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第16場 真実の愛


城が揺れるほどの大きな歓声が沸き起こった。

「勝ったのだ!」  

「ロットバルトは死んだ!」

「やったぞ!」

口々に勝利の喜びを叫ぶ民たち。

いつしか王子の名を高らかに叫んでいた。

「ジークフリート様!我らが王!」

「ジークフリート様!我らが王!」


いつの間にか月は沈み、ゆっくりと日が昇り始めていた。



「姫様…」

一人の侍女が自分の手を見て叫びます。


「白鳥に戻らない!」

「私達、みんな…」

「姫様!」

「姫様…呪いがとけています。」


侍女達は口々に喜びの声をあげる。

喜びの涙が顔を濡らす。

オデットも侍女達の様子を見て微笑みかける。

「本当に…良かった。皆、待たせましたね。」



空を見上げて涙を流すオデット


「ヴェラ…」



オデットの前に静かに歩みよる


ジークフリート。



片膝をつきオデットに手を差し出す。


「オデット姫よ。


我が真実の愛をあなたに捧ぐ」




オデットはその手に手を重ねる。



2人はあたたかい光に包まれ


あの歌を歌う




今めぐりあえた


この胸を焦がすほどの 真実の愛に


気高きその姿 あなたの笑顔を守りたいと


雄々しきその姿 私を包んでくれる


この胸のときめきは まぎれもない真実


いつわることのない まことの愛


たとえ明日が 闇に閉ざされても


この手を離さない あなたと共に


白き月の下 交わしたこの誓い


永遠に消えぬ 真実の愛




2人はそっと口づけを交わす




空から白い羽根と黒い羽根が


ハラハラと舞い落ち


湖には再び静かな風が吹いていた。




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