面接開始と着工式
その夜、佐久間が帰ってきた。
「ただいま戻りました」
三人はすぐに玄関に集まる。
健太が笑顔で迎えた。
「お帰りなさい、佐久間さん。
お風呂、沸いてますよ。
どうでしたか? 教育してもらえそうですか?」
佐久間は頷きながら答える。
「ええ、勿論。
皆、心よく引き受けてくれました。
健太さん、これどうぞ。
駅前に最近できた洋菓子店のケーキです。
食後に皆でいただきましょう」
みよりが目を輝かせた。
「ケーキ! やったー」
ゆかりも穏やかに頭を下げる。
「ありがとうございます、佐久間さん」
佐久間は笑顔で続けた。
「いえいえ。
それと、健太さん。
履歴書のコピー、ありがとうございます。
仲間達には、誰がどの担当にするのか、こちらで採用になったら一度顔合わせすると言っておきましたので」
その後、昼間に飲んだ日本酒を飲みながら、四人で談笑して夕食を取った。
佐久間がグラスを傾けながら、嬉しそうに言った。
「あら、南部美人のお高いお酒ですか♪
私、これ好きなんですよ。
でもこんな高いやつ、初めて飲みました。
やっぱり味が全然違いますね」
みよりが目を細めて、グラスをそっと回しながら微笑む。
「佐久間さん、南部美人お好きなんですか?
いいですよね。
まず香りがすごく綺麗で、リンゴや洋梨みたいな華やかな果実の香りがふわっと広がるんです。
口に含むと、お米の優しい甘みと旨味が滑らかに溶けていって……。
酸味は控えめなのにちゃんと存在感があって、全体のバランスがすごく上品。
余韻もすっきりしてて、後に残らないのに満足感があるんですよね。
飲んでると、本当に至福って感じで。
ちょっと特別な日に飲みたくなるお酒だと思います」
みよりがお猪口を見ながら言った。
ゆかりが健太の方を向いて聞いた。
「健太、来週から面接?」
健太が頷く。
「そうだよ。
月曜日から金曜日まで、毎日だね。
都内から来る人もいるから、宿の手配とか、どういうルートで来るのか事前に把握しなきゃいけないからね。
いい人だといいけど」
ゆかりが少し心配そうに言う。
「こればっかりはわからないわね。
面接したら変な人だった、ってこともあり得るから」
佐久間が静かに口を開いた。
「健太さんと一緒に、その人の経歴や言動、受け答えから人間性を把握しますが……。
実際のところ、働いて来ていただかないとわからないことも多いですよね」
みよりが明るく提案する。
「当日は家の事や畑の事は、私やゆかりに任せてね!」
健太が笑顔で答えた。
「助かるよ、二人とも!」
食後に佐久間が買って来たケーキを食べた4人、
その夜、三人は互いの愛を確かめ合うように、静かに、深く交わりを重ねた。
熱が落ち着いた後、三人で布団に寝転がっていると、ゆかりが柔らかな声で言った。
「健太……ありがとう。
今日もちゃんと避妊してくれて」
健太は微笑みながら、ゆかりの髪を優しく撫でる。
「子どもは欲しいけど、今じゃない。
ゆかりの家に連れ戻される心配は無くなったんだし、宿が少し軌道に乗ってからでも大丈夫だ」
みよりが横から、少し照れくさそうに言った。
「そういう真意とかを隠さず話してくれる所も、健太君らしいよね。
普通はどうかわからないけど、男の人って『察しろ』とか言って、あんまり教えてくれなさそうだし」
健太は苦笑いを浮かべる。
「当たり前だろ?
焦らなくても、時間はある」
そう言って優しく笑うと、まずみよりにそっと口付けをし、次にゆかりにも唇を重ねた。
静かな夜の中で、三人の温もりだけが、確かにそこにあった。
いよいよ面接当日。
しかしその日は、もう一つの大きな出来事が待っていた。
宿の着工式である。
朝早く、まだ薄暗い時間から村はいつぶりかわからないほど多くの人で賑わっていた。
浅川工務店の社員たち、大勢の大工さんたちが次々と集まり、工事現場となる敷地には、すでに祭場が整えられていた。
敷地の中央に、青竹を四隅に立ててしめ縄を巡らせた簡素な祭場。
その中に祭壇が組まれ、米、塩、酒、季節の野菜や魚などが丁寧に供えられている。
神主が静かに準備を進め、参列者たちが次々と集まってきた。
健太、ゆかり、みより、佐久間の四人も、少し緊張した面持ちでその場に立っていた。
やがて神主が立ち上がり、着工式が始まる。
まず修祓の儀。
神主が大麻を左右に振り、参列者と祭壇をお祓いしていく。
続いて降神の儀。
神主の「おぉー」という声とともに、土地の神様が迎えられた。
献饌の後、神主が祝詞を奏上する。
工事の安全と、これから建てられる宿が多くの人に愛されることを祈る声が、静かな朝の空気に響いた。
次に四方祓い。
神主が米と塩と切麻を撒きながら、土地の四隅を清めていく。
そして、地鎮の儀——いわゆる鍬入れの儀が始まった。
まず浅川工務店の担当者が鎌を手に取り、盛り砂の上の萱を刈る。
次に健太が前に進み出た。
神主から忌鍬を受け取り、盛り砂に向かって三度、丁寧に鍬を入れる。
「エイ……エイ……エイ……」
静かな掛け声とともに、砂が崩れる。
健太の手が少し震えていたが、その目は真剣だった。
最後に施工側が鋤で土を均し、地鎮の儀が終わる。
続いて玉串奉奠。
健太から順に、ゆかり、みより、佐久間、そして浅川工務店の代表や大工たちの代表が、榊の枝を神前に捧げ、二礼二拍手一礼をする。
儀式はおよそ三十分ほどで終わり、最後に神酒が参列者に配られた。
小さな盃を手に、皆で工事の安全を祝う。
健太はゆかりとみよりの方を見て、小さく息を吐いた。
「……始まるな」
ゆかりが静かに頷き、みよりも少し緊張した笑みを浮かべる。
朝の光が徐々に強くなる中、村の一角に、ポプラの宿の第一歩が、確かに刻まれた。
着工式が終わった後、健太は浅川工務店の浅川社長と少し離れた場所で話をした。
「浅川さん、本当にありがとうございます。
寮の件も急にお願いしちゃって、すみませんでした」
浅川社長はニコニコしながら手を振った。
「いやいや、全然大丈夫ですよ。
むしろうちの若い連中に全部任せたら、あいつらすごく楽しそうに設計してましたから。
こっちこそいい刺激になりましたよ」
健太が少し遠慮がちに続ける。
「大工さんを追加で手配するの、大変じゃなかったですか?」
浅川社長は胸を軽く撫で下ろしながら答えた。
「それがね、ちょうどよかったんですよ。
実は大型の案件が一件なくなって、困ってたところだったんです。
資材ももう発注しちゃってたのに、『どうしよう』ってなってた矢先に電話が来たもんですから」
そう言って、安堵したような笑みを浮かべた。
健太が笑顔で言った。
健太が笑顔で言った。
「それはよかったです。
じゃあ、完成までよろしくお願いします」
浅川社長も頷きながら手を差し出す。
「こちらこそ」
二人はしっかりと握手を交わした。
その後、面接の時間が近づいてきた。
今日の面接は、24歳で保育士資格を持つ男性だ。
面接の10分前、約束通りタクシーが到着する。
タクシーから出てきた男性は、スラッとした痩せ型の青年だった。
健太が笑顔で出迎える。
「遠くまで来てくださって、ありがとうございます。
道中、大丈夫でしたか?」
男性は優しく微笑みながら頭を下げた。
「はい、大丈夫です。
駅前でタクシーを手配していただいていたので、スムーズに来れました。
ありがとうございます」
健太が軽く手を振って中を示す。
「よかったです。
じゃあ、どうぞ中へ」
そう言って、家の中へと案内した。
居間に案内された男性は、佐久間と健太が着席したのを確認してから、静かに椅子に座った。
面接が始まる。
名前は大石良太郎。
保育士学校を卒業後、都内の保育園に就職したという経歴を丁寧に説明した。
一通りの質問が終わり、健太が最後に少し間を置いて聞いた。
「では、最後にちょっと気になったんですが。
どうして前職を退職されたんですか?」
良太郎は少し表情を引き締め、真っ直ぐに答える。
「実は……先生と親御さんの不倫現場を目撃してしまって。
教育者にあるまじき行為だ、という正義感から、園長先生に報告したんです。
その時は『ありがとう、話してくれて。私がなんとかする』と言ってくれたんですが……。
次の日から、他の先生たちの態度が一変しまして。
ついにはいじめにまでなったので、耐えられないと思い、辞めました」
佐久間が眉を寄せ、静かに顔を歪めた。
「それは……なんと言うか、酷いですね」
居間に、一瞬、重い空気が流れた。
健太が静かに聞いた。
「その時の先生たちに、恨みとか残ってたりしますか?」
良太郎は首を横に振り、穏やかに答える。
「いえ、特に恨んではいません。
元々女性が多い職場でしたから、そういうこともあるのかなって思ってました」
健太は少し目を細め、それから柔らかく微笑んだ。
「……いい人ですね、良太郎さん」
健太が静かに、でもはっきりと言った。
「大石さん、採用です。
これからよろしくお願いします」
良太郎は目を見開き、少し戸惑ったように聞き返した。
「え……?
こんなにあっさり採用されるんですか?」
佐久間が柔らかく微笑みながら続ける。
「もちろんです。
これから私たちと一緒に、ポプラの宿を皆に愛される場所にしていきましょう」
良太郎は目をうるうるさせながら、力強く頷いた。
「はい……!」
そう言って、健太としっかりと握手を交わした。
健太と佐久間は大石を見送った後、少し離れた場所で顔を見合わせた。
「佐久間さん、どう思いました?」
佐久間が静かに答える。
「どう、というか……正義感が強い人だと思いましたよ。
良くも悪くも」
健太も頷いた。
「ですよね。
あの顔、はっきり『自分は正しいことをした』って出てましたから」
佐久間が少し声を低くする。
「言わなくていいことや、あえて無視するべきこともあるんです。
おそらく放っておいても、園長が内々に処理していたはずです。
そうすれば先生たちとも角が立たない。
なのに、そこをすっ飛ばして横槍を入れられたんですから……ああいう反応になるのも無理はないですね。
最初から、ちょっと厄介な人が来ましたね」
健太は苦笑いを浮かべた。
「ですね。
まぁ、仕方ないです。
うちに来る以上、トラブルを起こさないためにも、少し人間関係の教育をした方がいいかもしれません。
その辺の話、教導を担当してもらう中居さんに伝えてもらえますか?」
佐久間が静かに頭を下げた。
「承知しました」
皆さんに打ち明けます。
私は2017年位から特殊な状況の集まりに所属して居ます。
元々の出会いは私が彼女に振られた時に偶々所属したアニメ漫画ゲームサークルのオフ会の中で、女性2人と出会い
そこから4人になり、年1回オフ会旅行と題して2泊3日で泊まりに行って居ます。女性4人で男子は私一人そのメンバーの中にガチレズの方がいますが、その子曰く「貴方は男性特有のドロっとした目をしない、確かに胸に目が行く時はあるけど全く気にならない、だから貴方を中心としたこの輪が生まれてる、異性じゃなく同志だよ貴方は、一緒に居て素でいられる。でも恋愛感情は皆感じてない、これってすごい事だよ。」と言われました。ここまで言えばわかると思いますが、決して性的な関係はありません。私自身も彼女たちを女としてみておらず同志として見ています。勿論女性に対しての配慮はしますし、熱い夏の時期は大変なので冬に、部屋は当然別、話す内容も距離感や節度を持ってます。ひとえにこの関係を壊したくないと思っている自分がいるからなのです。最近女性オタクが3人増え7対1
最近やった某酒百合アニメの中に男が一人だけいる感じです。皆結構な酒豪なので、女性の方がアルコール強いって言うのは真実かも知れません。この作品の主人公の性格は自分自身の態度も反映して居ます。女性との友情は成立します。ただし性欲や雑念を捨て去って、本当の趣味同志としてみなければ絶対に成立しません、女性はそう言う目線すぐ気がつくのでバレます。多分この関係はずっとは続きません、それでも今を大切にして楽しく騒ぎたいと思います




