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FLARE GUARDIANS  作者: 睦月火蓮
PART.6
94/108

Episode.79 予想外

「…あの…」


どこかか細い、今にも消えそうな声が聞こえてきた。

そう。先程からずっといたのだが…なんだかその場にいることが気まずそうで、なかなか声を発せなかった『彼』だ。

ブラッド。彼はいかにもばつが悪そうな顔で、メードとともにバトラの傍にいる。


ブラッド「…エナジードレイン。…僕、あっちの僕がエナジードレインをされてもなんともなかったよ?」


鬼蓮「お前の裏だからって、お前にまで影響があるわけじゃないのか。…ふむ、それはいい情報だ。これは僅かに、ある意味勝機がある。でも本当に僅かなものだな…、なんせ俺のエナジードレインはまず、対象物に触れないと発動しない。それに一度くらっているんだ、アイツも馬鹿じゃない。完全に警戒されるな…」


ブラッド「…ねぇ、ひとつ。聞いていい?」


鬼蓮「ん?」


ブラッド「…君は、その…。マナミの裏じ…蓮花の『影』なんだっけ」


鬼蓮「ああ。ま、そうだな」


ブラッド「…黄昏の城は、常に黄昏時のような薄暗い城なんだ。昔、お母さんがそう言ってたんだ。

 確か…その昔、影一族っていう人達がいたらしくて、その人達が…えーっと、お母さんのご先祖様にその城をあげたらしいんだ。それで、…『闇に属さぬ者は、見つけることは出来ぬ』…ってお母さんから」


夕陽「…お前の、母親?」


ブラッド「うん。お母さん、レッドルーンっていった人だったんだ。確か…亡くなっちゃったのは何百歳だったかな…、うん、とにかくとっても綺麗で優しい人」


メード「……私と、バトラ……兄妹そろって、拾ってくれた人…」


バトラ「…名前をくださった。私達にとって大切な…『お母様』です」


この三人の、母親か…。いったいどんな女性だったんだろうか…。

…何百歳?ということは吸血鬼か。


ブラッド「えっと…あ、そうそう。僕が言いたいのは…全体的に、薄暗いんだ。城の中」


メード「…うん。…まるで、お城の中が『影』の中にあるみたい」


鬼蓮「まるで影の中、か…。なるほど、どうにかあいつの隙をつければ…」


『…あんまり無理しないでよ?鬼蓮』

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