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勇者の憂鬱

昨日は投稿できなくてすいませんでした。

全部ジュラシックワールドがいけないんだ……。


 わたしにとって、お兄ちゃんはわたしの全てである。

 お兄ちゃんがいる所がわたしのいる所であり、お兄ちゃんの望むことがわたしの望むことだ。

 でも、最近お兄ちゃんの望むこととわたしの望むことが違ってきてしまった。

 わたしにとっても初めて事でどうしたら良いのか悩んでしまうのだ。


 チナツの手でSM調教された翌日、わたしは庭で聖剣を投擲をしながらお兄ちゃんのことを考えていた。

 お兄ちゃんはチフユお姉ちゃんと結婚するために、わたし達をどうにかしたいらしい。

 いくらお兄ちゃんと離れる気はないっていっても、お兄ちゃんは聞いてくれないのだ。

 それもこれもわたしが弱いせいである。

 最近のわたしの戦績は悪い。

 うどんにも負けたし、変態にも負けた。

 あの魔族にしっかり勝てていれば、お兄ちゃんも魔王討伐に反対しなかっただろう。

 そしてちゃんと魔王を討伐できれば、わたしはお兄ちゃんのものになれていた筈なのである。

 全部わたしが弱いのがいけないのだ。

 そう、だから強くなる必要があるのだ。


 わたしは力が欲しい!!

 何者にも負けない力が!!

 お兄ちゃんの隣に堂々といられる女子力が!!

 そして、お兄ちゃんと血のつながりを消すことが出来る方法が!!


 その為にわたしは今日も聖剣を投げるのだ。


「ツンデレ殺す……、基地外殺す……、クーデレ殺す……」


 無心になる必要なんてない。

 大切なのは目的意識だ。


「お兄ちゃんに色目を使うやつを殺す……、お兄ちゃんの害悪になる奴を殺す……」


 そう、しっかり殺すべき対象を意識して、聖剣を投げるのだ。


「聖女殺す……、賢者殺す……、魔王殺す……」


 わたしはこれを毎日欠かさず10000本やっている。


 しかし、これだけでは魔族に勝つことは出来ない。

 もっと新しい技術が、技が、必要だ。

 その為には今自分に出来ることをしっかり把握する必要がある。

 お兄ちゃんも『新しいことをやる時に、現状を認識することは非常に大切である』って言っていた。


 わたしは勇者だ。

 まだピチピチの16歳。

 好きな事はお兄ちゃんに関わる事すべて。

 嫌いな事はお兄ちゃんに色目を使う奴すべて。

 好きな食べ物はお兄ちゃん。

 嫌いな食べ物はお兄ちゃん以外のもの。

 身長は154センチ。


 よし、わたしの状況は把握できた。


 次に聖剣で出来ることを考えてみる。

 聖剣は先代の勇者が使っていたとされる武器である。

 先代の勇者は男だったらしい、気持ち悪い。

 なんで、わたしが見ず知らずの男のお古なんて使わなければいけないのだろうか。

 お兄ちゃんのお古であれば喜んで使うのに……。

 取り敢えず、聖剣は貰った瞬間浄化した。

 チナツに頭を下げて浄化してもらった。

 あれは屈辱だったが、お兄ちゃん以外のものがわたしの近くにあること自体が汚らわしい。

 必要経費と割り切るしかない。


 そんな聖剣だが切れ味の良さと魔力の吸収率の高さ、必要な時に手元に呼び出せる利便性が売りらしい。

 つまり、魔力を籠めて投擲するのが最善の攻撃方法なのである。

 というか、こんな汚い物をそんなに長く持っていたくない。

 その辺のことを考えても投擲する以外にないのだ。


 そんなことをブツブツ考えていたらお兄ちゃん成分が足りなくなってきた。


 ――――よし、お兄ちゃんに会いに行こう!!



 所変わって、お兄ちゃんの製麺所である。

 わたしが訪れた時には既に先客がいた。


「成程。これで油で麺を揚げるのか」

「そうだ!! 少年、良い手際だ!!」


 変態である。

 お兄ちゃんと何かを作っていた。


「お兄ちゃん、何やってるの?」

「おっ、チハルか。今変態から即席麺の作り方を教えて貰っているんだ。これは凄いぞ!! これだけで、後千年は戦える!!」


 相変わらず、お兄ちゃんは麺に余念がない。

 そんなお兄ちゃんは素敵である。


「完成するまで待っててもらっていいか?」

「大丈夫だよ」


 作業をしているお兄ちゃんの邪魔をする訳にはいかない。

 それに調理中のお兄ちゃんはカッコいいのだ!

 これを特等席で見られるのは物凄い栄誉である。


いつもブクマ・評価等有難うございます。

引き続き頑張っていきますので、応援よろしくお願いします。

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