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名門落ちの俺、二流実戦校で初日から上級生を半殺しにしかける  作者: ボンゴレ11代目


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第2話 二流校のルール

※掲載順に誤りがありました。こちらは第2話です。第1話から読む場合は前話をご覧ください。

第2話 二流校のルール


「――おい、新入り。昨日は随分派手にやったらしいな」


翌朝、教室に入った瞬間、俺は無数の視線を浴びた。


昨日、校門前で上級生三人を叩きのめした件は、もう学内中に広まっているらしい。


「一年で三年潰したってマジかよ」

「やべえ奴入ってきたな……」

「さすが名門落ち」


好き勝手言ってやがる。


俺は気にせず空いている席へ向かった。


すると、隣の席に座っていた細身の男子が身を乗り出してきた。


「なあなあ、本当に一人で三人倒したのか?」


黒髪、細目、体つきは貧弱。

戦うより本を読んでいそうな見た目だ。


ユウト・セルヴァ。


昨日の自己紹介で聞いた名前を思い出す。


「……誰だお前」


「ひどいな。隣の席だぞ俺。ユウト。情報屋って呼んでくれていい」


「呼ばねえよ」


「まあまあ。ここじゃ情報が命なんだ。誰が強いか、誰が教師に気に入られてるか、誰が裏で繋がってるか。知らないと損する」


面倒そうな奴だ。


「で、お前昨日潰した三年、校内でも嫌われてたからちょっとスカッとした」


「そうか」


そこへ、教室の扉が勢いよく開いた。


全員が反射的に姿勢を正す。


入ってきたのは、軍人そのものみたいな男だった。


刈り上げた灰髪。

顔に走る古傷。

太い腕。


ガイゼン教官。


「座れ」


全員座っている。


「返事」


「はい!」


怒鳴り声みたいな返事が教室に響いた。


「ここは 第二実戦高等学院、体術クラスだ」


教官は教卓に腕を組む。


「名門に届かなかった者。実戦を選んだ者。型にはまれなかった者。そういう連中が集まる二流校だ」


教室の空気が少し張り詰めた。


「だが勘違いするな」


教官の拳が教卓に落ちる。


木材が割れた。


「弱い奴の集まりじゃねえ。ここには、名門より戦場向きの化け物がいる」


……悪くない。


「この学校では実力が全てだ。学内ランキング制度を採用している」


黒板に数字が並ぶ。


一位から百位。


「模擬戦、実地訓練、試験、教師評価。総合順位で決まる」


ざわつく教室。


「上位者には奨学金、特別訓練、軍推薦、企業契約、名門大学編入推薦が与えられる」


俺は思わず笑った。


名門に落ちても、ここから奪い返せるってことか。


「なお、学費が払えない者には提携先との就業契約制度がある」


ユウトが小声で囁く。


「卒業後に数年働いて返済ってやつ。実質スカウト兼借金回収制度」


なるほど。現実的だ。


「最後に、今年の特待生を紹介する」


扉が開いた。


昨日の銀髪女が入ってくる。


エリシア・ノヴァ。


青い瞳。整った顔立ち。無駄のない所作。


一瞬で教室の空気が変わった。


「他国からの交換留学生。魔法理論、戦術教養ともに優秀。今回特例で体術クラス所属だ」


「よろしくお願いします」


澄ました声で一礼する。


そして、俺の方を見る。


一瞬だけ。


「席は……クロウの隣だ」


ざわつく教室。


「昨日止めた相手の隣かよ」

「気まずそうだな」


エリシアは何事もない顔で座った。


「……なんだよ」


「別に」


「見てただろ」


「あなたの姿勢が悪いと思っただけ」


「喧嘩売ってんのか?」


「事実を言っただけよ」


こいつ、いちいち癇に障る。


教官がニヤついた。


「ちょうどいい。新入生同士、実力確認といこう」


教室が沸く。


「模擬戦!?」

「マジかよ!」


俺は立ち上がった。


エリシアはため息をつく。


「野蛮な学校ね」


「嫌なら降参しとけ」


「その言葉、そっくり返すわ」


教官が指を鳴らす。


「訓練場へ移動。五分後開始」


周囲の生徒たちがぞろぞろと立ち上がる。


俺は拳を握った。


昨日、止められた借りがある。

しかも特待生だ。


ここで勝てば、一気に校内で名が売れる。


エリシアは俺を見ずに歩きながら言った。


「忠告しておくわ」


「あ?」


「今のあなた、かなり弱いわよ」


……面白い。


五分後、その余裕ごと叩き潰してやる。

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