8話 塔へと逃げ込む狩人たち
「おいおい、まだ終わらねぇのかよ……」
ガロットが呟く。
ユリウスはレイピアを振るい、夜獣たちの急所を突き刺す。
極細の刃が獣たちの心臓を貫き、獣たちが次々と倒れる。
銀灰色の髪がポニーテールで揺れ、前髪が右目を隠していた。
白磁のような肌に整った中性的な顔立ちが苦痛に歪んでいる。
黒を基調としたロングジャケットが裂け、胸元の革紐の編み込みが完全に解けていた。
「……頭が……まだ、痛い……」
頭を押さえながらも、ユリウスは剣を振るい続ける。
ついに、塔の石段の前に到着した。
石段は崩れかけており、一段一段が不安定である。だが、登るしかない。
「全員、登れ……! 俺が最後尾だ……!」
イグナーツが叫んだ。
エリザベートが最初に石段を登る。
白金の髪が雨に濡れ、深紅のロングコートが重くなった。
豊かな胸が揺れ、太腿の白い肌が雨に濡れる。
次いで、カタリナ、ヴィオラ、リュネット、セシリアが石段を登った。
女性たちの身体は雨に濡れ、服が肌に張り付く。
豊満な胸が揺れ、乳首の形が透けて見える。
太腿の白い肌が雨に濡れ、艶めく。
ガロット、ヴェルナー、ルーカス、ユリウスが続いて石段を登る。
男たちの服は裂け、筋肉が露わになっている。
イグナーツが最後に石段を登った。
だが、その瞬間、血餓狼が飛び襲い掛かる。
「くそ……!」
彼は大剣を振るい、獣の頭部を両断した。
血が飛び散り、獣の死骸が石段を転がり落ちる。
イグナーツは石段を駆け上がり、塔の入口へと辿り着いた。
塔の入口は、厚い木製の扉である。扉は幅二メートル、高さ三メートル、表面は苔と蔦に覆われ、長年の風雨に晒されている。
扉には鉄製の蝶番と錠前が取り付けられており、錆びついているが、まだ機能していた。
「全員、中に入れ……!」
イグナーツが叫ぶ。エリザベートが扉を押し開ける。
扉は重く、軋む音を立てながら、ゆっくりと開いていく。
内部は闇に沈んでおり、何も見えない。
「早く……!」
彼女が叫び、全員が扉の中へと飛び込む。
彼が最後に扉の中へと飛び込んだ瞬間、夜獣たちが石段を駆け上がってきた。
「扉を閉めろ……!」
イグナーツが叫ぶ。
カタリナが即座に扉を閉め、魔術刻印杖を扉に向ける。
「封印魔法……発動……!」
彼女が詠唱を始めた。
杖頭の欠けた水晶から魔力の霧が放出され、扉全体を覆う。
魔法陣が扉の表面に浮かび上がり、封印される。
錠前が光り、扉が完全に閉ざされた。
夜獣たちが扉に激突する音が響く。
だが、扉は開かない。
「ギリギリ……間に合った……」
カタリナは安堵の息を吐くが、その額には汗が滲んでいる。
「カタリナ、よくやった……」
エリザベートが彼女の肩を叩く。
だが、カタリナは表情を引き締める。
「まだ終わりじゃないです……あの魔物たち、腐食液を使います……塔全体に防御魔法を付与しないと……」
魔術刻印杖を高く掲げ、彼女は再び詠唱を始めた。
「防御魔法……展開……塔全体を守護せよ……」
魔力の霧が塔全体を覆い、透明な魔法障壁が展開される。
塔の壁、天井、床、すべてが魔法障壁に覆われた。
「これで……大丈夫……でも、魔力を常に消耗します……長くは持ちません……」
カタリナは疲労に顔を歪める。
淡い薔薇金の髪が汗に濡れ、豊満な胸が激しく上下した。
外から夜獣たちが、扉を叩く音が響く。
轟音が塔全体を震わせる。
次いで、腐食液が扉に吐きかけられる音が聞こえた。
だが、魔法障壁が腐食液を防ぎ、扉は溶けない。
夜獣たちは何度も扉を叩き、腐食液を吐きかけるが、魔法障壁を突破することはできない。
やがて、外からの音は次第に小さくなり、静かになった。
夜獣たちが、その場から去ったのである。
「……行ったみたいだな」
ガロットが呟いた。
安堵の息を吐き、イグナーツは地面に膝をつく。
「一先ず……安全を確保できた……」
そのまま彼は周囲を見回した。塔の内部は、想像以上に古びている。
内部は円筒形で、直径約十メートル。壁は石造りで、表面は苔と黴に覆われていた。
床は石畳で、至るところにひび割れがあり、石が欠けている。
天井は高く、約五メートルほどあり、中央には螺旋階段が設置されていた。
階段は木製で、手すりは朽ち、段板は所々欠けている。
塔の内部には窓がいくつかあるが、すべて割れており、雨が吹き込んでいた。
壁には古びた燭台が取り付けられているが、蝋燭は消えており闇に沈んでいる。
塔全体から、湿気と黴の臭いが漂い、不気味な雰囲気が漂っていた。
「ここは……一体……」
エリザベートが呟いた。
白金の髪が雨に濡れ、深紅のロングコートが重くなっている。
豊かな胸が激しく上下し、太腿の白い肌が雨に濡れていた。
「わからない……だが、今は安全だ……」
イグナーツは立ち上がり、仲間たちに声をかける。
「全員、現状を報告しろ。負傷者の有無、傷の具合、武器の状態、すべてを報告しろ」
彼の声は冷静だが、その奥には疲労が滲んでいる。
「私は軽傷。左肩に打撲、背中に擦り傷。武器は無事」
最初にエリザベートが答えた。彼女は聖銀の槍を掲げる。
「私も軽傷……右膝に擦り傷、左手に軽い火傷……武器は無事です……でも、魔力が……もう、限界に近いです……」
次にカタリナが答えた。彼女は魔術刻印杖を握りしめる。
淡い薔薇金の髪が汗に濡れ、豊満な胸が激しく上下した。
「あたしは……左腕に腐食液の火傷……結構深い……でも、戦えるわ……武器は無事」
ヴィオラが答える。彼女は刃付き鞭を握りしめた。
深紅と墨黒の軽装甲が裂け、豊満な胸が露わである。
「……軽傷。右足首に捻挫。武器は無事」
リュネットが答えた。彼女は双刀を握りしめる。
ダークグレーと漆黒の高機動戦闘衣が裂け、腰回りのラインが露わだ。
「私は……軽傷ですぅ……背中に擦り傷、左手に軽い打撲……武器は無事ですぅ……でも、魔力が……もう、ちょっとしか残ってないですぅ……」
セシリアが答える。彼女は杖剣を握りしめた。
生成色のロングコートワンピースが裂け、豊満な胸が露わである。
「俺は軽傷。右腕に擦り傷、左脚に打撲。武器は無事だ」
ガロットが答えた。彼は黒蛇の鎖剣を握りしめる。
「俺も軽傷。背中に木片による刺し傷、左肩に打撲。武器は無事だ」
ヴェルナーが答えた。彼は黄金の大剣を握りしめる。
「俺も軽傷。全身に擦り傷と打撲。武器は無事だ」
ルーカスが答えた。彼は戦鎚を握りしめる。
「……軽傷。頭痛が……まだ、続いてる……武器は無事」
ユリウスが答えた。彼はレイピアを握りしめる。
「全員、重傷者はいないな……よし……」
イグナーツは安堵の息を漏らす。
「カタリナ、本部に連絡しろ。今すぐだ」
即座に彼はカタリナに指示を出した。
「はい……わかりました……」
魔術刻印杖を握りしめ、彼女は詠唱を始める。
「通信魔法……発動……本部へと繋げ……」
杖頭の欠けた水晶から魔力の霧が放出され、空中に魔法陣が浮かび上がった。
魔法陣が光り、音が響く。
やがて、本部からの声が聞こえてきた。
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