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礼堂と冬月の不完全な作戦〜愛は勘違い編〜  作者: A gyousya
事件究明へ再始動!!
42/59

ep.42『Back in Black』

富士田と川端は、チェーン居酒屋に入り、お互いビールを頼んだ。


2人は乾杯し、ビールを一口飲んだ後、富士田が話し始める。


富士田:「社長もこういう所で飲んだりするんですね〜。」


川端:「まぁね。普段は会食やらなんやらで色んな店に行くけど、結局こういう店が一番落ち着くかもしれないな。」


そのまま2人は酒を飲みながら、プロジェクトの話を淡々と続けていた。



やがて富士田が席を立ち、川端に声をかける。


富士田:「社長すみません。ちょっと電話一本だけしてきます。」


そう言いながら、富士田は席を離れ外へ出る。


富士田はスマートフォンを操作し、礼堂に電話をかける。


礼堂:「おう、お疲れ。どうした?」


富士田:「礼堂、お疲れ。今、川端社長と飲んでる。ジャンク・バスターズのこと、探ってみる?」


礼堂:「聞けるか?ただ、あんまり踏み込んだ話は難しいかもな。特にボウ個人の話とかは。」


富士田:「うん。まぁ趣味の話から広げてみるよ。ちなみに、今なにしてんの?」


礼堂:「今?夜魔で冬月と飲んでるよ。なんかまた上司に怒られたらしくて、ストレス溜まってるらしい。」


富士田:「冬月も懲りないなぁ(笑)……まぁ、ちょっと話広げつつ探ってみるよ。」


礼堂:「おう!慎重にな!」


富士田:「まぁ任せておけって。」


電話を切るタイミングで、後方から声がかかる。


川端:「なんか立て込んでそうだったから、会計しておいたよ。はいこれ、リュック。」


富士田は慌てながらスマートフォンをポケットにしまう。


富士田:「あ、あわわ!わわ!申し訳ございません、社長!」


川端:「こんな時間に電話とは、仕事熱心なんだな。」


富士田:「いやそんな!滅相もございません!しょうもない電話ですんで!」


富士田(心の声):「タイミング悪いなぁ〜。さっきの会話、聞かれたりしてないよな……。」


川端:「そうか。じゃあ、もう一軒だけ行こうか。店は富士田くんに任せるよ。」


富士田:「は、はい!」


富士田(心の声):「やばいな〜!どーしよ!俺、普段配信ばっかしてるから飲み屋なんか知らないぞ……あっ!」


富士田が何かを思い出し、そのまま提案する。


富士田:「この間、部長に連れてってもらった飲み屋さんがあるので、そこにしましょうか!」


川端:「行きつけの店なのかな。じゃあ、そこに行こうか。」


2人は店を出て、2軒目の店へと向かった。



一方、その頃、夜魔では……


カウンターで完全に酒に飲まれている冬月が、呂律の回らない中、愚痴を垂れている。


冬月:「ふぅ〜!なんだよな〜!なんでもかんでも、じぇんぶ俺のしぇいかよ!むかつくじぇ〜!」


礼堂・夜魔・末吉の3人は、呆れた眼差しで冬月を見ていた。そんな冬月に対し、礼堂が冷静にツッコミを入れる。


礼堂:「冬月くんさ〜、それもう8回目だよ。あと、わかんないけど、たぶん君のせいだよ。全部ね。」


そんな中、入口の扉が開き、そこには富士田の姿があった。


冬月:「ひゅじたじゃねぇ〜か〜!お前のしぇいだからな〜、じぇんぶ〜!」


そして、富士田の後ろには川端の姿が──。


冬月も含め、礼堂たちはすぐに表情が変わる。


礼堂(心の声):「富士田ーー!!お前何してくれとんじゃコラ!なんで川端連れてきてんだよ!!」


冬月(心の声):「なんで富士田と川端がこの店に?上司に怒られたとか、どうでもよくなったぞ……いや、なってないか。」


富士田が精一杯の謝罪を“顔面”で表現しながら、申し訳なさそうに店内へと歩みを進める。


末吉:「いらっしゃいませ〜(ニコニコ)

お二人様ですね!あちらのテーブル席へどうぞ!」


カウンターに同席させないよう、末吉が機転を利かせ、富士田たちをテーブル席へと誘導した。


礼堂(心の声):「ナイス末吉さん!さすが仕事のできる男!」


一同が焦りを見せる中、冷静な男がひとり——。


夜魔(小声):「……ついに今夜動くか。1000万。」

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