ヤンキー襲来
小夜と一緒に買い物に出かけていた。ここ2、3日は平和だ。何事もなく穏やかな日が続いた。
こんな穏やかな日を小夜は本当に願っていたのだろう。醜悪な化物と戦わず俺といる日々を過ごす小夜は本当に可愛い女の子だった。
「宗、なんか私最近本当に変なのよね、宗と出会って勾玉の説明した時から勾玉の粒子を吸わなくてもなんともないの」
「それって小夜の身体が人間に戻ってきたって事?」
「そうじゃないみたい。身体能力や力はいつも通りに使えるしそれ以外何も変化はないの。一体どういうことなんだろ?」
「うーん、勾玉集めなくて済むから良かったんじゃない?」
「どうなんだろ?私死ぬのかな?」
「だから縁起でもないこと言うなって」
「でも宗にも勾玉は必要なんだし集めないとダメよ」
「実は俺もさ、今までその勾玉使ったことないんだ。小夜がもしもの時の事態に持っているくらいなんだ」
「え?そうなの?宗もなの?」
「ああ、だから俺も必要ないのかもしれない」
「そんなことってあるのかなぁ?あれを摂取するってこの力が使える代償とか呪いみたいに考えてたんだけど」
「悪い意味じゃなかったらいいんだけどな‥」
すると目の前からガラの悪そうな3人組が歩いてきた。うわぁ、如何にもだなと思って見たら運悪く因縁をつけられてしまった。
「おい、にいちゃん、何睨んでんだよ?」
長身の男が言う。
「すみません、睨んでません。でも気に障ったなら謝ります。ごめんなさい」
「謝るんなら誠意を見せろよ、とりあえず財布出せ。それとも彼女の前でもっと恥かきたいか?」
「あんたらいい加減にしなよ?」
小夜が怒り始めた。マズイな、だけど俺は小夜といつものように訓練している。
こんな奴らに負ける気がしない。
事をデカくしたくなかったけど小夜にのしてもらうより俺が優しくなしたほうがいいだろう。
「これ以上言い掛かりつける気ならそこの路地に来て下さい。人もいないんでやりやすいでしょう?」
「いい度胸じゃねぇか」
そして3人組と路地まで歩く。
「宗、私がやっちゃおうか?」
「小夜がやるまでもないよ。少しは俺に活躍させろよ」
「宗がそう言うなら‥」
路地の中心まで来たところで長身の男が俺の胸ぐらを掴んできた。
「じゃあ入院コースにしてやるわ」
男が殴りかかろうとした瞬間に俺は長身の男にアッパーをくらわせた。
当たりどころがよかったのか1発で男はフラフラになり追い打ちで俺は顔面に蹴りを入れた。
あまりの早技に残りの2人はビビったようで長身の男を抱き抱えさっさと逃げてしまった。
「宗、かっこいい!キュンキュンしちゃった!」
「特訓の成果だな、小夜のお陰だ」
「宗。本当にかっこよかった、惚れ直した」
「まぁ小夜に比べたら俺なんてまだまだだよ」
「謙遜しなーい!私がチンピラに絡まれたら今みたいに守ってね」
「はいはい、小夜のために頑張ります」
化物と対峙するのに比べたら人間相手なんてとても気が楽だ。
少し強くなった実感も湧いたしこれからも小夜に特訓してもらおう。
ちょっとした遊び心で人見知りの俺と積極的な彼女と‥とクロスオーバーさせました。優と奏が1年生の時の話です。




