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自分で作ったとは思えないほど神がかった味のウサギの丸焼きを食べた後、午後からもウサギ狩りに精を出した。蹴っては蹴って、動けなくなったウサギにとどめをさして行く。夕方位までウサギ蹴りをして、日が傾き始めたので街に戻ることにする。本日の成果は、スモールラビット40匹だ。図鑑の報酬でスキルポイントを2ゲットした。現在のスモールラビットの総狩猟数は60匹、次の規定値は80だ。恐らく次は160になる気がする。だって規定値二倍になっていってるからね。あとレベルも2上がった。スキルポイントももらって合計で今24ポイント持っている。魔法でも取ってみようかなとか思いながらギルドに向かった。魔法とか胸熱だな!
ギルドに行くとメルさんが他の冒険者の人と話していた。他のカウンターに行けば早いのだろうが、結構俺はこれで人見知りだったりするため、周りをきょろきょろとして時間を潰す。カウンターにはメルさんの他に3人女性がいる。どれも美人ぞろいだ。昨日は驚きの連続で気付かなかったが、この世界には亜人と呼ばれる人たちがいるようだ。人の顔に犬耳やしっぽといった特徴の人が歩いているのをさっき、ギルドへの道すがら見かけて驚いた。亜人といえばドワーフとかエルフなんて言うのが有名だが、この世界に入るのだろうか。正直かなり見てみたい。特にエルフの方は美男美女ばかりらしいからね。男は正直どうでもいいけど女のエルフがいるならぜひ見たい。出来れば友達になりたい。なんて益体もないことを考えているうちにメルさんは話が終わったようなのでカウンターに向かう。
「いらっしゃいませ、あ、ハヤトさんお疲れ様です。スモールラビットの討伐依頼でしたね。いかがでしたか?」
「おかげさまで今日も結構狩れました」
そういってギルドカードを提示する。いつもの機械的作業でカードを確認したメルさんが報酬として銅貨40枚を渡してくる。もらったお金をポケットに入れる。
「メルさんに聞きたいことがあったんですよ。この街で安い服屋ありませんか?あとできれば食材や調味料がたくさん置いているところも」
「それでしたら、ギルドを出て右手にずっと歩いていくと商店街がありますよ。値段はぴんきりですけど探すといろいろ見つかると思います」
「わかりました、これから行ってみます」
メルさんにお礼を言ってギルドを後にする。ギルドの中には俺のことを興味深げに眺めているいくつかの冒険者の姿があったのだがそんなこと気付かず外に出ていった。
商店街っていうのは歩いていくとすぐに見つけることができた。一本道で両サイドに店が連なっている。道は人でごった返しており、結構賑わいを見せていた。さすが商店街っていうだけあるな。日本の商店街って言ったらシャッターが降りて閉まっているイメージしかなかったから新鮮な体験だ。
なぜいきなり服屋とか食材の話をメルさんにしたかといえば、未だに俺はこの世界の服をきていない。つまり、めっちゃ浮いているのだ。学校でいえば、みんな同じ学ランをきているのに、転校してきた俺は前の学校がブレザーだったため一人だけブレザーで学校にきていて、死ぬほど浮いているてきな感じだ。
手頃な値段の店を探して何件かウインドウショッピングをしていき、目当ての安い服屋を見つけた。ごわごわしたシャツとズボンを2着ずつ、あと下着とタオルを3枚ずつ買った。合計で銅貨4枚。続いて食材屋を探しに行ったのだが、その道中で、道具屋を見つけたので中をのぞいてみることにした。
道具屋の中は、ゲームでよく見るような感じで棚にビン詰された液体、ポーションだろうか、や、よくわからない薬のようなものが並んでいた。鑑定スキルを使ってみていくと、やはりポーションとでた。飲むとHPを回復させてくれて傷口に塗ると傷の治りが速くなるのだそうだ。他にもいろんなものを鑑定スキルで見ていったが、スキルのレベルが低いからか????とでてしまうものが多かった。スキルのレベルを上げたらまた見に来てみよう。店内を物色していると背中に背負うリュックタイプの道具袋が銅貨8枚で売っていたので買うことにした。ウサギ狩りをしている分にはポーションなどは必要なさそうだが、お金を入れて置いたり、その他の持ち物はできるだけ図鑑に収納せずに持ち歩いた方がいいと思ったからだ。買い取った袋に、お金と服を入れて背負う。
次に食材屋だ。道具屋から歩くこと5分ほどのところで野菜のたたき売りをしている店を発見した。並べられている食材を見ていくと自然とにやけてしまった。いきなり何にやけてるんだって?
だってさ!これ見て!キャベツだよ!それにトマト!それに大根やニンジンといったお馴染みの食材も発見した。ここは異世界とはいうものの、植物や作物は元の世界と同じような進化をたどってきているのだろうか。まあ元の世界の食材のほうが品種改良が進んでいる分どこでも育つしおいしいのだろうが。育つ時期は何だかおかしいような気もするけど、異世界だし気にしたら負けだよね。野菜は見つけた。
あと調味料だな。作れることは作れるだろうが買えるのならば買った方が手間がかからなくて済む。ついでに、マヨネーズと塩位しか自作できる気がしない。八百屋の近くで、スモールラビットの肉やスモールディアというモンスターの肉やいろんな肉を売っている肉店があった。その隣で調味料を扱う店を見つけた。塩とか胡椒、醤油といった調味料があったことに感動した。ただ値段が結構高いのが玉に瑕だ。街の近くに海でもあれば塩は自作できるが、他は作れる自信がない。異世界に胡椒持ってきて金儲けできるって本当だったんだなぁ。小瓶で銀貨1枚とかありえん。ランクを上げて金持ちになったらいろんな味を楽しんでいこう。しばらくは食材そのものの味を楽しむことになるだろう。まあそれでも意識飛びかけるレベルで美味いんだけどね。
とりあえず欲しいものは買ったし、食材も日本と同じようなものが置いてあるという安心感を手に入れたので宿屋に向かった。
おかみさんにお金を払って部屋のカギを受け取り夕食をいただいた。夕食の席で、お酒を何種類か頼んで飲んでみたところ、エールというのはビールのような味で懐かしかったがぬるかったので、あまりおいしくなかった。冷えたエールを売ったらバカ売れするんじゃないだろうか。あと果実酒や蒸留酒なども試してみたがこっちはなかなかおいしかった。将来は居酒屋でも開こうかなとか思いつつほろ酔い状態で部屋に戻った。階段を登る途中でふらついて階段から転げ落ちそうになったのは内緒だ。
部屋に戻って昨日と同じようにスキルポイントを振り分けていくことにした。俺はこの時間が結構気に入っている。自分の好きなように自分を強化していけるからね。酒のせいもあって上機嫌でステータスを眺めていく。さっき気づいたのだが、能力の上昇値はHPは1レベル上昇するごとに100、MPは20、その他のステータスは5ずつ上がっていくようだ。まあ早熟とか大器晩成なんていう成長にもタイプがあるかもしれないから一概にこうとは言えないかもしれないが、今のところそんな感じだ。ただ力の上がり方は10ずつだった。これは俺に力が伸びる才能でもあるのかもしれない。
さて、スキルポイントはどうした物か・・・。選択肢は3つ、既存のスキルのレベル上げ、新たなスキルの獲得、ステータス強化。んー悩ましいな。これはぜいたくな悩みというやつか。帰り道は、今日から俺も本格的な魔法使いとか思っていたけど、今のところ必要性を感じていないんだよな。ちなみに、変な意味の魔法使いを想像したやつ素直に挙手!残念だが俺はチェリーは日本においてきたぜ!ふはははは!
おっと、つい話がそれた。何だっけ、そうだ、魔法は今急いで獲得する必要もないように感じるわけだ。今持っているスキルの向上は、上げるなら探知、鑑定、生活魔法、全部平等にあげておきたい。どれも危険から身を守ったり、生活に役立つものだと俺は思っているからな。よし、スキルのレベルを上げることにしよう。今もっているポイントは24だから、それぞれLv2に上げて消費が12、さらにLv3に上げると消費が18で合計30。ポイントオーバーか。んーここは鑑定を上げないでおこうかな。んーでもそれだと2ポイント余るか。溜めておいて次に使うのもいいかもしれないが、一度ステータスを上げてみておくのもいいだろう。どのくらい上がるのかによって今後のポイントの使い方も変わるし。1ポイントで1しか上がらないなら他のスキルを充実させていった方がいいだろうしね。ここは鑑定と生活魔法はLv2に上げるだけにしておく。んーでもそれだと6ポイント余るか。溜めておいて次に使うのもいいかもしれないが、一度ステータスを上げてみておくのもいいだろう。どのくらい上がるのかによって今後のポイントの使い方も変わるし。1ポイントで1しか上がらないなら他のスキルを充実させていった方がいいだろうしね。ステータスのそれぞれに1ポイントずつ振ってみる。
名前 オオカワ ハヤト
レベル 5
種族 人間
HP 700→900 (+1)
MP 140→180 (+1)
力 40→60 (+1)
防御 40→50 (+1)
知力 60→70 (+1)
俊敏 40→50 (+1)
スキルポイント 0
固有スキル ステータス操作 図鑑
スキル 剣Lv3 料理Lv4 鑑定Lv1→Lv2 探知Lv1→Lv3 生活魔法Lv1→Lv2
となった各ステータスの隣に+1とついた。この値は何か点滅していて、表示が時々変わる。それぞれのステータスが+10された値が出てくる。HPは+100されて、MPは+20になっている。どうやらスキルポイントを振ると+の値が増えていき、+の数だけ追加でステータスに恩恵が与えられるということだろう。
生活魔法のスキルのレベルを上げたおかげで、フリーズとクリーンの魔法を使えるようになった。そういえばだが、この世界には風呂に入る文化が浸透していないようだ。貴族とかは入るのかもしれないがこの街の人たちは入っている様子はない。汗をタオルでふき取るかクリーンで済ませているらしい。将来家を買うならぜひとも風呂は作りたいものだ。というか絶対作ろう。
なんて考えていたら睡魔が襲ってきた。
明日、ひょんなことから料理の腕前がすごいことが人々に知れていくきっかけとなる事件が起きるとも知らずに、気持ちよさげに眠りについていくのだった。
とりあえずガンガン更新して行こうと思います!何時更新止まるかわかりませんがなるべくできたら即更新して行くつもりです。一区切り付いたら内容を精査し、修正加えて行くつもりです!




