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黒の錬金術師〜異世界に来たからには無双したい〜  作者: 秋元智也
第一章 異世界にきてしまった
15/15

15話 ノブレス・オブリージュ

赤の錬金塔に向かったのはイーサ殿下だった。

騎士達を引き連れて馬車を走らせたのだった。


馬に乗って来なかったのには理由がある。

それは、今から迎えに行く人物の為でもあった。


赤の錬金塔は、しっかりと手入れがされているせ

いか周りに生えている草も刈り取られており、歩

くのに邪魔にならない。


ちょうど帰宅する時間なのか、数人の錬金術師達

が塔から出てきたところだった。


「君たち、すまないがここの主を呼んでもらえな

 いか?」


イーサの顔を知らない人はこの国には居ない。

それほどまでに、イーサとメノウは周りからも有

名だった。


イーサはシルバーブロンドの髪に紫の瞳を持つ。

公爵家の者は皆紫の瞳を持つ事が多いからだ。

マーロ公爵は金髪だった為に、イーサは母の髪色

を受け継いだのだろう。


そして、メノウは金髪に紫に瞳を持つ。

血統なら、一番色濃く継いでいると言ってもいい。

ただ、問題はその性格だった。


もし、このままメノウ様が継がれる事になったら…

この国はどうなってしまうのか……。


心配気に皆、不安しかなかった。

そこへ、マーロ公爵の言葉は天からの救いだった。



『このまま後継者を決めないままでは困るだろう。

 じゃから、わしは決めたのだ。これより3年後、

 わしの誕生日までにイーサ、メノウ、両名で競

 ってもらう。より民の信頼を得て、国により貢献

 した方を正式な後継者とする事にした!異議、申

 し立ては聞かん。以上だ!』



これは、民の間でも噂になるほどだった。

これで、イーサの継承権が有力かに思われたのだ

った。


そもそも、イーサは15歳になった時に、孤児院への

寄付を自ら買って出たのだった。


それ以降も何度も足を運んでは民との交流を何度も

行うなどの慈善事業をしていた。


高貴な者は義務を負う。

ノブレス・オブリージュという制度があった。

これは貴族たる者は財産や権力は個人的な享楽のため

ではなく、社会や国家のために使うべきとされる思考

とされていた。


それをしっかり行動に移しているイーサは本当に貴族

の鏡と言ってもいいほどで、民に慕われていた。


だから、身分の低い者が多い錬金塔ではイーサはかな

り人気でもあった。


「イーサ様!まさかこちらに来ていただけるとは……

 すぐに呼んで参ります」

「イーサ様、応援しております」

「イーサ様がいらしたぞーー」


寝不足そうな顔で出てきた錬金術師達は、イーサを

見ると、わいわいと騒ぐと集まってきていた。


一人は中に駆け出すと、塔の主であるタヒソを呼び

に行っていた。


騎士に護られながら、錬金術師達に囲まれている

イーサの前に、塔の主であるタヒソが姿を見せたの

だった。



今年で45歳になる。

メルバルト・ファオニンの唯一長続きした弟子とし

ても有名だった。


そして、今はこの塔の錬金術師達をまとめる主とな

っているのだった。







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