5話。種族
「VRマシン起動!」
いや別に声に出す必要もないけどね。
とゆーことで、キャラクターメイキングの再開。
――キャラクターの容姿を設定します。
そういえば、βテストの時に使った画像のデータがあった。
これにしよう。
――読み込み中です。
―完了しました。
前に顔を撮影してキャラクターの容姿を作ると言ったが写真ならいいのでデータから引用することが可能だ。
マシンに骨格とかがスキャンされるから他人の写真は無理だけど。
ネカマなども可能でその場合、女性っぽい顔に補正がかかる。逆もしかり。
俺はちゃんと男を選んだから関係ないがな。
――種族/魔人族-ランダムが選択されています。
魔人族-ランダムは魔人の中でランダム選択される。
魔人は魔物、魔獣の上位種族+理性的な判断のできる存在と言う設定で、五十以上の種類がある。
転生システムを使うと更に増える。
その中にはハズレやネタな種もあり、ランダムはかなり賭けの要素がある。
もちろん通常では選べない、転生システムで種族を変えるときにしか選べない等のレア種族がでることもあるため、選ぶ人は少なくない。
だが、当たりがでる可能性は0.1%未満でかなり低い。
ランダムは一度しか選択出来ないため、当たりがでるまでやりつづけることも出来ない。
レア種族でプレイできる人は超運のいい人だけだ。
しかし、それには例外がある。
βテストの時の功績に序列がつけられ、それに応じてボーナスがもらえるのだ。
俺は結構知られたプレイヤー、と言うかトッププレイヤーだったので、かなりのボーナスを貰っている。
そのボーナスは
・『種族選択時、ランダムを選ぶと100%レア種族』
・『固有スキルを1つ』
・『レアスキルを1つ』
・『素材アイテム半分引き継ぎ』
・『装甲魔導兵を1機、設計&生産できる。』
・『所持金4分の1引き継ぎ』
・『都市国家の権利』
正直、公式チートとしか言えないが、貰えるものは貰っとく主義だ。
さぁ、どんな種族になるかな?
――――
――――――
―固有種族・夜天使
固有種族キタアァァア!
俺の時代だー!
コホン。少し取り乱した 。
固有種族はレア中のレアでゲーム内に一体しか居ない強力な種族だ。
その時、非情な現実が俺に襲いかかってきた。
――夜天使は女性専用種族です。条件を満たしていません。
―性別、または種族を選び直してください。
な、なんだってェ!?
むむむ。
固有種族を諦めるか、ネカマか、それが問題だ。
...性別ぐらい、別に、いいか?