一丁焼きももくり　～みなしご桃と星屑のたい焼き～

あの味が心に焼きついている。いつでもはっきりと思い出せる――

千葉のひなびた地方都市に住む親なし女子高生・柊桃（ひいらぎもも）。ショッピングモールの片隅にあるたい焼き屋『くりすや』に足しげく通っていた彼女は、閉店をきっかけに老齢の店主から焼きゴテを譲り受ける。
くりすやの味を自分で再現するべく悪戦苦闘する桃の前にある日、店主の孫娘を名乗る女・栗須滝野（くりすたきの）が現れて――つくる喜びとなくす悲しみ、そしてちょっぴりの恋が織り成す、甘くも汗臭いＪＫライフ！　青春トンチキたい焼きグラフィティー！