Episode.80 意外な連絡
今の声…。まさか…?
『ねー、ちょっとー?もっしもーし、聞こえてんの?私よ私、蓮花ちゃんだぜー?』
夕陽「月火!?」
『お、通じてた。いやー、ヒヤヒヤしたじゃん。あんま使い慣れない魔道具使うのって大変なのよー、はっはっは』
夕陽「魔道具…?…!」
俺は…あの魔道具を出した。
…やはり、あの石が光っている。月火に渡した、石の半分側。
蓮花『で、そっちはどんな状況?』
夕陽「どんな状況って…お前今どうしてるんだよ!?」
蓮花『ん?…逃走中』
夕陽「………は?」
蓮花『逃走中』
……。
待て待て待て…
夕陽「…はぁ!?監視緩いなアイツ!?ていうか、今どこだ!!」
蓮花『んー…後ろに滝、眼下に町が見える。あ、ちなみに今森っぽい』
大雑把すぎて分かりにくい!
……町?
蓮花『いやね、私がもうちょっと万全の状態だったら飛び降りて助け求めようかと思うんだけどさ、なんせ足がさー』
ブレイズ「飛び降りるって…」
夕陽「お、おい…ちょっとまて、お前まさか、怪我して…」
蓮花『いやー、足枷強引に刀で斬ったのよー。んで破片で足少し切っちゃったみたいでー…
…全然出血止まんないねはっはっはー(棒&泣)』
ラトナ「…足枷刀で斬った!?お前強引にも程があるだろ!!」
蓮花『うんうん、やった後に大後悔』
…最悪の事態かもしれない。
足の負傷。しかも出血が止まらない?
夕陽「……お、おい…ブラッド…。
…吸血鬼って、血の匂いで…」
ブラッド「たぶん分かると………。…!」
夕陽「……月火!!」
蓮花『ブラッドに聞いた時点で逃げてるって!!
死ぬって!……きゃあ!』
倒れたような音。…森ということは、木の根に足を…。
蓮花『っ…いったぁああ!!あいたたた…
…みぎゃぁああ!!足痛いぃい!?クッソ足捻挫かよぉおおおっ!!!?』
…どうやら、怪我を増やしたらしい。
ここまで騒がしいと逆に冷静になれるな…。
『…なーにやってんだお前…』
蓮花『ぎゃーでたー!!?
○鬼でもなく●部鬼でもなく強いて言えば赤鬼に近い血の鬼が出たぁああああ!!!』
『誰がえーっと青●じゃなくて阿○鬼でもなくって赤鬼だ!!』
ちなみに早口だ。
…?
ヴァンフェーニ『ま、血の鬼というのは正解だ。
つーか、え?何?お前何してんだ?』
蓮花『お前から逃げてんだバーカ!足枷壊したら怪我したんだよバーカ!』
ヴァンフェーニ『いやもうここまで計画通りっちゃ計画通りなんだが…
バカはお前の方だっての!自分から怪我増やして何やってんだよ!?目の前に鍵あっただろうが!!』
蓮花『私はチャレンジャーじゃねぇよ!試さず手っ取り早い方法でやりたいわ!!』
ヴァンフェーニ『試せ!とりあえず試せよ!!』
蓮花『罠だったらとかもし偽物だったら手が溶け…』
ヴァンフェーニ『怖っ!?そこまでハイテクノロジーじゃねえよ!!嫌だぞんな仕掛け!?仕掛ける側でも却下だ!!下のイレベルでも開発しねーよ!!』
なんだこの低レベルな口喧嘩は。
…?さっきからなんか引っかかるな…。
ヴァンフェーニ『…?………あぁああああああああっ!!!?』
蓮花『うおっ!?』
ヴァンフェーニ『…は、はははははははははははははははっ!!
最強の吸血鬼たる俺様から人間ごときが逃げられると思ったら大間違いだ!』
蓮花『お前キャラ変わってね!?』
ヴァンフェーニ『黙れ人間』
蓮花『ん?あっ!ちょっと何すんだよ!!かーえーせー!!』
ヴァンフェーニ『この俺様から逃げられると思ったら大間違いだ。愚かな人間ども』
夕陽「…あ。お、おい!…わっ」
ラトナ「お前ボーッとしてたろ」
強制的に遮断された時の衝撃が石から俺に伝わる。
…クソッ。




