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なぜ、あんたが死ななきゃなんないの?
「千影危ないっ!」
ドンっ!
「宗馬!」
キキーッ! ドガーンッ! ピーポーピーポー
まただ・・・
夢の時もこのことが出てくるのに、ぼーっとしてる時もこのことがフラッシュバックされるなんて・・・
それにしても、何であたしを庇って死んだの・・・?
なんであんたが死ななきゃなんないの・・・?
あたしが死ねばよかったのに・・・
あっ、ごめんなさい、自己紹介が遅れてたわね・・・
あたしの名前は久遠千影、高校2年生。
宗馬は、あたしの小さい頃からの幼馴染で、フルネームは雛形宗馬。
あたしと同じ高校で、バスケ部のキャプテンで、みんなから慕われていた。
2年連続同じクラスだけど、背が高くて男女関係なく優しくて、みんなの人気者だった。
あと、爽やかな笑顔が特徴だったから、女子にかなりモテていた。
あいつが死んだのは、ある夏の日のことだった。