Episode.45 VSブラッド・ヴァンフェーニ
(夕陽side)
やっぱり並じゃないな…。
人数で有利とはいえ、俺達の方が防戦一方だ。
ブラッド「その程度かい?本気だしてよ」
夕陽「…くっ」
ヒカル「舐めやがって…!…うおっ!?」
ブラッド「別に応援呼んでもいいけど、意味ないよ?」
ヒカル「!…チッ…」
応援?この状況で呼べるとは思えないが…。
夕陽「…ヒカル、0.8秒俺から距離を置け」
ヒカル「ああ?んな難い指示すんな…ってぇ!?」
…さっきから危なっかしいな。
ヒカル「っ…何でお前は避けながら普通に会話出来るんだよ!?」
夕陽「知らん。普通に俺もきつい。昔から一つの事に集中してると他の事に意識が行かない。こういう状況だと普段以上に感情が出ないんだ」
ヒカル「くそっ…ポーカーフェイスが…。つーか自覚あんのかよ…っと、うおっ!?」
夕陽「…8.2秒アイツの気を引いてくれ、そしたらすぐ0.8秒俺から距離を置け」
ヒカル「…チッ、分かったよ!」
ヒカルは武器を大鎌からガンブレードと拳銃に変える。
…成程、ヒカルは一度に複数の武器が扱えるのか。
ブラッド「へぇ…君、なかなかの特異者だね」
ヒカル「ウッセェ![[自主規制]]野郎が!」
…本性丸出しのヒカル怖いな。
さてと…俺は俺で、やらなければ…。
夕陽「…『火炎使いでありながら水も操る特異者』、俺も本気でかかる」
誤差±0.5以内。対象物…
ヒカル「クレイモア!」
ブラッド「クスクスッ…甘いよ」
…ロックオン。
ヒカル「甘いのは…お前の方だよバーカ」
ブラッド「!」
夕陽「…『トゥ・アトリビュート・ショット』」
『トゥ・アトリビュート・ショット』。
俺の特異能力を生かして、通常のショットに火と水の力を込めた。
普通の必殺技と比べ威力も上がる。
銃弾はヴァンフェーニの腕に直撃。
ヒカルはというと…必殺技が発動する0.5秒前に跳躍して俺の背後に戻っていた。
ヒカル「…やったな」
夕陽「…」
おそらく…まだだ。
奴がこの程度で倒れるとは思え──
「──…『調子乗ってんじゃねえぞ下等な人間風情が』」