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A班活動停止 ― 白いカラスはタキシードを着る ―  作者: ぽすしち
班室

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緊張のミーティング



 《ミーティング》がこんなに緊張するものだなんて、ザックは初めて知った。




「 ―― おい、どういうことだよ?」


「・・・黙っててわるかったと思ってる」


 その返事に対してケンがルイのむなぐらをつかんだとき、ニコルの手がケンの腕をつかんだ。

 左手にはまだ包帯が巻かれている。


「おちつけ、 ―― ルイだってさんざん迷った末に黙ってることにしたんだ」



 

   「それが気に入らねえっていってんだよ!!」


 いままでケンのこんな怒声きいたこともなかったザックが驚くのと同時に、背後からニコルがケンの両腕をおさえこむのがみえた。


 ケンは両脚をひいて身をちぢめると、背後のニコルをその足でねらい、すんででニコルはケンからはなれる。

 はねるように起きたケンがルイの上着をつかみ、今度こそ殴ったとおもったら、横からはいったジャンの腕にはじきとばされてむこうの机にとんだ。



 ものすごい音がして椅子がたおれ、ザックの机の上のものがケンといっしょに床におちる。



「 おちつけっていってるだろが。 ったくしょうがねえ」

 ケンの腕にあたった自分の腕をなでたジャンが、書類にまみれて机の下にころがったケンの前に立つ。


 とたんに起き上がったケンのけりあがった足をジャンは両腕でうけて後ろの机にぶつかる。



「あ~あ。 こうなると思ったよ」

 ザックの横にいたウィルが面倒そうに肩をまわし、自分の机を移動させる。




 むこうでは、ケンがジャンをニコルの机におしつけたところだ。


     「じゃますんな」


 その手にはザックのお気に入りのペンがあり、そのペン先をジャンの喉横につきつけている。




「ば、やめろ!ケン!」


 何も考えずにかけよると、ペンを持ったケンの肘が鼻先すれすれをすぎ、反射でザックはその脇を殴ってしまった。


 利き手でないほうの拳だったがケンはふいをつかれ、ジャンにけりとばされる。


 ものすごい音で、ルイの机がいっしょに倒れた。





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