第三十四話『熱帯植物』
「いざ、熱帯マップに!」
「私達の美味しいココアを取り返そう!!」
と私とへびくんは言った。
そして、熱帯マップ編がスタートする!
そう言ってしばらく歩いたら辿り着いた。
熱帯の森林。
「ぬお!すごい!いかにも熱帯って感じの、大きい植物がたくさん!!」
そう、熱い地方にしか生息しなさそうな、大きな葉っぱが私達の行方を阻む。足元もそんなによろしくない。
足回り担当の私(文字通り足担当だ、タイヤとかではなく)に大きな負担がかかる。
「ぬ、これは大変だね」
とそんな状況を察した、へびくんが、丁寧に葉っぱをどかして、私の進路を確保してくれる。
とても有り難い。
手がないから、どかしながら進む、ということがとても難しい。
「尻尾が自由に動かせると便利なんだな」
とライオンが言う。
私もとても助かっていて、同意だった。
同意だったのだが・・・。
いつもどおり、何もしてないライオンには軽くイラッときた。
「ライオンっちにも手伝って欲しいけど・・・」
とへびくんが笑った。
しかし、手伝ってくれる素振りはゼロだった。
さすが王子系イケメンのライオンである。
我が道を行くライオン。
「しかし、熱帯マップは、視界が悪いのが特徴だよね」
とへびくんが言う。
「だいたい、こういう草陰に敵が隠れてて・・・」
と言いかけた所で、大きく影が動いた。
こういう時の、へびくんのカンは大体あたってしまう。
さすが空気読める系のイケメンだ。
そして、何かが突進してくる。
「のおおおおぉぉぉぉぉ!!」
と、とりあえず私が大きく避ける。
しかし、足場が悪いので、そんなに走り回ることは出来ない。
がなんとか避けることが出来た。
「お、早速でたなぁ」
とへびくんが笑う。
その影を大きく避けたら、草が当たらない、少し視界が開けた場所に出た。
そして、襲ってきたモンスターの姿がバッチリ見えた。
「いのししだね!
「猪だな」
「イノシシだわ」
三人の認識が一致した。
そして、私は「天秤 - ライブラ」を使った。
<いのしし.Lv5>
と聞こえてきた。
「やっばり、いのししみたい。レベル5だって!」
と私は言う。
「レベル5かぁ。ちょうどいいから、ヤギっち一人でやってみようか!」
と、極めて軽い感じで微笑みながら言う。
笑顔できついことを言ってくるインストラクターみたいな感じだった。
「ええええぇぇぇぇぇぇ!一人で戦うの??」
へびくんから、難題が私に出された。
ライオンの「獄炎 - ファイヤーブレス」もへびくんの「蛇毒 - ポイズン」もなしで??
「天秤 - ライブラ」という、攻撃力ゼロのスキルしか持ってない私が?
と、私はテンパる。
「大丈夫!いけるいける!!」
と笑顔で言うへびくん。
ほんとかいな・・・。
極めて適当に言っているような・・・。
そして、いのししは、私の方に向かってこようとしていた。
「戦闘開始だね!」
と、へびくんはにこりと言った。




