【第2章・章末資料】主要人物紹介(瓢箪の中に工房を)
【小野寺修一/宗真】
四十代の会社員。
佳乃の夫で、紬の父。
若返りも魔法も気になるが、家族との明日を手放してまで転生するつもりはない。
「夢の中だけ」という条件で仙界へ通い、向こうでは中性的な少年の姿をした道士・宗真として暮らす。
宗真という名は、紬が生まれる前、佳乃と二人で考えていた子どもの名前の候補だった。
五系統の仙術が使えず、羅玄子へ求めたのは作業場だった。
失敗した物を見比べ、もう一度試し、直すための場所が欲しい。
現実で娘の竹刀袋を縫っていたように、仙界でも柄を削り、服や靴を繕う。
自分で手を入れた物を使うのが、いまは楽しい。
◇
【佳乃】
修一の妻で、紬の母。
気配りは細やかで、物言いはさっぱり。
困っている夫にはさっと手を貸し、妙な夢の話にも付き合う。
紬の少し辛口な物言いは、母親譲りでもある。
修一が仙界へ通っていることは知らない。
台所の戸を直した夫には、「はい、現実の大事件は解決」。
◇
【紬】
修一と佳乃の娘。
剣道に取り組み、稽古では足運びを教わっている。
父には少し辛口で、繕ってもらった竹刀袋にも「ちょっと曲がってる」と一言。
父が汗を袖で拭こうとすると、自分のタオルを差し出す。
帰宅後には、「やるなら、自分のタオル持ってきてね」。
◇
【リシェル】
修一へ転生を勧めに来た天使。
丁寧な話し方とは裏腹に、羽は落ち着かない。
修一の話を聞き、大切にしている生活を終わらせる誘いだったことを謝った。
夢を通じた会話、現実へ戻る道、仙桃の器。
それぞれに前例のあるものを組み合わせ、夢の中だけ通う方法を考えた。
一緒につないだ前例はないと、試す前に修一へ伝えている。
◇
【青柏】
仙桃から出てきた修一を仙籍房へ案内し、仙術の基礎を教えた老仙。
器へ沈む仙気を自分の教え方では扱えないと見て、羅玄子のもとへ連れていく。
龍の話になると、まず頭の大きさを語りたがる。
宗真が知りたいのは、そこからどう逃げたか。
転んだことも、靴を拾わず逃げたことも、聞かれれば隠さず話してくれた。
◇
【羅玄子】
道具の置き場所に細かく、物の言い方も厳しい宝貝師。
宗真の変わった仙気と、強い武器より試す場所を欲しがる考えに興味を持つ。
刀の鍛造や符糸の仕事を引き受け、宗真にも柄の加工や仙気を沈める仕上げを任せた。
借りた道具を捨ててよいのかとためらう弟子には、「お前が帰ってくれば、文句は言わん」と答えている。




