第59話 制圧
そこからも城の中へ進軍していくが、敵がとにかくもろい。それこそ一国の王族が住んでいる所とは思えないくらいだ。
そして前衛のら はどんどんと敵を殺して言っている。
人への恨みが大きいらしい。
だけど、この調子なら死傷者をほとんど出さずに、ここを浅慮出来そうだ。
と、思っても上手くいくとは限らないらしい。
「我々はこの最後の盾」
「ここは通さん」
「ぞ!」
三人、強面の男が出て来た。奴らを倒さなければ、ここは突破できないらしい。面倒な、と私は思った。
ここで時間をかければ、戦闘が長期化する。援軍がやってくればそいつらも倒さなくてはならない。
速い所この城を占領しなければならないのだ。
「私は」
そう、呟いて、足を蹴る。
「ここで止まれない」
大魔王の力を借りるわけにはいかない。ここは、私自身の力で乗り越える。リスタルの力を使えばきっと、勝てるだろうけれど、やりすぎる事になる。
私は自身の魔素を全身にわたらせる。
そして、力を一気に込め、蹴りを放った。
「きかん」
しかし、それはあっという間に受け止められてしまう。
「くらえ」
火の玉が現れる。それがぐんと大きくなり、ゼロ距離で破裂する。とっさに、体を翻し、避け切る。
「はぁはぁ」
痛いけれど、耐えられない程じゃない。
私はその痛みに耐え抜き、連撃をくらわせる。
そして、最後!!
私は水を鋭くして、そして氷で覆う。
これで、強靭な氷の矢の完成だ。
氷の矢を飛ばし、ぶつける。
これでかなりの威力だと思う。
しかし、あっさりと受け止められる。
だけど、私が一番得意なのは魔素を纏った戦闘だ。
私は一気に自身を強化し、一気に突撃をする。
その攻撃で一気に敵の体をぶち破る。
「ふう」
私は息を吐いた。
結局弱かった。圧勝だった。隣を見る。二人共敵を破ったようだ。そんなわけであっさりと国の中核を奪う事に成功したのだった。
楽勝、と言ってしまえば単純な言葉になる。しかし、本当にこんなに楽勝だとは夢にも思わなかった。
「ここからが大変だ」
そう、ラヌアスが言った。
「ここからこの国を我々は維持しなければならない。そう、他国の人間に襲われても、耐えられるように。我々はここに、国を建国するのだから、反乱を抑えなければならんな。やらねばならんのだ」
そして、と。彼は呟く。
「人間諸国への侵攻もな」
その言葉には怒りが混じっていた。
人間を全員殺す。そういう気概があるようにも思えた。
私は、それには反対の立場だ。
人間との友好関係を結ばなければ、上手くいかないと思うのに。
だけど、それを今彼に言っても、意味がないだろう。それを言ってしまえば、最期は私が裏切り者として処分されてしまう恐れさえあるのだ。
私は静かに息を吸った。そして、隣の を見る。
「どうかした?」
応えた。
「レイアはどう考えてるの?」
「ボクは、どうだろうね。でもボクはリスリィの考えに賛同するよ」
大魔王リスタルに賛同するという意味と同意だろう。
でも、リスタルは人を滅ぼしたいと思ってるし。そこは難しい問題なのかな、と私は思っている。




