、岩礁が多く座礁しやすいところなど、まだまだたくさんある。


高所、または盛り土で屋根付きの小屋をつくり、そこで石炭を燃やす。煙は気になるが昼間の目印になるし、夜はそれが明かりになる。今のところ、薄暮と払暁の半刻から一刻程度は航行が可能であろうが、真夜中の航行は危険だ。


幸いにして新月ではない。さらに数日かけて満月になるので曇や雨でない限りは、注意深く航行すればいいだろう。しかし事故があってはならない。夜間航行の訓練と灯明台の設備、それからより正確な海図の作成が急務だ。


今回の戦がなければ気づかなかったであろう事も多い。陸路の信号伝達の速度は飛躍的に早くなった。他国の追随を許さないであろう。しかし全ては人が行っている事。いずれは真似される。さらなる改善と発明が必要であろう。海路もしかり。


島がないところでは、いや、島があったとて人が住んでいなければ、信号のやり取りは近くともできぬ。結局は船による伝達になる。無人島における信号所の設置と信号員の常駐。そしてやはり燈明台と海図だ。


今回における最も大きな問題は、信号がいかに早く着いたとて、陣触れを出してすぐに軍を動かせるわけではないという事だ。どんなに急いでも半日~二日はかかるであろう。


陸路の信号で波多、伊万里、相神浦松浦、そして武雄の後藤どのには送った。しかし仮に一刻後についたとして、陣触れを出してもすぐに夕刻になる。明日の早朝から準備しても、早くても明日の夕刻になるであろう。そして明後日の朝に出港だ。


遅ければ明明後日以降になる。これはやはり、同盟国の条件としては完全常備軍の設置が急務であるな。無論、従属国人衆も同様だ。しかしそれには金がかかる。


全額こちらが負担するのは筋違いであるが、かといってそれを国衆に負担させるのは、負担が大きすぎる。反乱の元だ。やはり、完全に吸収して中央集権にするべきか?しかし今の段階では無理だ。


時間をかけなくてはならないが、これがいわゆる可及的速やかにということなのか。


しかも今回は稲の刈り入れ時期と重なっている。国人衆には負担をかける。戦が長引けば刈り入れができないし、そうなれば食料の供給が滞るから物価も上がる。一刻も早く終わらせねば。


俺は各艦隊に出撃命令を出し、各同盟相手に文を送った。今回は第一艦隊に座乗して指揮を取ろう。

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