その163 「夏の午後の風」
同じ場面で3話、、まとめりゃよかった気もしなくもないw
芝生の上、
ノートも鉛筆も散らかっていた。
マックスはすでに
手足を投げ出して寝転んでいる。
タイラーも近くで同じように空を見ている。
リリーは靴でつまらなそうに芝を蹴っていた。
イーサンはパタリと本を閉じた。
「終わり」
ルイスはまだ考えながら書いている。
静かに、夢中で。
マックスが言う。
「真面目すぎ」
ルイス。
「まだ終わってないからね」
タイラーとリリーが笑う。
「真面目過ぎ!」
ルイスは小さくため息をつく。
でも、書くのはやめない。
悠馬がそれを見て横から静かに言う。
「あと二問ですね」
マックス。
「やっぱ先生だ」
悠馬は答える。
「違います」
イーサンが笑う。
「もう先生でいいじゃん」
悠馬は答えない。
ルイスのノートを見る。
ほんの数秒。
それから言う。
「式は合っていますね」
ルイスは少し顔を上げる。
「本当?」
「ええ」
マックスが起き上がる。
「終わり?」
悠馬。
「これで終わりです」
マックスが立ち上がる。
「やった!自由!」
タイラーが叫ぶ。
「自由!!」
リリーも併せて言う。
「遊ぼ!!」
三人は芝生を走る。
すぐに騒がしい。
イーサンはゆっくり立ちあがって
ルイスのノートを見た。
「んー、難しいな」
ルイスはちょっと黙って答える。
「うん、難しい」
少し間が開いて、イーサンが言う。
「でも」
芝生を見る。
悠馬。
そして騒ぐ子供たち。
「嫌いじゃないんだろ?」
ルイスは少し考える。
それから言う。
「うん。そうかな」
ノートをそっと閉じる。
芝生をかける風が心地よい。
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テラスで凛がカップを置く。
エレノアが言う。
「勉強、終わりましたね」
凛はかるく頷きながら見渡す。
「そうね」
芝生ではもう鬼ごっこが始まっている。
凛が少し笑いながら言う。
「五分だけ勉強、」
「十分が遊び、みたいね」
エレノアもクスリと笑う。
ロッテは読んでいた本を閉じて、
芝生を見る。
悠馬。
はしゃぐ子供たち。
そして小さく言う。
「やっぱり騒がしい」
エレノアが聞く。
「でも、嫌いじゃないのでしょう?」
ロッテすこし首をかしげて言う。
「そうね、、」
また芝生ではしゃぐ子供たち、
そしてそれを見る悠馬と少し大きいイーサンを見つめて
「夏、って感じがするかな?」
芝生の風。
そして笑い声。
ハミルトン邸の午後は、まだ続いていた。
ここまで読んでくださってありがとうございます!
『佐伯悠馬の結婚事情(仮)』始まりました。
結婚する気がない男の結婚事情(仮)です。
相変わらず周囲がうるさく、悠馬の胃が忙しいです。
更新はのんびりですが、完結まで書いていく予定なので
よかったらまた覗いてください。
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