第七十六話 転生
えーと、例外の話だったよね。数十年前に、見つかった人間。いわゆる、人間達には前世と呼ばれていた、魂に刻まれた記憶を持った例外。その人間は記憶の他に特殊な力を持っていた。その人間はその記憶と特殊な力から蔑み、疎まれたが、特殊な力にこの世界の最大勢力でもある場所が手を出した。君らもよく知ってる「対策本部」だよ。以前はただの「研究機関」だったらしいんだけど。その「対策本部」は、その人間を実験台とした。もちろん、その人間は了承していた。けれど、実験によってその人間の特殊な力が暴走した。世界に刻まれたルールは、それを恐れていたはずなのに、見逃してしまった。世界が見逃したのか、その人間が何かしたのか……分かってない…あとは、分かる?そう、今の君らの敵のラスボス。敵の名前はーまぁいいか。君らにとっては有益な情報教えてあげる。その人間、いいえ、元人間は暴走した特殊な力が原因で四肢が吹っ飛んでね、それらを繋げたから継ぎ接ぎだらけなんだ
でも、その特殊な力は強大だから、戦い挑む時は回復持っていった方が良いよねーそれかお医者さん?
その場合、後方に居させないと死ぬぞ?
それね/それな
まぁ、それが例外だ。一つの歴史の中、一つの世界の中に紛れ込む例外。これだけで俺達はルールを解放する気はねぇぞ?
そうそう。自分達で原因を見つけ、その原因の弱点を探り、その結果、「神の名を持つ、生まれながらにして神の臣下」を産み出したんだから。貴方達は、必要とされて生み出されたんだよ。誇ってもいいんだから
ま、何かの拍子にそれが崩れたら何もかもダメだけど。今のところ、『一番上に君臨する者』と生み出された「生まれながらにして神の臣下」を勘違いしてるのがマイナスだけど。君らも勘違いしないようにね
で、他に質問は?神は死なないのかって?まぁ、死なないな。中途半端…悪いな、お前達は死ぬ事が出来んだろうけど、「神の領域」に足を踏み入れた神は死なないんだ。お前達は、死んだら人間と同じ『輪廻転生』に行くのか、それとも記憶を持ったまま、また元に戻るのか。そこは一回死んだ奴にでも聞かなきゃわかんねぇだろうな。お前達みたいな存在が、生きているのは…珍しいから
ん?僕ら?……そんなの分かってんじゃないの?……そう、正解!僕らは、引退した神達の子供、【神の子供】
さっきの、君らが知る歴史、罪の物語に出てきた【神の細胞】を埋め込まれて造られた、必然的に生まれた【神の子供】さ
え?その前に出てきた子供達は?嗚呼、彼らはお前達のように中途半端だった。初めてだったから、らしいぜ。俺達は、極められてしまったから。だから、彼らは洗脳によって命を落とせた……だから、兄弟であったはずの彼らは死ねてよかったんだと思うんだ。会えなかったけれど、ずっと生きるってのは、辛いからな……兄弟であったはずの彼らがいたら、お前らの存在の処遇も分かったんだろうけど。悪いな
まぁでも、どうなったか分からない彼らが『輪廻転生』して、戻って来てくれたらいいなって、思ってるんだ
みんな、みーんな……他には…なさそうだね…ってあれ?なにかあった?…嗚呼、僕らの事?【神の子供】で、今現在、此処にいる神ってことでいいんじゃない?ん?ダメ?えぇー…
名乗って欲しいって事だよ。降り立っているのが誰なのか、世界は知っているけど、人間は……嗚呼、ごめんね、この子達は知らないんだから。少なからず、分かってる子もいるみたいだけどね。そう君、君の事だよ
んな怖がらせるなって
怖がらせてないよ、可愛いから気に入っただけ
それ、怖がらせてると言うと思う
ま、まぁいいでしょ!そんな事!ほら、笑われちゃったじゃん!
ハハハッ、笑われちまったな。まぁ、自己紹介だけでもしてお前達はそろそろ帰んな
そうだね、そうしよ。貴方達の家の人も心配するでしょ?………いいよね、そういう人がいるって。嗚呼、はいはい、自己紹介しますしますよー
『目の前で、三人の子供達が自己紹介を始める。気温が数度、下がった気がした。これが、比べ物にならない、神の』
僕は【天之御中主神】
私は【高御産巣日神】
んで、俺は【神産巣日神】。え、前の…短い方?いいけど…神に、最強って名高い言霊は効かねぇからな?
ハハハッ、分かってるってさ!良い子だね!僕より明らかに年下だけど
精神年齢が年下だものね、君は
うるさいなぁもう!
まぁまぁ。貰った方の名前、慣れちまった俺の名前は零耶
私は零耶の双子の姉、玲御
僕は統軌。零耶の相棒!僕ら三柱、仲良しなんだー
『笑い合う彼ら。顔を見合せて笑い合う彼らは、年相応の子供達にしか見えない。不思議だ。こんな幼い子供達が、神だなんて、信じられない。いや、頭の隅では理解している。けれど………』
ん?何?
『もし、助けを求めたら』
んー
『貴方達は、助けてくれますか?』
どう、だろうね。神が人間を助けるって云う例は大昔から何件かあったけれど……私達次第じゃなくて、君ら次第、かな
じゃあ、そろそろ帰る時間だよ
また今度?来るなら、良い時間帯に来いよ
その子と、その子、連れて来てくれると嬉しいなー
玲御、気に入ったのか?
うん、まぁね。ふふっ、ありがと
玲御ったらーあ、うん。じゃあね
『数度下がった気温が祭壇から離れると、だんだんと上がってくる。目の前、いや、背後にある祭壇、これは忘れてしまった人間の罪。最大の罪』
「『白紙の歴史』が、初めて黒く染まった。それは、人間の罪の色。」
『何処で、踏み間違えたのだろう。覚えていなくとも、覚えていても、忘れてはならない。例え、【真実】を知ろうとも。神は、今もなお、この歴史を、【真実】をその身に背負いながら生きていくのだろう。必然的に生まれでる次世代の神が来るまで、愛しき仲間と共に。愛しき両親からの名と力と共に』
「全てを壊したのは、人間。彼らの歴史は、【神の子供】達は、今もなお、紡がれる」
『さあ、【神の子供】達へ滅亡と創造の拍手を。希望と絶望の拍手を。末永い、安らぎを願おう。彼らの歴史は、いつまでも、今もなお、紡がれる』
「『彼らは今もなお、眠らない』」
これにて『それでも彼らは眠らない。』完結です!いやー……なんだろうな、うん。流れが速いと思った作者です。うん。最後の話について言いますとウチはだいたい最後の決め台詞的なものが決まっています。まぁ、今後もそれが受け継がれるのかは不明ですが。全ての世界がもしも繋がっていたのならば明らかにパラレルワールドですね、はい。まぁ、生まれ変わった世界がどんな世界かはご想像にお任せします。
はてさて、次回作が決まっているので早くに投稿できるかと。自分でもなんでこんなに速いのかわかっていません。休めって。今の流行に半分は乗り遅れてから乗る作者です。←まぁいいとして。
長くなってしまいましたが、此処まで読んでいただき誠にありがとうございます。改めて感謝いたします。
また何処かでお会いしましょう。See you!




