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道の駅と日用品の調達

一度大勢の人の目に触れたしまった以上もう後戻りはできない。暇つぶしでもストレス発散でも良い、この物語をエンディングまで導きます。どんな駄文でも、辻褄が合ってなくても、クソだと後ろ指刺されても

午後からは、朝に収穫した野菜や米を山の下にある街へ売りに行くことになった。

健太もシャワーを浴びて新しい服に着替えて外に出る。

健太の運転するトラック荷台には昼食を取る前に乗せた新鮮な野菜と米俵が積まれ、三人は車に乗り込んだ。

未舗装の狭い山道をゆっくりと下りていく。車窓からは緑深い山々と、時折見える川の流れが眺められた。

運転しながら、ゆかりが後部座席から静かに聞いた。


「そういえば、健太さんはあの村にいつから居るんですか?」


健太はハンドルを握りながら、懐かしそうに答えた。


「産まれた時からかな。俺が小さい頃は人が結構居て、学校もあったんだけど……大学卒業して帰ってきたらこの有様だ。で親父が死んで俺が一人で暮らす様になった。」


ゆかりが問いかける。「でもあの村 建物が健太さんの家だけでしたよね?他の方のお家はどうしたんですか?」と聞くと、健太は「買ったんだよ、あの村ごと、その後家以外全部建物を撤去したんだ。

跡地は勿論畑になったよ、いやぁ地盤改良だのなんだの大変だったけど、あの時は親父と無我夢中になってやってたなぁ〜!」昔を懐かしむように思い出しながら言う。

ゆかり「村ごと全部!それは大胆ですけど、確かに土地の所有とかで揉めるよりは良いですね。」


みよりが興味津々に身を乗り出した。


「大学ではどんな授業やってたんですか?」


「農業だよ。他にもバイトで食肉加工やら屠殺のやり方学んで、後は独学できのこの育て方とか食べられる薬草調べたりとか。

兎に角ここで暮らすための最低限の知識だな。

それと、大学時代の友達と農業の自動化を研究してたんだ。」


みよりが気付く「それって、倉庫の中にある機械ですか?」

健太は頷き言う「そう、耕して、種を植えて、水をやって 収穫する。この一連の流れを人間が関わらないでやろうと思ってるんだ。その実験を卒業後家の畑で試してるんだ、そういえば8月にその友達がメンテナンスに来るから、紹介するよ。」


2人は「よろしくお願いします。」と緊張した声で言う。


みよりは感心した様子で頷いた。


「でも凄いですね。本当にあの村での生活が好きなんんだね。でもなんかわかる気がする。なんかそんなに大きなプロジェクトまでやってるなんて、農業の未来は託された。って感じですね。」


健太はニコッとして「そこまで大袈裟じゃないよ。」

と言う

車はガタガタと狭い未舗装道を慎重に走り続ける。

木々の隙間から差し込む木漏れ日が、三人の顔を優しく照らしていた。

ゆかりは窓の外を見つめながら、小さく呟いた。


「私たち……こんな生活、初めてです。

都会では味わえない澄んだ空気 美味しい物、すごく……落ち着きます。」


健太はミラー越しに二人をちらりと見て、柔らかく微笑んだ。


「気に入ってくれたなら嬉しいよ。

道の駅に着いたら、二人にも少し手伝ってもらえると助かるな。」


山道を下りるにつれ、街の景色が少しずつ近づいてきた。

三人の新しい日常が、ゆっくりと形作られ始めていた。

車が山道を下りていく中、みよりがふと思い出したように聞いた。


「もう一つ聞いてもいいですか?

どうしてあんなに高価な日本酒沢山持ってるんですか?」


健太はハンドルを握ったまま、少し懐かしそうに笑った。


「実は俺の親父、全国日本酒協会っていう団体の理事長だったんだよ。

ほら今でこそ日本酒ブームとか若い人も沢山買って飲んでくれてるけど、昔は廃れて行く一方だったんだよ。

そんな中、酒米農家さん、酒蔵さん、問屋さん、そして未来に日本酒を作ってくれる人を育てる育成機関なんかを作ったのが俺の親父だよ。

実は理事長は俺が引き継いでるんだ。


みよりは目を丸くして後部座席から身を乗り出した。


「え? そうなんですか? だからあんなに高価な日本酒が沢山あるんですね?」


「毎年送ってくるからね。飲みきれなくって、まぁ昨日飲んでもらったおかげで、昔のやつは消費できたよ。」


みよりは「えへへ」と照れくさそうに苦笑いした。


「それ、ちょっと申し訳ない……でも本当に美味しかったから許してください!」


健太は笑いながら言う「別に気にしてないよ。寧ろ美味しいって言って飲んでくれた方が杜氏さんや蔵元の人達も喜ぶよ。」


ゆかりも微笑みながら、

「健太さんのお父様、すごい方だったんですね……。

健太さんもその想いを引き継いでいるんですね。」


健太は軽く肩をすくめた。


「まあ、形だけだけどな。

俺は山でこうやって暮らしてる方が性に合ってるよ。」


狭い未舗装道を走る軽トラックの車内は、穏やかな会話で満たされていた。

三人の距離が、また少しずつ縮まっていくのを感じる午後だった。


道の駅に到着した三人は、トラックの荷台から野菜と米を丁寧におろした。

新鮮な大根、にんじん、ほうれん草、白菜、そして米俵を台車に積んで店内へ運ぶ。

すると、店頭にいた若い女性店員が目を丸くして声をかけてきた。


「あら、珍しいこともあるんですね、健太さんが女性をそれも二人連れてくるなんて……もしかしてご結婚されましたか?」


健太は苦笑しながら手を振った。


「まさか。訳あって知り合いの子と一緒に住んでるんですよ。」


みよりはにこっと明るく笑って挨拶した。


「初めまして、綾瀬みよりです!」


ゆかりも穏やかに頭を下げて、


「北条院ゆかりです。よろしくお願いします。」


店員の女性は目を細めて嬉しそうに笑った。


「あらあら、ご丁寧にどうも。ここに勤めている中沢と言います。よろしくね♪」


中沢さんは好奇心たっぷりの目で三人を交互に見ながら、

「健太さんが人を連れてくるなんて本当に珍しいわ。しかも二人とも美人さんで……何かあったら遠慮なく相談してね。

今日は新鮮なお野菜と米、ありがとう! すぐに並べちゃうわね。」


健太が言う「大丈夫だよ。今日は人でも居るし、見た所結構繁盛してるみたいだし。」そう言って健太は周りを見渡す。

店内は活気で道あるれている。子供連れ 高齢の夫婦

カップル 色々な人の笑顔や話し声が溢れていた。

中沢は「そう?じゃあお願いね!」と言う


健太は照れくさそうに頭を掻きながら、野菜の陳列を手伝い始めた。

みよりとゆかりも自然に横で手伝い、道の駅の賑やかな空気に少しずつ溶け込んでいく。

中沢さんは二人にウィンクしながら小声で言った。


「健太さん、いい人だからね。よろしくしてあげて。」

道の駅の明るい店内で、三人の新しい日常がまた一つ広がっていった。


道の駅の店内で、三人は商品の陳列を手伝った。

ゆかりが米俵を抱えながら健太に尋ねた。


「健太さん、このお米は何処に置けばいいですか?」

健太は台車を押しながら答えた。


「それはこっちの棚に重ねておくから、右から順番に敷き詰める様に置いてね。」


「わかりました」


ゆかりは丁寧に頷き、棚に米を一つずつ丁寧に積み重ねていった。

みよりも元気よく声をかける。


「健太さん、野菜はどう置きますか?」


「左から順番にトマト、人参、ジャガイモ、小松菜、ピーマン、レタス、キャベツ、大根、インゲン……後は家で作った山菜のおひたしはこの辺で。」


「りょーかいでーす!」


みよりは明るく返事をして、テキパキと野菜を並べ始めた。

二人は息を合わせて作業を進め、みるみるうちに棚が新鮮な商品で埋まっていく。

すると、中沢さんがニヤニヤしながら近づいてきた。


「本当にいい子ですね。仕事もできるし、うちに欲しいくらいです。でぇーどっちが本命なんですか?」


健太はため息をつきながら即答した。


「だからそんな関係じゃないって言ったろ? 無駄話してるとまた店長にどやされるぞ?」


中沢さんは肩をすくめて笑った。

「はいはいわかりましたよぉ〜。

女心で何か聞きたい事あったらいつでもメールしてくださいね!あ、そういえば来週の土曜日に山向こうの白百合女子学園がここで演奏するのよ。

吹奏楽部と軽音部が来るそうよ貴方達も是非来てね。」

そう言って中沢はチラシを渡す。

健太は「ありがとうございます。是非行きます。」



そう言って、ウィンクを残して仕事に戻っていった。

健太は内心で思った。


(まずはこの後二人の生活必需品を買わないとな……)

陳列が終わる頃、店内には新鮮な野菜と米の良い香りが広がっていた。

ゆかりとみよりは作業を終えて、少し誇らしげに互いに笑顔を交わした。



道の駅を後にした三人は、その足で近くのドラッグストアに寄った。

その途中車内で先程のチラシを2人に見せる。


健太「道の駅で来週の土曜日ライブがあるらしいんだ。気晴らしにどうかな?」


みよりが嬉しそうに言う「いいですね。行きましょう!」

ゆかりがニコッとして言う「私も吹奏楽部だったので、演奏きくの楽しみですね。」

車内が笑顔に包まれる。


みよりが不思議そうに聞いた。


「あれ? ドラッグストアで何か買う物あるの?」

健太はカートを押しながら自然に答えた。


「何って、二人の歯ブラシとかコップとか他にも色々買うものあるでしょ?

この後服屋にも行くからね?」


みよりとゆかりは同時に声を揃えた。


「あぁーー……日用品のことすっかり忘れてた。」


三人は店内を回り、必要なものを次々とカートに入れていった。

• 歯ブラシセット(二人分)

• コップ

• 口内ケア用品(歯磨き粉、マウスウォッシュ)

• 生理用品

• シャンプー・コンディショナー・ボディソープ

• タオル類

• 基礎化粧品

• その他生活雑貨

健太は遠慮する二人に「遠慮なく選んでいいよ」と声をかけ、全部揃えた。

ドラッグストアを出た後、今度は近くの服屋へ。

ゆかりが少し遠慮がちに言った。


「服なら一通り持ってきてますけど?」


健太は笑って首を振った。


「長くいるならそれじゃ足りないだろ?

二人共好きなもの買いな。遠慮なく。」


するとみよりの目が輝いた。

「やったー! ねぇねぇゆかり! まずはスカート見に行こう!」


そう言って、みよりはゆかりの手を引いてレディースコーナーに消えていった。

ゆかりは少し照れながらも、みよりに引っ張られるままについて行く。

健太はカートを押しながら、二人の後ろ姿を見て小さく微笑んだ。

(……楽しそうで何よりだ)

服屋では、みよりが次々とスカートやトップスを手に取り、ゆかりに当てては「これ可愛い!」「これも似合いそう!」と盛り上がっていた。

二人が新しい生活を少しずつ受け入れ始めているのが、健太にも伝わってきた。


服屋で大量の服を買った後、四人はスーパーで調味料や村では作れない野菜、小麦粉などの粉類をしっかり買い込んだ。

軽トラックの荷台は買い物袋でいっぱいになり、みよりとゆかりは満足げに荷物を抱えていた。

出発する時、みよりが後部座席から元気よく聞いた。


「健太さんのスマホスピーカーに接続して音楽聴いていいですか?」


健太はミラー越しににこっと笑った。


「いいよ〜。サブスクに入ってるから好きな曲流して。」


そう言ってスマホをみよりに渡した。

みよりはゆかりと一緒に曲を選び、流行りのナンバーを流し始めた。

車内には明るい音楽が響き、時折三人で合唱しながら山道を上がっていく。

3人は楽しげにリズムを取っていた。

その途中、健太の携帯が鳴った。

みよりが画面を見て言った。


「健太さん電話だよ! 浅川工務店って所から。」


健太はハンドルを握ったまま嬉しそうに言った。


「おぉーよかった。例の件決まりそうかな?」


ゆかりとみよりは顔を見合わせて首を傾げた。

(例の件……?)

健太はハンズフリーで電話に出た。


「お世話になっております。浅川工務店です。健太さん今よろしいですか?」


「かまいませんよ、新築の件ですよね?」


「ええ、その件です。なんとか職人が確保できて、寧ろ来たい奴を募ったら60人も集まりまして、これなら2週間も有れば内装まで用意出来そうです。既に家具等は業者に頼んでおられるんですよね?」


「その件ですが、実は最近同居人が増えましてね。家具なんかを追加で注文することになりました。勿論居住スペースの部屋を増やすとかそう言うのじゃありません、あくまで家具の注文数が増えるってだけです。」


「そうですか。それでは来週の土曜日あたりに追加の家具を注文いただければ間に合うと思うので、土曜日来ていただくことは可能でしょうか?」


「かまいませんよ、来週の土曜日ですね。」


「よろしくお願いします。しかしいよいよですね。思えば準備までに1年半計画や設計まで合わせると2年ですからね。その分大規模な工事です。工事中は騒がしくなりますが、その辺はご容赦ください。素敵な宿を作りましょう!」


「ええ、是非よろしくお願いします。」


電話が切れると、みよりがすぐに聞いた。


「ねぇ今の電話って?」


健太は笑いながら答えた。


「話は夕飯の後で詳しく説明するよ。」


みよりは嬉しそうに頷いた。


「うん、わかった!」

車内は再び音楽と笑い声に包まれながら、山道を上がっていった。


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