• 真空状態でサーフィンをするのは危険ですが、サキュバスを投擲武器として使うのは有効です。
私たちはサークル2を歩き、アスモデウスのナイトクラブ――あるいは「欲望」と呼ばれるその場所へと向かっている。
「ねえ、エヴァンジェリン、あのクラブまであとどれくらいかかる?」私はズボンのポケットに手を突っ込んだまま歩きながら尋ねた。
「ええと、クラブまではまだ遠いですよ、STK様」と、エヴァンジェリンは鞭で縛られたまま私の横を歩きながら答えた。
「クラブに着くまでに、3つのエリアを通らなきゃいけないよ」と、腕を組んでブラウスとレンズを身につけたミノスが口を開いた。
その3つのエリアとは:
1つ目は「廃墟」と呼ばれる。これは、地獄を襲った地震によって引き起こされた、巨大な亀裂、あるいは岩盤の崩落である。
二つ目は「渦の震源地(地獄の嵐)」と呼ばれる。そこは、光さえも「沈黙する」ほど、広大で完全な闇に包まれた虚無だ。
そこはまるで自然の空中粉砕機のように機能している。魂たちは、床も天井もない無限の気流に閉じ込められ、ハリケーン並みの速度で激しく互いに衝突し合い、
これは、生前、肉欲に盲目的に流されていたことを象徴している。
三つ目は「著名な罪人たちの群れ、あるいは流れ」と呼ばれる。これらの魂の列と交差するのは危険だ。その絶え間ない動きによる巨大な慣性のため、移動中の二つの巨大なグループ、すなわち「列」が識別できる:
「ツル」の列と「ムクドリ」の列だ。
「要するに、章を長くするための埋め草ってことか……まあ、文句は言えないな」と私は言った。
…
数分が過ぎ、私たちは最初のエリア「遺跡」に到着した。
目の前に広がっていたのは、巨大な水平な岩の塊と、激しい風だった。
登らなきゃいけないな。
我々は近づき、登り始めた。
私は転ばないよう掴む場所や足場を探していたが、ミノスは難なく登り、サキュバスはミノスの尻尾にぶら下がっていた。
「くそっ……この風、強烈だ!」――風が私を押し飛ばそうとするか、服を吹き飛ばされそうになるかのような感覚に襲われながら、私は叫んだ。
「もう最悪の局面は過ぎたと思う!?」とエヴァンジェリンが叫んだ。彼女はミノスの尻尾にぶら下がり、風で激しく揺さぶられながら登っていた。
ミノスは動じることなく登り続け、あの女も冷静さを失わない。だからこそ、私は彼女が好きなんだ。
「これは危険だ」と私は心の中で思った。その間も、私の手は岩の割れ目に支えられていた。「もし落ちたりして死んでしまったら、また蘇って、もう一度登らなきゃいけなくなる。死んではいけない」。
ドカン!
ある呪われた者の魂が、私の横に激突した。
「助けて……」と、その魂は言った。
風によってさらわれる前に。
まあ、それだけじゃない。もっとやってくる。
ドカン! ドカン! ドカン!
周囲にいくつもの魂が飛び交っている。
「くそっ、死にたくない!」と叫びながら急いで登ったが、もう体は疲れ始めていた。
「STK、気をつけて!」とエヴァンジェリンが叫んだ。
一匹の魂が私に向かってくる。私は目を閉じた。
だが、ミノスは私が傷つけられるのを許さなかった。
だからミノスは尻尾を振り上げ、エヴァンジェリンを私の前に立ちはだかせた。
パッ!/パッ!
呪われた魂はエヴァンジェリンに激突した。彼女は悪魔としての性質ゆえに生き延びたが、痛みを味わった。
「あああああ!このクソ女……痛かったわ!」とエヴァンジェリンは叫んだ。「私が自由になったら、絶対に仕返ししてやるわ、このクソ女!」
ミノスは冷たい赤い瞳で彼女を見つめた。「好きにしろ」と彼は言い放った。
周囲で次々と魂がぶつかってくる中(ドカン! ドカン! ドカン!)、私たちは登り続けた。
ようやく頂上にたどり着いた。私は力尽き、腕と脚が火照り、体が震えていた。
私は地面に倒れ込んだ。
「ムアッ!」――私は地面にキスをした――「やっと……やったわ!」と私は言いながら、支えを求めてミノスを引き寄せた。
ミノスはサキュバスを放すと、彼女は地面に倒れ込み、体を縮めながら何かぶつぶつ呟いていた。
私のワイフが近づいてきて、しゃがみ込むのが見えた。
一瞬、嫉妬の眼差しで床を見つめ(STK注:ミノス、君の嫉妬は奇妙だ)、それからSTKの方を見た。
「大丈夫?」と彼女は言いながら、私の頬に手を置いた。
「うん、大丈夫。サキュバスを盾にしてくれてありがとう」と私は言い、彼女の手が私を撫でるままに任せた。
彼女はため息をついて立ち上がった。
「よし、行こう」と彼女は言い、尻尾でエヴァンジェリンの足首をつかんで引きずり始めた。私も立ち上がり、彼女の後を追った。
…
数分が過ぎ、私たちは「ゾーン2、渦の震源地(地獄の嵐)」に到着した。
到着すると、道がここで巨大な断崖で途切れているのがよくわかった。真下を見下ろすと、果てしなく暗い虚無が広がっていた。
「ここを通っても大丈夫なのか?」と、私は片方の眉を上げて尋ねた。
「大丈夫だよ。落ちることはない。むしろ浮いたり、宙に浮いたりするだろう。基本的に、あの場所の重力は『サークル』の風の影響で通常とは異なるんだ」と、ミノスは眼鏡を直しながら言った。
「でも、それって安全だということにはならないわ」とエヴァンジェリンは、立ち上がりながら落ち着きを取り戻そうとしたが、足が震えていた。「すでに狂気に陥って落ちた者や、事故で落ちてしまった悪魔もいるのよ」
ミノスはエヴァンジェリンを尻尾で掴むと、虚空へと放り投げた。
「このクソッタレめ!」
私たちは、彼女が風に乗り、岩や瓦礫にぶつかりながら飛んでいくのを見た。
「彼女を助けなきゃ。ミノス、君が行ってくれ。僕は向こう側へたどり着くようにする」と僕は言った。
そうして、僕は走り出し、飛び降りた。
フゥゥゥゥッシュ!
風になびかれ、まるでサーフィンのようだった。岩を避けるために体を傾け、今度は反対側に体を傾けて、哀れな魂の遺体をかわした。
フゥゥゥゥッシュ! フゥゥゥゥッシュ!
後ろを振り返ると、2体の下級悪魔が追いかけてくるのが見えた。素早く体を左に傾けた。
俺は体力が弱々しいし、死にたくもないから、瓦礫を使ってあの悪魔を叩き潰してやる。
悪魔の一体がもうすぐそこまで迫ってきて、俺の足をつかもうとしていた。
だが、俺は体を横に傾けた。
ドカン!
悪魔は瓦礫に激突し、意識を失ったか、あるいはすでに死んでいたのか。
「くそっ、危うく捕まりそうだった」と心の中で呟いた。
しかし、私のすぐ後ろから、もう一匹の悪魔が現れ、私を捕まえようとしていた。
—あああああ! 気をつけて!
ドカン!
振り返ると、エヴァンジェリンが悪魔に体当たりしているのが見えた。
ミノスがまたあの哀れなサキュバスを投擲弾として使ったのだ。だが、効果はあった。ミノスは尾でサキュバスを掴み、引き寄せた。
「道が分かれたわ」と彼女は言い、再び地獄の酒を取り出して一口飲み、それからしまい込んだ。
私たちは向こう側へたどり着き、ついにゾーン2を突破した。
「くそっ!……危うく捕まりそうだった。でも、幸いにも君がいたね、ミノス」と私は言いながら、彼女に近づいて腰を抱き寄せ、自分の体に密着させた。
「あ!」と彼女は息を漏らし、頬が深紅に染まった。「大したことじゃないわよ、STK」
「盾には愛情がないの?」とエヴァンジェリンは床を見つめながら言った。
「もちろんあるよ、s-」
「違う」とミノスが割り込んだ。
…
もうゾーン2からは遠く離れ、ゾーン3に到着した。
「でも、もう1000語も超えちゃったし、疲れてきたから、ちょっと休むよ」と私は思い、床に倒れ込んで眠りについた。その横でミノスは座って酒を飲み、エヴァンジェリンは床に横たわったまま眠っていた。




