22話 最後の希望
テツ︙(オレが魔界で犯した罪は重い。
気まぐれにゼラの復活に参加し、
派手に出たものの
正直顔を合わせづらかった。)
ゼラ︙あんた、顔が真っ青よ。
大丈夫かしら?
テツ︙…具合が悪い訳では無い。
ゼラ︙そう……。
テツ︙…オレのこと、どう思う?
ゼラ︙あんたのこと?
そうねえ… いつも頼りになる相棒。
そう思ってるわ。
そういうあんたはどう思ってるのよ。
テツ︙最高のマブダチ…だな!
センリ︙ゼラは俺の嫁。
ゼラ︙何よ急に?!
話に入ってこないで!
センリ︙ツンデレ…そういうところが
可愛いんだって。
テツ︙嫁?!
センリ︙お前はマブダチだろ?
ならば俺にもらう権利がある。
文句はないな?
テツ︙ぐぬぬ…
ゼラ︙(テツ、安心して。
センリに興味はないから。
私が好きなのは、
頼りになるのはあなただけ。)
テツ︙(……そろそろこの温もりから離れよう。
オレは長居しすぎた。)
センリ︙…一瞬だけお前の魂の色が見えた。
くすんだ黒色をしている。
テツ︙…図星だ。
センリ︙何かやらかしたのか?
テツ︙…言ってやってもいい。
父さんはオレをライバル視していたけど
親子関係は良い方だった。
あの日までは…!
テツ︙父さん見てー!
新聞に載ったよー!
親父︙何。記事を見せてみい。
息子が魔界最強…だと?
あり得ない…。
テツ︙ホントだよ。
今のところ魔界大会20連勝してるもん。
親父︙……俺の知らないところで大会に出るな!!
次の日
テツ︙父さん!父さんってば!
だめだ…話を聞いてくれない…。
母さん!…母さんも無視……。
最初からいなかったかのように
無視され続けたオレは
気がおかしくなったのだろう。
関係のない人を次々と殺めていった。
裁判官に言い渡された判決は
「永久投獄」。
入獄1日目で脱獄を成功させた。
センリ︙天界に逃げたけど
囚人っていうことがバレて
地上に来ざるを得なかったってことか。
テツ︙オレにこんな幸せはふさわしくない。
だからここを出ていく。
センリ︙…ふざけるな。
誰も気に留めないとでも思ったか。
お前を心配する人なんてたくさんいる。
それに…出ていったとして、
他に居場所はあるのか?
テツ︙……ない。
センリ︙じゃあ、問題。
お前を一番心配してくれてるのは誰?
テツ︙…わからない。
センリ︙…答えはゼラ。
ゼラ︙あんた、さっきまで顔色悪かったから
心配してたのよ。
センリ︙一応この話は言わないでおく。
テツ︙分かった。
ゼラ︙何の話をしてるのよ。
センリ︙ゼラ、知らないほうが良いこともある。
ゼラ︙あっそう。
センリ︙またツンデレちゃんになってるのか?
ゼラ︙違うわよ!
センリ︙ゼラのこと、もっと教えて?
ゼラ︙…知らないほうが良いこともあるわよ。
テツ︙お前ら仲いいな。
ゼラ︙別に?
テツのほうが仲いいけど?
センリ︙失礼だな。
俺たちは夫婦だろ?仲良くて当然。
ゼラ︙いつから夫婦なのよ。
っていうか、結婚してる前提に話をしないで!!
センリ︙してないの?
ゼラ︙するわけないじゃない!
センリ︙そう……
テツ︙フラれててやんの。
センリ︙悔しいけど言い返せない。
ゼラ︙(とにかく元気になってくれて良かったー…。)
テツ︙(今ある環境はオレにとって最後の希望。
大事にしなくては。)




