幕間 「報告(ルイス)」
ルイス君冷静
午後。ハミルトン邸
どんよりとした冬の空。
庭は静かだった。
図書室。
ルイスが机に向かっている。
ペンの音がさらさらと流れる音。
本にページをめくる音。
そのとき、扉がノックされる。
「どうぞ」
悠馬だった。
ルイスが顔を上げる。
「叔父上」
悠馬は部屋に入る。
「勉強ですか」
「うん」
ルイスはノートを閉じる。
悠馬は少し考えて、それから言う。
「少し、話があります」
ルイスは椅子を回す。
真面目な顔。
悠馬は窓の外の冬の庭を見る。
それから言う。
「エレノアさんと」
少し間。
「結婚します」
ルイスは数秒黙る。
驚くわけでもない。
ただ考えている。
それから言う。
「そう…」
悠馬は少し待つ。
ルイスは続ける。
「ロッテのお母さん?」
「はい」
ルイスは頷いて、また少し考える。
それから言う。
「いいと思うよ」
悠馬は少し驚く。
「そうですか?」
ルイスは言う。
「エレノアさんは優しいし、」
それから続ける。
「あと」
少し考える。
「叔父上が……」
悠馬を見る。
「最近、楽しそう」
悠馬は少し黙る。
ルイスは言う。
「だから、いいと思うよ」
悠馬は小さく笑う。
「ありがとうございます」
ルイスはノートを戻して言う。
「ロッテは?」
「知っていますよ」
「そっか」
ルイスはまた鉛筆を持つ。
それからふと思い出したように言う。
「クリスマス」
悠馬が聞く。
「はい」
ルイスは言う。
「今年もアメリカいける?」
悠馬は少し考える。
それから言う。
「たぶん行けるとおもいます」
ルイスは頷く。
「分かった」
またノートを書く。
図書室は静か。
悠馬は少しその様子を見る。
それから言う。
「邪魔しました」
ルイスは顔を上げる。
「叔父上」
「はい」
ルイスは少し笑う。
「おめでとう」
悠馬は少し驚いて、それから静かに言う。
「ありがとうございます」
ハミルトン邸 の冬は、ゆっくりと家族を増やしていく。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。
結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。
相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。
更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので
よかったらまた覗いてください。
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