Episode.59 里見からの依頼
ラトナ達の案内で、里見の塔という場所についた。
そこに里見がいるらしく…。
現在、長い螺旋階段を下ってます。どうやらリエラいわく里見の二人はよく書庫にいるらしいので。
シャナ「失礼します」
ちなみに、ラトナが扉を開けるのを嫌がった。
理由は「Episode.57」にて参照ー。
「あれ。シャナ、それに…ラトナ、いつの間に帰ってきてたんだ?」
本棚がズラッと並んだ奥に二人は…ワオ、そっくり。
おそらく服装からして…机で本を開いているのが女性。その前に立っているのが男性。
ラトナ「…久しぶりですね、ワンスさん。…と、ノガード『さん』」
どんだけ嫌いなんだよ、そんなに義兄と認めたくないのかラトナ。
ワンス「…ノガード。悪いが席を外してくれるか?」
ノガード「うん。分かったよワンス姉さん」
あ、あれあれ?おっかしーな…。依頼者だよ、ね?
ワンス「挨拶が遅れたな。私の名はワンス・ドラクーン、里見の一人だ。
…君達を呼んだのは弟ではなく、この私だ」
…え?どゆこと?
ワンス「…ノガードの名を使えば、少なくともラトナは私の名前を使うよりここへ来る可能性があると思ったが…やはりか」
ラトナ「…」
…ん?あ、もしかして…。ラトナ、ツンデレ?ツンデレかい?
シャナ「…?」
ワンス「…さて、本題に入るとしよう。フレアガーディアンズの皆」
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ワンス「…このことはノガード、妹達、他の者にも伝えていない。知っているのは私と里長だけだ」
ワンスさんの依頼。それは…。
蓮花「…姉を捜してほしい?」
ワンス「ああ。…姉の、ゼロだ」
写真を見せてもらうと、白髪の綺麗な女性が写っていた。
ワンス「数年前、ゼロはある小国の王に呼ばれてそこに。
去年、そこでの仕事を終えて戻ってくる筈だった」
蓮花「筈だった?」
ワンス「…どうやら、何者かの襲撃にあったらしく、以来連絡も、消息も掴めない」
シャナ「確か、ゼロさんはドーラン切っての、最強の『竜使いの女剣士』。…だったんだよな」
ワンス「ああ。…それに、あのゼロがそう簡単に死んでるとは思えない。ある意味不死身だからな」
…姉に対してヒドいな。
ルル「でも、分かんないなら捜しようが…」
ワンス「いや、それが分かったんだ。…だけど、そこに行けないんだ」
ラトナ「どこですか、そこ」
ワンス「竜の生まれる場所、『ドラゴンブレス』。そこに墜落した可能性がある。
だが、大人が行ける範囲は狭い。上空からでは全体が木々で覆われていてどこに居るのか分からない」
夕陽「…それで、俺達が呼ばれたと」
ワンス「ああ。…どうか、ゼロを頼む」