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第16話 50年後



50年後






そこは町外れの海岸にある家だった。


そこには二人が住んでいた。


その家は、ところどころに修繕の跡があった。


海岸にある家は、塩害により、あらゆるものが劣化しやすい。


金属、コンクリート、木材。


それらを修復し、交換し、まだら模様になった家は、その二人の人生の跡が見えた。





そこに4人の男女が立っていた。


「悲しいね。」


黄色のスーツの男がそう言った。


「ああ、そうだな。」


深い青色のスーツの男がそう答える。


「・・・」


緑のスーツの男は何も言わないで、懐から、長い銃を取り出す。


「ああ、悲しいよ。」


小豆色のスーツの女。ウリエルはそう答える。




そして、家の中は真っ黒だった。


確かに夜だ。満月の夜。


それでも暗すぎる。


光が全く反射してない。


そして、ゾワゾワと、何かが蠢く音がする。


家が揺れる。


地震ではない。その場所で、家だけが、ゾワゾワと揺れている。


「悲しい」


家の中からこれが聞こえる。


「かなシイ」


その声は、段々と、歪んでいく。


「カナシ・・イ」


バキバキと、家が割れていく。


割れた隙間から、異常な、蛍光色に光る目。黒い触手が湧き出ていく。


「ああ。私も悲しいよ。サルガタナス。」


ウリエルは手を伸ばし、糸を垂らした。














終わり。


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