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小夜の闘い

その化物は俺と小夜に気付いたようだ。

尻尾を振って威嚇してるのか?

行動原理がわからんからなんとも言い難い。


「今からここら一帯を封鎖するわ。ここからは誰も助けに来ない。だから宗を助けられるのは私だけ。もし何か宗の能力とか判明できたらいいけど、今の宗じゃ出てったら瞬殺ね」


おいおい、なんか脅しが入ってるような気がするけど気のせいだよな?


「あれって強いのか?小夜勝てるのか?どうみても人間じゃ勝てなそうだけど」


そう思ったのは小夜自身が人間にしか見えないからである。しかも女の子。怖いけど。


「まぁー、あれは中の下って感じね。私の攻撃でもダメージ通らなそうだし」


え?それってもう詰んでね?


「逃げるって選択肢はないのか?あいつ逃げれば見逃してくれるかもよ?」


「無理ね。私の身体能力がいくら高くても純粋なあの化物には到底及ばないもの。アドバンテージがあるとすれば人間の体を保っていられて知恵があるって事くらいかな」


それって俺たちあの化物の下位互換じゃね?なんで戦うんだっけ?ああ、勾玉取るためか。


なんて考えているといよいよ化物も臨戦態勢に入った‥‥と思う。雰囲気的に。


「宗は田んぼに隠れてなさい!体を上げたら死ぬわよ!」


すると小夜は背中に手を回して物凄いスピードで鎖鎌を両手に構えた。折り畳みの鎌だったのか。ジャキン!と音がして鎌になる。鎖は腕のブレスレットに装着されている。


でも小さい‥‥農家が使う鎌より少し大きいくらいだがあの化物に使うにはあまりに小さく感じた。


すると化物が8つある目をクワッと開き跳躍し一気に小夜との距離を詰める。


小夜はそれを跳んで回避し蹴りを入れるが皮膚が硬いのかまったく効いている様子がない。

これ無理ゲーだろ‥‥


すると小夜は鎖鎌をグルグル回し化物の目に見事命中させた。


化物が悲鳴を上げたじろぐ。だが尻尾で小夜の体を吹き飛ばした。


「あぐっ!」


小夜が悲鳴をあげる。大丈夫なのか?


「小夜!」


「大丈夫よ‥‥肋を何本かもっていかれたけど」

いや、もうそれ終わりだろ‥


化物は目に刺さったままの鎖鎌ごと頭を勢いよく上げ小夜の体ごと宙に浮かす。


そしてガパッと口を開ける。口の中まで牙だらけだ。あんなので噛まれたら死ぬ。


小夜はそこにもう1本の鎖鎌を放り込む。化物の口の中に刺さり化物が悲鳴を上げ口を閉じる。

そして小夜は態勢を立て直し着地する。

だけど鎖鎌と化物は繋がったままだ。力では圧倒的に化物の方が小夜を圧倒している。

どうするんだ?両腕塞がってるようなもんだぞ?

しかも鎖鎌の1本は化物の口の中‥‥


「小夜、もうヤバい!逃げないと死ぬぞ!?」


「ここまで来て逃げるなんて‥‥逃げるなんてありえないわ!」


小夜は傷が痛むのか脂汗を流しながら言う。俺が行くべきか?行ってもあのやり取りを見て戦えるような気がしない。


化物はまた顔を振り始め小夜の態勢を崩す、そして小夜目掛けて口を開け突進してきた。

終わった。ついでに俺の人生も‥‥

小夜の死を覚悟し俺も自分の運命を悟った。


化物が小夜の体に噛み付こうとした瞬間小夜の体は化物の牙を擦り抜けた。

そしてその瞬間小夜は化物の口と目に刺さっていた鎖鎌を引き抜いた。化物は口の中を裂かれ痛みにのたうち回る。


何が起こったのか俺にも理解できない。小夜は確かに噛まれたのに無傷だ。


そして物凄い速さで2本の鎌で目を横から切りつけて薙ぎ払った。化物の目は半分潰れてしまった。


「信じらんねぇ‥‥」


流石の化物もダメージがあるのか後退りしている。

すると化物の背中?あたりに勾玉の赤い光が見える。


「そこね」

小夜は鎖鎌の1つをクルクル回し勢いを付けて光の中心に叩き込んだ。ザクッと音がして化物のは倒れた。


そして光だけを残し粒子となって消えてしまった。


「ふぅー、回収完了!もう出てきていいわよ?」


「お前大丈夫なのかよ?」


「あー、大丈夫よ。これくらい、私たち常人より怪我の回復速度若干早いから。でも宗が下手に飛び出して来なくてよかったわ。もしそうなったら助けられなくて宗死んでたわよ?」


うん、マジで行かなくてよかったわ。


「で?なんか宗は変化あった?何か感じたようなことでも」


「それが全然」


あちゃーと小夜が頭を抑えるが俺だってなんか情けない気分になってるぞ?ビビってただけだもんな。


「まぁ回収できたからいっか!」

小夜は勾玉を拾い三日月に照らし微笑んでいた。







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