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モンスターがあふれる世界になったので、好きに生きたいと思います 作者:よっしゃあっ!
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9.シュッと刺して捻るが理想形



 という訳で、包丁を片手に、再び外に出る。

「よし、頑張れ、俺」

 気合を入れ直し、再び外へ。
 ガチャガチャ!
 くっ、相変わらずドアが鈍い! ボロアパートめ!

 二階へ降りる。
 『隠密行動』のLVが上がった為か、先程よりも自分と言う存在が希薄に感じる。
 『忍び足』の効果も相まって、まるで忍者みたいだ。
 いや、包丁片手だし、どっちかと言えばコソ泥か?

「ん……?」

 ドアがいくつか開いたままになってる。
 『敵意感知』、『危機感知』に反応。
 開いているドアからゴブリンが現れた。
 よし、出番だぞ、洗濯機。

 ……いや、ちょっとまて。

 ゴブリンは一匹じゃなかった。
 二……三、四……おいおい、全部で四匹かよ。多いな。
 壁の陰に隠れながら、ゴブリンたちの様子を窺う。

「ギギ」
「ギィ、ギギィ」
「ギャッギャ」

 ゴブリン達は何かを話し合っている。
 というか、ゴブリン凄いな。
 俺はこんな世界になって、めっちゃテンパってるのに、もう順応している。
 ゴブリンにしてみたら狩場が変わったくらいの認識しかないのか?
 アイツらがどれくらい賢いのか分からないから何とも言えんけど。

 一匹のゴブリンが上の方を指差す。
 他のゴブリン達も何やら頷いている。

 ……もしかして、上の階に一匹で居たゴブリンってアイツらの仲間だったのか?
 偵察で上の階に上がってたとか?それが帰ってこないので不審に思ってる……?

 それとも、さっき洗濯機でお仲間を潰していた音を聞いてたのか?
 うん、あんな大きな音ですもんな。
 そりゃ不審に思うわ。
 馬鹿、俺!こんちくしょう!
 仕方ねーじゃん!初の戦闘で、かなりテンパってたんだよ!

 ―――て、ヤバッ。
 ゴブリンの一匹がこちらに向かって来る。

 どうする?
 戦うか、逃げるか。

 いや、待て。
 これはチャンスだ。
 一気に大量の経験値を手に入れるチャンス。

 なにより、あのゴブリン達は、さっきのヤツと違って素手だ。
 俺のステータスもさっきよりも上ってるし、武器も地の利もこちらにある。
 ……やるか。

 逃げるという選択肢もあるっちゃある。
 この場で逃げたところで、きっとまた同じような場面に遭遇する。
 ずっと逃げ続けることは可能か?答えは否、だ。
 ならば、『この世界に慣れる』ためにも、レベルを上げるためにも、ここでゴブリン達を倒していくべきだろう。

「……」

 一匹のゴブリンがこちらへ近づいてくる。
 大丈夫だ、気付いてない。

 あと少し……もう少し……今だ!
 ゴブリン廊下を曲がった瞬間、俺はゴブリンの口を塞ぎ、その心臓に包丁を突き刺す。

「―――ギッ!?」

 ゴブリンは油断していたのだろう。
 あっさりと胸に突き刺さる。
 シュッと刺して捻る。
 その場に倒れ込むゴブリン。
 一撃で絶命したのか、その場に青い小石が転がる。

≪経験値を獲得しました≫
≪スキル熟練度が一定に達しました≫
≪ストレス耐性がLV1から2へと上がりました≫

 頭の中で響く声。
 同時に、先程まで感じていた言いようのない不快感や罪悪感が薄らいだ。

「ギィ!?」
「ギギィ!」
「ギィ、ギィィ!」

 他のゴブリン達が俺の存在に気付く。
 三体のゴブリンは激しく威嚇し、こちらに向かって駆け出してきた。
 よし、予想通り。

 落ち着け。よく見ろ。観察するんだ。
 一番後ろの部屋のドアは―――よし、閉まってる。
 他の部屋のドアも同じ。
 なら大丈夫だ。
 俺も思いっきり“前方”へ駆け出した。

「アイテムボックスオープン」

 取り出したのは『冷蔵庫』。
 キャスター付きで、俺の持ってる家電の中では洗濯機と並んで重いしデカい。
 それを身体強化で強化されたステータスで、思いっきり前に押す!

 「「「ギィィィ!?」」」

 ゴブリン達の驚愕する声。
 突如目の前に現れた巨大な物体が猛スピードで迫っているのだ。
 ゴブリン達は抵抗も虚しく壁に叩きつけられた。
 ドン!と鈍い音が響く。

「ふぅー…」

 冷蔵庫を収納する。
 ゴブリン達は、全員気絶していた。
 余程強く叩きつけられたのか、足や腕がおかしな方向に曲がっているゴブリンもいる。
 良かった。上手くいって。
 やっぱ家電はスゲーな。ハメ技便利。

「さて、トドメだな……」

 小石が転がっていないって事は、このゴブリン達はまだ死んではいない。
 手に持った包丁をゴブリン達の胸に突き立てる。
 うん、考えるな。作業的にこなせ。
 シュッと刺して捻るんだ。

 あっさりとゴブリン達は死んだ。
 青い小石を拾う。

≪経験値を獲得しました≫
≪経験値が一定に達しました≫
≪クドウ カズトのLVが2から3に上がりました≫

≪経験値を獲得しました≫
≪経験値が一定に達しました≫
≪クドウ カズトのLVが3から4に上がりました≫

 レベルが上がった。
 それも一気に二つも。 このレベルの上り様。
 やっぱりあの『早熟』とか言うスキルは、経験値補正のスキルとみて間違いない。

「ふぅー……」

 疲れた。
 しかし『ストレス耐性』のLVが上がるなんて、俺相当ストレス感じてたんだな。

 でも今度から、はもっと上手くやれるだろう。
 最初の奇襲で分かった。
 うまく立ち回れば、ゴブリン位なら相手に気付かれずに殺すことが出来る。

「ステータスの確認は……今のうちにやっといた方が良いか」

 手早く済ませておこう。
 モンスターが周囲に居ない事を確認し、先程までゴブリン達が入っていた部屋へ入る。
 ステータスオープン。

クドウ カズト
レベル4
HP :18/18→22/22
MP :2/2→4/4
力  :20→23
耐久 :18→21
敏捷 :30→35
器用 :30→34
魔力 :0
対魔力:0
SP :2→42
JP :5→25

職業 
密偵LV5

固有スキル 
早熟

スキル
忍び足LV2、観察LV2、聞き耳LV2、隠密行動LV4
肉体強化LV3、ストレス耐性LV2、恐怖耐性LV1、敵意感知LV2、危機感知LV3、アイテムボックスLV3

 レベルが二つも上ったから、SPもJPもがっちり入ってる。
 やっぱりLVが1上がるごとに、SPは20、JPは10入るとみて間違いないだろう。

 JPは25ポイント。
 よし、一気にLV8まで上げれるな。

 密偵のレベルを一気に8まで上げた。
 すると、やはりと言うべきか、『忍び足』、『観察』、『聞き耳』、『隠密行動』のレベルも一つずつ上がった。
 どうやら、職業のレベルが3上がるごとに、付随して獲得したスキルのレベルも上がるらしい。やったね。


 んで、次にSPの割り振りだ。
 42ポイント。
 よし、決めた。
 肉体強化とアイテムボックスを6まで上げる。
 それと『敵意感知』を3に、『危機感知』を4に上げる。
 そして新たに『剣術』、『潜伏』を取得しておこう。これはそれぞれ1ポイント。
 包丁と言えど、刃物だ。『剣術』のスキルは役に立つはず。
 『潜伏』は最初から取得しようと思っていたスキルなので、この際に取得。
 残り3ポイントは温存しておこう。


クドウ カズト
レベル4
HP :22/22
MP :4/4
力  :23→38
耐久 :21→36
敏捷 :35→59
器用 :34→58
魔力 :0
対魔力:0
SP :3
JP :4

職業 
密偵LV8

固有スキル 
早熟

スキル
忍び足LV3、観察LV3、聞き耳LV3、隠密行動LV5
肉体強化LV6、剣術LV1、ストレス耐性LV2、恐怖耐性LV2、敵意感知LV3、危機感知LV4、潜伏LV1、アイテムボックスLV6


 うん、敏捷と器用の増加が著しい。
 自分の体が凄く活性化しているのを感じる。

 でもいくら強くなったからって、正面から馬鹿正直に挑むなんて間違ってるよな。
 やっぱ奇襲やだまし討ち。ハメ技を中心に戦っていこう。
 俺の性格からしてもそれが一番合ってる気がする。
 洗濯機や冷蔵庫って言う強い味方もいるしね。


 そして次にアイテムボックスさんの性能具合を確かめておこう。
 LVが上がったし、何か追加機能が……ん?この感じ……。
 なんとなく頭に使い方が浮かんでくる。

 おおっ、二つの物が同時に出てきた!
 俺の手元に、リンゴとボールペンが同時に現れる。あぽーぺん。

 どうやらレベルが上がったおかげで、同時に複数の物を出し入れできるようになったようだ。
 最大で4つまで同時に出し入れ可能
 マジ便利。神かよ。
 これなら戦術の幅もかなり広がるな。

 その後いろいろ試してみたが、アイテムボックスの拡張機能はこんな感じだった。

 1収納量が増えた。
 2異なる物を同時に出し入れできるようになった。(最大4つ)
 3収納、出し入れ出来る範囲が広まった。(最大5メートル)


 あー、これで後は収納した物の時間とかを停止できれば最高なのになー。
 まあ、贅沢を言っても仕方ないか。
 LVが上がれば出来るようになるかもしれないしね。

 さて、一階に降りるか。
 ついでに、この部屋から、いくつか使えそうなものを拝借しておく。
 大丈夫。ちゃんと持ち主に会ったら返す。生きてればね。

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