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雨の郁  作者: たつき
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雷雨

「マヂかよ、今日ここの地域が雷雨かよ」

「今日学校泊まりじゃん、ポケモンやりたかったのに〜」

学校の玄関にそんな話し声が充満する。

この都市、東京では夜になると局所的に激しい雷雨に見舞われる。それが人為的なものなのか、はたまた偶然なのかまだ調査中だそうだ。そしてこの雷雨、雷がバンバン落ち、1時間も外にいたら確実に打たれてしまうだろう。そしてひとたび雷に打たれれば人を襲う化け物、雨人あまうどになってしまうかもしれないのだ。雷の衝撃で脳がイカれ理性などなくなり、死ぬまで暴れまわる。そんなのどうしたらいいんだって?僕たちには、雨人から僕たちを守ってくれる雷人らいじんがいる。雷に打たれたとき雨人にならなかった場合特別な能力を持った雷人へとなることができる。雷人は電気が主な動力源になるらしい。そして特別な能力というものは電力によって人間の持つ器官や機構を最大限強化する。といった原理らしい。自分は雷人でも何でもないからわかんないんだけど、まぁ雷人に気になったら聞いてみるがいいな。

「なぁ三波。雷人の能力って使うときどんな感じなんだぁ?」

「唐突ね。お小遣いでも欲しくなったの?」

三波紗弥加みなみさやか、俺の幼馴染で雷人だ。

「もう高2なんだから雨人倒すよりも勉強していい大学入ったほうがよっぽど稼げるわよ。やめときなさい」

「雨人になる可能性もあるんだから」

「いやいやただの好奇心じゃあないっすか〜それに俺勉強結構できるほうよ?」

そして、俺は風間俊太かざましゅんた

陸上部持久走をやっている。

この雷雨が夜降るようになってから学校には泊まれるだけの装備がほとんどのところで設置されただから、学校に泊まる分には不便はないが、学校は雨がだいたい降り出す六時前には家に帰るよう呼びかけている。夜、学校で問題起こされても困っちゃうもんね。

「じゃあ私は警備に行くから」

「あぁ、死ぬなよ!」

雷人になったほとんどの人間は、雨傘と言う、一般人を雨人から守る組織に所属する。勿論、給料もでる。税金からでてるんだと、ちょっとというか結構羨ましい。

「キャーー!!歯端さーん!!」

あれはこの学校の人気者、雷人の歯端美彦はばたよしひこさんですね。能力はあの出っ歯をぶち伸ばして攻撃するそう。

「雷人ってだけでモテるんだぜ〜なんかアレだよな〜」

「でも僕は憧れちゃうけどなぁ雷人。僕達を守ってくれてるわけだし。」

「ちょっと話しかけてこようかな」

「やめとけよ女子が五月蝿くて耳が大変なことになるぞ」

こいつは佐藤照。高校入ってからの数少ない友人だ。雷人に憧れがあるらしい。

「まぁそんなにいきたいなら行ってくればいいんじゃないか?」

「そうだね、風間くんまた後で!」

「おう、死ぬなよ!!」

寝る場所は教室だ。寝袋がある。飯は缶とかだかまぁある。飯食ってクソして寝よう。


バン!殴られ壁に打ち付けられる。

「雷人が大好きならよお?お前も雷人になればいい?じゃないか?」

「美彦つよーい!」

「ううぅ」

こんな人だったなんて思わなかった。外の倉庫だし、助けは呼べない。

「ほら早く外でろよ雷ガンガン降ってるぜぇ?」

「うわぁーー!!」

ボン

「んだぁ?逆らうのかぁ?」

歯端の出っ歯がのび腕に突き刺さる

「うぐぅ」

「わかったろ?早くいけよ」

もう外に出るしかない、ある程度距離を取ったら人がいるところまで逃げよう。

倉庫の扉を開け、校庭の中心へと向かう。


ドゴーン

「今の結構近かったなぁ、怖い怖い」

ん?なんか校庭に誰かいるな、佐藤じゃねぇか!

なんかボロボロじゃないか?行ったほうがいいかもな。

寝袋からとびだし、階段を駆け降り校庭へ向かう。


「おい!何してんだよ!」

「あぁ風間くん、ちょっとね。肩を少し貸してくれないかな?」

ところどころ出血する佐藤を見て、理由を聞くと歯端と話すうちに倉庫に連れ込まれ、暴力を振るわれたそうだ。雷人はみんなあんななのか?


「チッ。なんか助けに来ちまったじゃねえか」

倉庫から見ていた歯端が取り巻きの女に話す。

「もう、いいじゃない。そんなことより、早くやりましょ」

「そうだな」


ドゴーン!!

その時肩を組む2人に雷が落ちる。

2人は一瞬で気を失った。


「雷2人に落ちたんじゃない?」

「そうみたいだな」

「どうするの?本当に雨人になって襲ってきたら?」

「そんときは大丈夫だ。俺が倒すさ、倒せば金もはいるしな」


佐藤が雷が落ち10秒とちょっと経ち立ち上がる。

体は全体的に大きくなり、肥大化した筋肉でワイシャツが破れる。少し黒いオーラを纏い、目は血走っている。

「雨人だ。」

その姿を見ると歯端は走り寄り、命を奪おうと自慢の歯を伸ばし、突き刺した

が、

「全然はいらねぇ…!」

雨人になった佐藤はのびた歯をつかむと歯端を振り回し地面に叩きつけた。

「グハァ!」

一瞬で全身の骨は折れ大量に出血している。

気を失ったのを確認したのか、倉庫のなかに見える女に向かって佐藤は走り出した。

「キャーーー!!来ないで!!」

一発拳が直撃すると吐血し、倒れる。


「ん?あぁどうなってんだ?雷に打たれて…佐藤は!?いない…なんだこの出っ歯」

倉庫の方に目をやると肥大化した佐藤が目にはいる。

「なんだあれは!?あれが雨人?」

雨人を実際に見るのは初めてだ。だが、何でそれが佐藤なんだ。

「クソ!!」

助けを呼ばなくては、全員死ぬ!

助けを呼ぶため走り出す。だが、佐藤な認識され、  すぐに追いつかれる。

「佐藤俺だ!風間俊太だ!」

振り上げられた拳が腕に掠る。

骨にヒビが入った気がする。

もう一発、拳が振るわれようとした時。風が吹き、拳の勢いが殺される。

「なんだ?止まっ…た?」



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