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それでもなんとなくで終わらせる

崩壊は一瞬だった。


世界が砕け、音が消え、色が抜ける。


クレアの声も、ダルムの気配も遠ざかる。


ハルキはただ一人、歪みの中心にいた。


(……やばいな、これ)


珍しく“危機”を認識する。


だが同時に——


(でも、ここだ)


確信があった。


綻びは、目の前。


あと一手。


「めんどくさいな」


ぽつりと呟く。


腕を振り下ろす。


触れる。


その瞬間——


すべてが止まった。


歪みが収束する。


崩壊が止まる。


音が戻る。


光が戻る。


クレアが目を見開く。


「……終わったのか?」


ダルムが笑う。


「終わったのう!」


ハルキは肩を回した。


「終わったな」


あまりにも、あっさり。


だが確かに終わった。


理由は——


「なんとなく、いけると思った」


クレアが頭を抱える。


「それで世界を救うな……」


だが否定できない。


それが事実だから。


ハルキは空を見上げた。


「まあ、いい感じだな」


世界は救われた。


理屈はない。


計画もない。


ただ——


“なんとなく”で。


それでも確かに、


最も危うく、最も正確な方法で。


すべては終わったのだった。

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