66 ぴんく2
ぴんく
「ッたく…、せっかく来てやったってのによ…。」
永遠続く砂原、今や最も陽が高く…時刻を考えるに丁度昼時であろうか。腹も空き頃…、しかし、喉を潤そうにも食事をしようにも水の都たるその地を包むのは、異様な光景。
見上げても頂点がなかなか見出だせないほどに巨大な漆黒の半球。遥か遠くからでも良く見えた故に半球だと理解出来たが、ただここから見上げただけでは単に壁だと思ったかも知れない。
いかに魔法大国ベスティアとは言え、こんな見た目の防御結界など張っていては来る者も減るだろう。少なくとも以前…3年ほど前に訪れた時にはこのような物は無かったハズだ。
─ガンッ!!
頑丈である、ということ以外に効果など無いなまくらの魔剣『我が歩む始まり』を無理矢理に叩き付けてみたが、残念ながらそれは弾かれ、その上で警備の兵が来る様子も無い。
そもそも…周囲にはまるで人が居ないのだ。
「全てを拒む防御結界…。形式を見るに神聖魔法か?こんだけ大規模なモンなら逆に周りに人が居そうなモンだがな?」
─斬
振り向きざまに放ったその一撃は、無論『我が歩む始まり』による物。魔剣でありながら何の効果も無いソレだが、惨状を見れば判るだろう。
山のように積み上がった肉の塊。無限に湧き出てくるようなそれらは全て彼の魔剣の錆にすらならない。
この地で何が起きたのか、この化け物は何なのか。もう少し早く来ていればそれも判ったかも知れないし、もしかしたら巻き込まれることも出来たかも知れない。
「…先客、いえ……クラス11冒険者、グラッゼア・ルドーですね。」
人の気配などまるで無かった場所だが、別の気配はあったらしい。遥か天から聞こえる忌々しい声。世界を守るなどという間抜けを吐かしたソレは、事実として古い時代からそうであり続け、今も世界の守護者として信仰の対象にまでなっている。
巨大な翼を広げ、まるで世界の支配者にでもなったかのようにこちらを睥睨するその化け物。
「天使シセラフ…テメェが来たってこたァ…当たりだな。」
「……獣の勘というやつですか?」
呆れ混じりのその言葉、しかし目の前の惨状を見ていながらもまるで気にせず吐けるのは、天使という存在がくぐってきた修羅場の数が故だろう。故に続く軽口もなんとも思わず受け流せるだろう…
「獣ならテメェの方が相応しそうだがな?背中にフッサフサのが生えてンじゃねぇかよ。」
「………まぁいいでしょう。それで、コレは壊せそうですか?」
少し長めの思考の後に溜飲を下げ、漆黒の半球を指の節でコンコンと叩く。
物理的に触れることが出来ている以上、コレは特定のナニカを防ぐ障壁では無く、物理的に内と外とを隔てる物。半透明でも無い以上、内側の様子も判らないし、何が起きているのかも判らない。透視の魔法もあるにはあるが、大抵の場合は魔法による物理的障壁には阻まれる。まぁ、魔法にも上下関係というものがあるのだろう。
「"アレ"を試しても良いってンなら別だがよ?オレサマがフツーにぶん殴ってもどォにもなんねェなコレは。」
「…ならば仕方ない、ですね。」
『千本剣鞘』に手を掛けるグラッゼアを手で制し、代わりとしてシセラフは、握る杖の先端を、漆黒の半球に接触するほど近付けて構える…。
結界を破る魔法は確かに存在するが、それはあくまでこの世界での常識の範疇での結界の破壊。この世界の魔法は、あくまでも均衡が保たれており、強力な物に対しては、それ相応の代償があるものだ。
しかし目の前のソレは、その常識を逸脱しており、通常の魔法で破ることは困難である。
「…〈大聖域〉〈魔力の祝福・神聖〉〈神聖強化〉〈能力解放〉〈悪意ある取引・魔力〉〈上……」
それはこの世界の通常の魔法使いとは異なるもの。
一撃の攻撃魔法の威力と範囲を追求し、術式展開時間による無防備を晒す代わりとして…いわゆる"必殺技"的な立ち位置を持つ魔法、或いは必須となる事前準備と、いくつかの制限を持つ魔術とは異なり…事前準備に長い時間を使いることで魔法の威力を更に…更に底上げする。
魔法使いの魔力は有限だ。特に、これから強者との戦闘が予測される場面であればなおさらに己の魔力消費を抑えつつ立ち回る必要がある。そんな常識がある以上…ただでさえ威力の高い魔法…その威力を上げるためにわざわざ多重の魔法強化によって多くの魔力を消費するというのは…普通に考えてあり得ない。故に多くの魔法使いにとって、一つに特化したものならいざ知らず、複数の強化系の術式を用いる戦い方はあまり馴染みの無いものだ。
「…鍵〉この辺りで良いでしょう。」
無数の魔法の詠唱が終わり、そこにあるのは漆黒の半球にも見劣りしない、極光を放つ領域と、天使シセラフ自身を包み込むオーロラのような輝き。
それらの全ては、この世界でも使える者の少ない超高位の強化術かつそれらを更に天使シセラフ自身に適応するように改良を重ねた物。
神聖魔法の広義の意味は、神の力を借り受けて行使するもの…しかしそれは儚く、脆い力の欠片でしか無く、本物の…神の力には数段劣る…。
しかし今から放たれるソレは"本物の力"…神では無く、しかし世界に神だと崇められるだけの力を持つ本物の力の奔流…。
…天使シセラフを中心とし、渦を巻くように風が吹く…。未熟な魔力の解放は、周囲に毒のようにばら撒かれるが、熟達した力はまた違った結果をもたらすらしい。飛散しないよう力を集め、収束させ、押し固める。
そこそこの時間が経過し、その間も現れる肉塊を斬り払っていたグラッゼアが思わずあくびをこぼす頃…。
「さて、〈─
魔法では打ち砕けないハズのソレを打ち砕く文字通りの力技…。巨大な爆発でも、大地を砕く破壊でも無い。一点に収束されたソレは、正しく…黒い半球へと放たれる─
「─おいおいおい!!一撃でぶっ飛ばされてンのか?それでも"魔王"か!?せいぜいオレサマを、このグラッゼア様を楽しませてみろよクソが!!」
振り抜かれた剣の効果は、真正面で瓦礫の山となって隆起する地面と、振り注ぐ雨で理解出来る。
片手で振るう剣にしてはやや長く、その剣身にはまるで枝豆のように3つの丸みを帯びた突起が見て取れる。恐らく魔剣の類だが、ここまで強力な物はそうそう無いだろう。と、いうよりも…
「「「─誰?」」」
助けてくれたのはありがたい、とはいえ疑問は消えないのだ。もう一度言うとしよう─誰?
ボロ切れのようなズボンに、どこにでも売っているような白いシャツ、少なくとも服装にはまるで特徴の無い男。肉体の引き締まり具合と、今目の前で起きた事象から察するに恐らく相当強い剣士ではあるのだろうが…。この場の誰も今その男が大声で名乗った"グラッゼア"というソレには聞き覚えが無いわけだ。…この辺りでは有名な剣士なのだろうか?
「あん?」
未だ爆発により生じた霧が晴れない中で、霧の動きに風とは異なる異様な物が混じる…
─
剣を握るグラッゼア目掛けて伸びる巨大な手のひら─
ソレが中指と薬指の間からぱっくりと左右に別れる。見れば既に腕は下から上へと振り抜かれており、その手のひらには青白いホログラムのような刀身を持つ1本の剣がいつの間にやら握られている。
「ほぅ…そう来るかねェ。」
─ぁあぁう!!!
手があるならば身体もある。
斬り裂かれた手の痛みに泣き叫び、藻掻きながら、霧を割って飛び出す存在。大きな手にしては指が短かったが、これで説明がついたわけだ。地響きを上げながら無垢な瞳をこちらに向けるソレ…相手は巨大な赤ん坊、知性は低くとも無能では無い、そして学習する存在に力だけを与えるとどうなるか…
「さっきまで居なかったってェこたぁ…地中に居たか、召喚系か?まァ…どっち、でも─
─いいッ!!」
言い切る前には駆け出し、引き抜いた剣の軌道の煌めきを無数に生み出しながら既に斬って、斬って、斬って…斬りつけ─
声すらあげぬ間に四肢をバラバラにぐちゃぐちゃに、何もさせない、何も出来ないまま蹂躙される。まるで無人の野を征くようではあるが、彼の足に揺らぎは無い。そう、その刃を届かせる。魔王の首に、その命に─
「チッ…」
どうやら腕は1本では無かったらしく、グラッゼアの背後へと伸びる手のひらを、飛び退りながら苛立たしげに斬りつける。右手に握るホログラムのような剣身を持つソレとは異なり、忍び寄る腕を斬り裂いたのは、もはやいつへし折れてもおかしくは無いほどにボロボロの剣身を持つ錆びた魔剣。
挟まれた形ではあるものの、元より一刀で両断出来ていたものがどれだけ来てもさほど関係は無い話。
あらゆる方向、水面から伸びていた無数の腕が、一息の内に斬り落とされる。
「触れたら終わりっつー話だろォがよ、芸が無ェよなァ!!」
そんなグラッゼアを叩き潰すべく、泣き声を上げながら巨大な赤子の腕が振るわれる─
─パン
いやに大きく響く手を叩く音。
その場にはそれに憶えがある者が多く居た。
瞬間─鞘からまた新たな魔剣を引き抜こうとしていたグラッゼアへと伸ばした腕が、周囲をぐるりと取り囲むそれらが、横から崩した積み木のようにバラバラに崩れ去る。
「─ッソ天使ぃぃぃい!!!!今楽しんでたットコだろォがよ!!!!!」
「こちらにも色々あるんですよ。」
"魔法を打ち消す"…竜公国にて発動されたソレは、正しく効果が発動された結果として魔法によって"召喚された"スピーカーやスポットライトすらも完全に消滅した。
つまり─
「何…が…」
「はァ…なるッほどな?」
かき消えた赤ん坊…そこに残されていたのは自身の状況が理解出来ていないのか、呆ける1人の少女─
『大丈夫よ。…大丈夫。』
─そんな少女の姿は、再び…無傷の魔王の腕の中に収まった。
「結界…というよりも"領域"がかなり強力ですね。わざわざ"水没させているせい"でしょうが…効果が狭い、『個』にしか効果が及んでいません。」
「はァ…そうッかよ。」
気怠そうに…というか天使シセラフが語ったその考察全てがどうでもいいといった様子で、【千本剣】グラッゼア・ルドーは『千本剣鞘』に手を掛け─即座にソレを引き抜いた。
─吹き抜けた風が、悠真のすぐ横を撫で、髪を揺らす。
そこでようやく、悠真は己のすぐそばまで迫っていた無数の腕に気がついた。中程と手首とで輪切りに3等分されたソレがバシャバシャと水に落ちる。
戦場で呆けるなど本来あってはならない。しかし悠真自身が己にそれを許してしまったのは現れた彼らがあまりにも救いに見えてしまった故だろう。
幾度も死を覚悟し、あまり認めたくは無いが優輝に救われた。正直、あのまま戦い続けても勝ち目こそ無かっただろうが…。いや、なんか苛ついてきた…、なんだよ、勇者のクセに全然強くなくね?ポッと出のおっさんに全部取られてるんだけど。
「おィガキどもそこで見てろよ、動くなよ?」
「は?」
ゆっくりとした歩み、しかしいつの間に側まで来ていたか判らない男より、血みどろの刃の切っ先を向けられ、思わず一歩後退る。いや、"ガキども"と言ったのは何故だろうか?そもそも悠真はあの戦いを見ていたがそれはあくまで観戦したいた、或いは圧倒されていたに過ぎない。特に動き出す気など無く、むしろ逃げよっかな〜くらいにしか考えていなかった。いや、よくよく見れば視線は己には向いていない。
ならば出ていこうとしたやつが近くに………
「……」
卍ポーズとでも言えば良いだろうか。腕を振り、足を前に出そうとするとても躍動感がある姿勢で固まる優輝が、少し首を動かすだけで目に入った。
戦闘狂なのはもしかすると煉では無くコイツなのかもしれない。いや、少し奥に目を向ければそこには確かにほぼ優輝と同じポーズで固まる煉の姿があった。ダメだコイツら早く何とかしないと…。
「ふぅ…グラッゼアさんって言ったか?アレが魔王なら…勇者のコイツは行った方が良いんじゃねえか?」
その言葉に一瞬だが反応し、グラッゼアは優輝の姿を足先から頭まで、舐めるように観察する。とはいえそれも一瞬だ。足先を見た時点で既に観察は終わっていたかのようにも思えるほどに。
「天使の巻き添えで死ぬだけだなァ…伸びるは伸びるが、まだ5年は早ェよ。」
巻き添え、という言葉に一瞬呆け、即座に遥か空にあるそれへと視線を移す。既に杖を構え…いや、直後には膨大な魔力の波が天使のその姿を歪ませる。
確かに、悠真自身、これまで何度か強力な魔法の数々を目にしてきた…しかし、これは憶えが無い。魔法を使えぬ常人ですら、この魔力には気付くだろう。目が離せない、呼吸が出来ない…しかし、天使の姿は─
「─〈地獄の炎〉」
杖を突き出したすぐ正面、放射状に広がる尋常の物では無い赤黒い炎が魔王の肢体を一瞬にして焼き尽くす。人体であれば骨すら残らず灰にする威力ではあるが、水面から飛び出した指の短い巨大な手のひらがそれを防ぎ、焼けた手のひらからまた太い腕が重なるように生え、天使を叩き落とすかのように上から下へと振るわれる。
天にあるソレを落とすなど、許されることでは無いだろう。
遥か空高くから放たれた、軽く3mは超える巨大な矢が、巨大な赤ん坊の腕を中心から抉るように、肉を裂き、骨を削り、まっすぐに刺さり突き立つ。
いや、それで終わりなどでは決して無い。
天使は既に、その杖を前へと…いや、天にある彼女の遥か下…翼を持ちながらも飛ぶつもりも無いらしい魔王へと向ける…。
外から見れば天使と魔王の距離は遠く、間合いなど成立していないようにも見えるだろう…
「─〈天威の槍〉」
魔法的輝きを放つ輪よりゆっくりと、ゆっくりと現れるのは鋭く、先端に向かうほどに針の先ほどに尖った美しい装飾が施された巨大な槍である。
神の手が偉大であるならば、神が手ずから創り出し、天使に与えられるその武器も、無論…
「放て─」
目と鼻の先に落雷でも落ちたかのような爆発音…
しかし実際に爆発が起きたわけでも、凄まじい破壊が行われたわけでも無い…魔王があったその場所には、巨大な槍が突き刺さってはいるが、それが魔王のその肢体を貫いたわけでも、全てを消し飛ばしたわけでも無かった…。代わりとして、パラパラと…何か小さいモノが水面へと落ち、ゆっくりと沈んでいく…。
「…蟲?」
人間離れ…神と同列にまで扱われる存在の常人離れした視力がその小さなモノを捉える。
既に羽ばたく力も無く、命を落とした無数の蛾達…それを天使は見ていないが、一度は目に留めた…いや、その身で体感した者も確かに居た。
『あら…「─《聖剣天叢雲》」
いつの間にか天使シセラフの背後へと移動していた魔王のその姿は、一瞬の閃光の後に円形に切り取られたように右の胸部に穴が穿たれる。右の3つ腕の内2本が千切れ飛び、血のようなドス黒いナニカが大量に溢れる。不死の身と言えど傷は負う、痛みはある、それが己を死へ追いやる唯一の一撃…『勇者』による物であれば尚更だろう。
抉れた臓器が血を逆流させ、耐えきれなくなったその体液は行き場を喪い眼から垂れ落ちる…。
剣を向けた直線へと、全てを消し飛ばす光の剣突を放つ《聖剣天叢雲》は、《聖剣召喚》で召喚可能な聖剣の中でも特に強力な効果ではあるが、今の優輝の実力では、連続して使える物ではない大技。
「外した…ッ」
天使へと完全に意識を向けていたと思ったが、頭を狙ったその一撃は、寸前のところで身を捻られ、致命傷には至らない。
『うふふ…あなたもやんちゃな子ね。』
なんの痛痒も感じている素振りも無く、笑い声すらも含んだ軽口と共に、残っている腕を優輝へと向け─
手首辺りでソレが落ち、生々しい樹層のような断面を晒し、忘れていたかのようにどろりと血が溢れ出す……。
『─?』
「だぼが!!引っ込んどけッたろォがよ!!」
怒鳴り声を上げながら斬り落とした腕を蹴り飛ばすグラッゼアだが、その手に握る刃が届く距離だとは到底思えない…。
ひとまず距離を取るためか、水面の底から無数の腕が生え、グラッゼアへとその手のひらを向ける。
「魔法の通りは問題無い…勇者の攻撃も通用する…。だとしたら何故敵意が無い?」
魔剣による不可視の斬撃は問題無く通り、無詠唱の魔法の発動を感知する術の発動も、領域効果による感知もまるで無い事は判明した。
魔王への特攻効果、その命を削り取る勇者の一撃をまともに受けた以上、ソレが本体であるならばこのまま行けば勝利は出来る。わざわざ面倒な準備が必要な"封印"も無く、こちらが適当なサポートをするだけで良いだろう。
継ぎ接ぎの翼の表層で天使が放った痛いほどの輝きを持つ光球が弾け、ただでさえ醜いその翼が焼け爛れて皮膚が剥がれ落ちる…。
逃げるでも、避けるでも無く、ただ受け止め続ける…。まるで自身へと視線を釘付けにするためにあえてその場に立っているような…。そんな強い違和感…。
「─そりゃあ、こういうこったろォよ?」
思考に耽っていた天使シセラフの疑問に応えるように、振り下ろされた魔剣の力…。力と業によって割れた水面はその途端に凍てつき、無数の鋭く尖った氷柱を作り出す。
水面の底…、深い…深い海の底であれば、恐れを抱く者も居るだろう。しかし足が付くなら誰も気には留めないハズだ。だからこそ天使は気付かない。天にある故に意識は向かない。剣士故の足捌き、水底であろうとも感じるほどの、しかし僅かな違和感が、グラッゼアにソレを気付かせた。
水面の底、地にある半透明の黒い膜…それがついに顕になる。
樹の根のような金色の血管を張り巡らせた巨大なナニカ。重たい瞼を半分開き…こちらを睥睨するその姿。
巨大で偉大で…何故か恐怖を抱く、肉の塊。
秘密は暴かれた。魔王が、ソレが…いや、彼女が、何をしたかったのか…。何を求め、何をしようとしていたか…。
可愛らしい、ぴんく色の…
『─愛しい、愛しい…私の子。』
欠けたその身も、心も…全ては全て、その子のため。
まだ見ぬ、未だ産まれ得ぬ可愛く、愛しく、綺麗で、美しくて、素晴らしくて…
『だから…ごめんなさいね、あなたたち。』
私の子…、私だけの子…他とは違う。でも、同じになる…みんな一つ。だから…この子だけは特別な…特別な子だから。
『もう少し…私の中にいて欲しかったけれど。』
《聖剣天叢雲》は実際はビームサーベル技なんだけど、一瞬の出し入れの方が使いやすいし強いから刺突を使ってる。




