表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セイクリッド・クロニクル4  作者: スタジオぽこたん
エピローグ 暗殺者と戦乙女
16/16

エピローグ 暗殺者と戦乙女

エピローグ 暗殺者と戦乙女


 静かな夜。

 窓から差し込む月明かりに照らされるのは、女神のように美しい少女と、燃えるような赤い髪の少年。

 二人は共に生まれたままの姿で、仲睦まじくベッドで抱き合いながら、窓から見える月を見上げる。夜空には神技の影響で出来た巨大なハートマークが、月光を受けて淡く輝いていた。

「もう、夜ですね。マリアさん」

 と、レキが呟く。

「……はい、すっかり夜ですね。レキ君」 

 純白のシーツに包まるマリアは、うっとりとした表情でレキの腕枕に顔をうずめる。

「その……大丈夫ですか?」

「大丈夫といいたいところですが……しばらくは、立てそうにありません」

 マリアは頬を赤く染めて、レキの胸板に『の』の字を描く。

 二人は愛を確かめ合い、この夜――男女の契りを結んだ。

 ただ、

「す、すみません」

 レキの猛る想いは、愛の大きさは、乙女だったマリアが受け止めるには、少しばかり苛烈に過ぎた。

「いえ、責めているのではありません。私は嬉しいんです。レキ君が、こんなにも私を愛してくれた事が。受け止めきれなかったのは、私の精進が足りないだけです。ですから――」

 マリアはそこで言葉を切ると、むくっと身体を起こし、

「これから、沢山……教えて下さい❤」

 と、甘く囁いて、レキに唇を重ねた。

 ちゅっ――と音が響き、次の瞬間には、オオカミさんになったレキが、マリアを押し倒す。

 レキの再びの猛りに、マリアは頬を朱に染めしかなく。

「愛しています、マリアさん。この世の誰よりも――」

 レキはマリアを見つめながら、愛を告白する。

「私も、レキ君を愛しています。次の世でも、そのまた次の世でも、生まれ変わるたびにレキ君だけを愛し、レキ君だけにお仕えします。私の――勇者様」

マリアもまた、レキを見上げながら愛を囁く。

 二人の手と手が繋がり、指と指が絡み合う。

「マリア……さん」

「レキ……く、ん」 

 二人の影が徐々に重なり、最後は一つになって、甘い吐息がこぼれる。


 夜空に浮かぶ巨大なハートマークが、愛し合う暗殺者と戦乙女を祝福するように、優しく輝いた。


これにてセイクリッド・クロニクルのシリーズは幕引きとなります。

未発表となった作品をどうしようか悩みましたが、幸せを掴んだレキとマリアを知ってほしくて投稿させてもらいました。

供養だと思って読んでいただければ、幸いです。


レキとマリアの戦いはこの後も続き、帝国を解放。

最後は《神々の黄昏》と呼ばれる邪神との最終戦争を迎えます。

邪神に勝利するものの、世界は崩壊。

レキとマリアは、六大凶殺の仲間を連れて、世界再生のために旅立つ――

までを考えていました。

これ以上の続編は、商業ベースの作品となるため断念せざるを得ません。

期待して頂いた方々、本当に申し訳ありません。


世界観的には、現在連載している『パイレーツ・オブ・マーメイド 奴隷の英雄』が、セイクリッド・クロニクルの続編に当たりますので良ければ読んでやって下さい。

レキとマリアが世界再生の旅に出て、千年後の世界となっています。

もちろん、セイクリッドを読んでいなくても楽しめるように作ってありますが、登場人物が誰と誰の末裔だったり、歴史に名前が登場したりと、シリーズファンなら楽しめる細工を施してあります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ