Episode.23 実家
…私が来た場所は、自分家。
そう、地元である。
夕陽「…カミハラか。
…ひとつ、聞いてもいいか?」
蓮花「ん?」
夕陽「…目の前の屋敷は、お前の家か」
蓮花「うん」
ここに来る人ってよく驚くんだよなー。
ま、確かに大きいんだろうけどさ。
玄関を開けてすぐ、私に飛びつく存在がいた。
「蓮花さまー!」
可愛い可愛い私の犬が来たか。
蓮花「おー、銀月ー。お出迎えかー」
「はい!」
夕陽「…子供?」
蓮花「私の犬だ」
夕陽「…えっ…」
旭「あの子も妖怪だよー」
見た目は小学生ぐらいの少年。
だが、実際はほぼ同い年ぐらいの犬妖怪だ。
「蓮花様?学校のほうはどうなされました」
銀月の声を聞きつけたのか、和と洋が合わさったような格好の人が来る。
妖狐。名は神威。
蓮花「あー神威、避難中」
神威「…ああ、そういうことですね。そちらの方は…」
蓮花「同じチームの仲間。な、夕陽」
夕陽「え?あ、ああ」
神威「そうでございましたか。では、こちらへどうぞ」
蓮花「…あ。そうだ、おばあちゃん呼んでくれるかな」
神威「大奥様、ですか?承知しました」
おばあちゃん。高齢なのにまだまだ元気だからなー。
それに、昔の話とかも聞いてておもしろいし。
…さて、一応言っておこう。
蓮花「なぁ夕陽。一つ言っておくが、神威は女だ」
夕陽「…え?」