第7話 幼馴染
跳ね返ってきた水を頭から受けた僕はずぶ濡れになりながら扉で戻った。
「なぁ、誰かタオル持ってないか…。」
資材採取から戻ってきていた数人の人間たちに聞くが全員首を横に振る。
「そうか…。誰も持っていないのか…。」
濡れたまま放置しているのも良くないよな。けどな…。太陽ないから乾かないしな…。
しかたない…、神力を使うか…。
濡れた服を脱ぎ扉の前に置き、神力を発動する。
「初級生活神力、小太陽。」
手から小さな太陽が出て濡れた服を乾かす。
このまま数分放置しておけば良いか…。
―数分後―
「よし、乾いたな。」
小太陽のお陰で乾いた服を着る。
「これこれ、やっぱり乾かしてすぐの服だと気分も上がるな!」
「さてと、農場作りの続きするか!
次は土作りだな。」
たしか、土作りは道具を使うんだったよな。
「道具、道具、どれかな…。」
扉の横に雑に色々な物が置かれてある倉庫から探り出す。
「あった!これだ!」
その道具はクワのような形をした道具だった。
「なになに…。名前はっと。」
道具に巻いてある紙を読む。
「物体変換器か…。」
説明書によると耕した場所が石だろうが水だろうが関係なく栄養のある土に変えるらしい。
「試してみるか…。」
適当にそこら辺の地面を耕してみる。
「よいしょっと…。
ふむふむ、確かに石が土に変わってる…。」
これはこの石だらけの土地にとって救世主だ。
これでようやく農場作りをするための基礎ができた。
(日光は先ほどの小太陽で代用した。)
「後は先ほどの地下水を神力を使って水路を作ってこっちまで引っ張ってきたら、土を耕して種を蒔く。そしたら一旦は終わりか…。」
そんなことを考えながら地下水の場所まで向かっていると意外な人物がいた。
「なんでお前がいるんだよ…。ダイダロス。」
「なんだ、俺がいたら悪いのか?アモール。」
「いや、悪いわけじゃないけど…。」
「ならいさせてもらう。ちなみに俺がここにいるのはお前の母ちゃんからのお願いだぜ。」
「なっ…。母上の!?」
これは面倒くさいことになった。ダイダロスだけだったらなんとか理由をつけて帰らせることができたのに母上が関わってるとなると…。
そもそも母上はなぜこの男をここに連れてきたんだよ。
ダイダロス、天界では珍しくこいつは神ではなく人だ。人だが死んだ後にその技術力の高さを大天使様がお認めになり天界にいることを許された非常に稀有な人物だ。そして、僕が幼い時から何かと関わりのある人間界で言う幼馴染と言う奴である。




