繋がり6 思いつきだけどやっちゃう~?
放課後 音楽室
ツナグ「ずいぶんと
世話焼いてくれたな?
カナデ」
ヴェル「……お前の知り合いか?」
ツナグ「僕に毎朝
即興で曲投げてきて」
ツナグ「即興で歌詞つけろって
無茶振りしてくるやつ」
ヴェル「(……なるほどな)」
ヴェル「だから俺の音にも
あんな自然に乗れたのか」
一拍。
ヴェル「……ってかお前ら」
「毎朝やってんのか?」
ツナグ「……あ」
カナデ「そうだよ~?」
カナデ「毎朝ツナグと
遊んでるの♪」
ツナグ「……セッションな?」
にこやかな笑顔
ただそれだけ
——なのに
ほんの少しだけ、空気が変わる
ツナグ「……カナデ?」
カナデ「……そう」
カナデ「毎朝、ツナグと」
少し考えるように
間を置いて
カナデ「……音、鳴らしてるの」
「ずっとね?」
ヴェル「(……なんだ、この感じ)」
カナデ「ツ~ナ~グ~?」
「その人、だれ?」
ツナグ「……いや
さっき会ったばっかのやつ」
カナデ「ふーん」
カナデ「知らない人とも
すぐ音鳴らすんだ?」
カナデ「私がいるのに?」
ツナグ「そういう言い方やめろ!?」
ヴェル「……おい」
ヴェル「別に取るつもりねえぞ」
カナデ「ん~?」
カナデ「今、ツナグと話してるから」
カナデ「ちょっとだけ待っててね?^^」
ヴェル「……あ、はい」
一拍。
カナデ「でもさっきの音——」
「楽しかった」
ヴェル「……あ?」
カナデ「なんかね」
カナデ「“鳴らしたい!”って感じが
いっぱい出てて」
「好きかも」
ヴェル「……」
小さく息を吐く。
ヴェル「……変なやつだな」
カナデ「えへへ~」
カナデ「でもね?」
カナデ「ツナグの声と
ヴェルのギター」
「ちゃんと繋がってたよ?」
ツナグ「……」
ヴェル「……」
カナデ「だから——」
「一緒にやろ?」
ツナグ「……は?」
カナデ「路上ライヴ♪」
ツナグ「はあああああ!?」
ヴェル「……いいじゃねえか」
ツナグ「お前もかよ!!」
翌朝 神社
ネア「へぇ?」
ネア「君たち、路上ライヴするの?」
カナデ「そうなんですよ~♪」
カナデ「いいギターの子
見つけちゃって~」
ネア「……へぇ」
視線だけで
ヴェルを見る
ネア「——その子?」
ヴェル「……あんた誰だ?」
ネア「ん~?」
一歩、近づく
ネア「ねえ
ギター見せてよ」
ネア「主役でしょ?」
ヴェル「……」
少しだけ構える。
ネアは覗き込む。
ネア「……ふーん」
ネア「ちゃんと弾き込んでるね」
ネア「結構無茶もしてそう」
ヴェル「……は?」
ネア「でも——」
ネア「雑には扱ってない感じ」
ネア「ちゃんと自分の音、探してるでしょ?」
ヴェル「……なんなんだよ」
カナデ「(……え?)」
カナデ(なんでそれだけで——)
ネア「ただの感想だよ~♪」
ネア「私はネア」
ネア「あなたは?」
ヴェル「……ヴェル・ナラシ」
ネア「へぇ、いい名前」
ネア「で?」
ネア「どこでやるの?」
カナデ「ここです!」
ネア「……え」
ネア「ちょっと待って」
「ここって」
ネア「メインストリートの
ど真ん中じゃん」
カナデ「はい♪」
ネア「……」
ネア「(この子、本気だ)」
ネア「(しかも止まらないタイプ)」
ツナグ(ボクハキイテナイ)
ツナグ(ボクハキイテナイ)
ネア「……少年?」
ネア「大丈夫?」
カナデ「ツナグは大丈夫だよ~」
「私の下僕だから~♪」
ツナグ「いつからだよ!!」
ネア「……あはは」
「ほんと面白い」
ネア「ねえ、当日」
「見に行っていい?」
カナデ「ぜひ~♪」
ツナグ「オーディエンス増えた!!」
ネア「もうさ——」
ツナグの顔を覗き込む
「覚悟しなよ? 少年」




