23.隠れ家の影
カイルたちは休憩中に通信装置を起動し、隠れ家のエイデンとアンナと連絡を取っていた。画面に映るエイデンの冷静な表情と、後ろで操作をしているアンナの姿が見える。
「調子はどうだ?」
エイデンが短く問うと、カイルが答える。
「グラディスじゃなくスレイヴとエクリプスの装甲兵に襲われたけど、なんとか切り抜けた。」
「奴らは追跡用の部隊だ。グラディスほどの破壊力はないが、連携して攻撃してくるから油断はするな。」
ケンが腕を組みながら口を開く。
「隠れ家の状況はどうだ?そっちも狙われてるんじゃないのか。」
「十分あり得る。」
エイデンは頷き、後ろにいるアンナに指示を出した。
「アンナ、現状を共有してくれ。」
アンナが通信画面に近づき、明るい声で話し始めた。
「隠れ家では、エクリプスの動きを追うデータ解析を進めてる。でも、もし攻撃されても対応できるように準備はしてるから心配しないで。」
「大丈夫か?」
カイルが心配そうに尋ねると、アンナは笑顔で答える。
「ここにいる人たちと一緒に頑張ってるし、私も戦えるように練習してるから平気よ。」
その笑顔を見て、カイルとアリがほっとした表情を浮かべる。
通信が切れると、エイデンは部下たちに次々と指示を出していた。
「エクリプスの装甲兵部隊がこちらを嗅ぎつけた場合、迎撃の準備を怠るな。データを守ることが最優先だ。」
モニターに映るのは、スレイヴや装甲兵の配置情報だった。アンナはそのデータを整理しながら、エイデンに尋ねた。
「カイルたちはこのまま無事に目的地に辿り着けるのかな……。」
エイデンは手を止めずに答える。
「彼らなら乗り越えられる。だが、最悪の場合に備えて、こちらも動ける準備をしておく。」
アンナはその言葉に頷きながら、再びデータ解析に目を戻した。
道中を進んでいたカイルたちは、突然草むらから現れた数体のスレイヴに囲まれた。人型のスレイヴは俊敏な動きで接近し、鋭い刃を装備して攻撃を仕掛けてきた。
「こいつら、グラディスとはまた違うな!」
カイルが盾を構えながら叫ぶ。
「スレイヴは数で勝負してくる。慎重にいけ!」
ケンが雷の刀を振りながら応戦する。
さらに、後方からエクリプスの装甲兵が現れた。重装備を纏った彼らは、エネルギー弾を放ちながら前進してくる。
「後ろも注意しろ!」
ミゲルが杖を地面に突き立て、地形を変えて装甲兵の進路を妨害する。
「アリ、右から回り込め!」
カイルが指示を出すと、アリは砂の槍を構えながら側面に回り込む。
「了解!」
スレイヴを撃破しながら装甲兵に近づき、砂を纏わせた槍で装甲の隙間を狙う。
連携した攻撃により、装甲兵とスレイヴは次々と撃破されていく。
「よし、終わったな。」
ケンが刀を納めながら呟く。
残骸となったスレイヴを見つめながら、ミゲルが軽く息を吐いた。
「これだけの数を送り込んでくるなんて、やっぱり奴らは本気だ。」
カイルは盾を握りしめながら答えた。
「でも、俺たちは負けられない。」
アリも仲間たちを見渡しながら、小さく頷いた。
次回予告
度重なる戦闘により、カイルたちは次第に疲弊していく。怪我が増える中、回復薬として活躍するミゲルは、自身の力に恐怖を覚え始める。彼が抱える葛藤と、その背後にある過去とは――。
第23話「隠れ家の影」をお読みいただき、ありがとうございます!
今回は隠れ家での緊張感と、スレイヴや装甲兵との戦いが描かれました。隠れ家の動きが物語の鍵となる今後の展開にもご注目ください!次回はミゲルの葛藤が描かれます。お楽しみに!
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