15話:月世物語Ⅳ
さて、うちの高校には、本日、今月に入って三人目の転校生(正確には復学生)が現れた。その全員がうちのクラス。それは、理由がある。深蘭の密かな根回しだ。前二人は別として、月世は、だが。
「本日より復学しました、天壌月世です」
漆黒の髪と大きな瞳。街行く男の十人に七人が振り向く(ホモとロリコンが居た場合を考えて)容姿をしている。まあ、ホモとロリコン抜きだったら、十人に九点五人は振り向くであろう。そんな容姿をしている。と、深蘭に話したら、
「お前は、幼馴染美化が入りすぎだ」
と怒られた。そんなに美化しているだろうか。
「て、天壌、月世……」
三縞の慌てっぷりは、見ていてよく分かる。そして、天螺は、と言うと、まあ、朝、家で説明したから、と言うこともあって普通にしている。
「あと、」
急に月世が喋りだした……?一体、
「わたしは、黎希のモノなのでそこのところをよろしく」
……、ウン。たぶん、死んだな。いや、殺されるわ。天螺、妖だけで、やばかったんだから。
「抹消」
結局、天螺の時と同じことをしたぜ。
俺は、休み時間に、月世と話していた。
「久しぶりだな。こうやって話すのも……」
「わたしとしては、姉さんとして、何度か話してたんだけどね」
マジか……気づかなかった。
「まあ、それにしても、衰退したはずの魔法使いが、こうも集まるとアレだな……」
「零の魔法と無窮の魔法、月の魔法に陽の魔法だね」
ああ、そしてもう一つ。
「輪廻の魔法も、だ」
その五人の魔法使いが、現在、一つの場所に集まっている。
「り、輪廻の魔法?」
「そうさ、輪廻の魔法使い。三縞恋奈」
俺は、一応、月世にも輪廻の話をしておくことにした。




