第23話
「絶対にアリアを見つける!」
「王都に何があったのか、わからない」
「だけど、何かが起きてる!アリアの力が必要だ!」
リオンは矢継ぎ早に話す。
王都からは白煙が立ち昇っている。
『勇者』として、一瞬迷った。
―何をおいても、今すぐ王都に駆けつけなければ―
そう思った自分に言い聞かせるように、セリーンに言う。
「わかってる」
「でも、私一人で大丈夫。必ず見つける。近くにいると思うの」
「あなたは行って。みんなを助けて、お願い」
(私の家族を......)と言いかけたが、踏みとどまった。
――――――
なんなの、一体何が......
リオン、セリーンは王都にいる?
アリアは?
このまま王都に行くべき?
リズは馬で駆けながら、王都上空を凝視していた。
そして......
さっきから感じる違和感。
後ろに何かいる?
時折り、風がわずかに揺れる。
気のせい......ではない。
としたら......
集中する。
―――"風" を受け流される感覚......
そんなことをできるのは、里の者。
三人衆......
鳥肌が立つ。
追ってきているならば、長老の命令以外にない。
なぜ......
『匿う』 と言ったのは......
嘘......
だとすれば、だとすれば、
アリアが危ない。
巻くことはできない。
引き離せもしない。
三対一......勝てるか......!?
気づいたことを、気づかれてはいけない。
このまま、引きつけたまま、走る。
別れられたらまずい。
アリア、
アリアを里に近づけたくない。
どうすれば、どうすれば......
―――突如、王都から東方、火柱が上がる。
空高くまで昇る炎。
間隔を空け、また炎が上がる。
さらに、もう一本の火柱が。
ゴオォ
音が聞こえてきた。
セリーン!
――――――
「......炎の根源、深淵の業火よ、その姿を......」
―――「空の果てまで」
詠唱を終え、両手を高く空に。
―――大変なことが起こっている!
あの大群。
上空を周っているが、雨のように何かを落とした。
あれはレイバーン。
上空から"もの" を落とし、獲物を傷つけてから襲う。
あの数、あの大きさ、岩を掴めるだろう。
酷い損害のはず。
時間がない。
王都が危ない。
こうなったらお祖父様もアリアどころではないだろう。
アリア……
気づいて……
24話に続く。
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