「今回もノンフィクション」の巻
昔の会社は、社員の有給休暇を買ったりしていた。
休まず、会社で仕事を欲しいからである。
社員も、お金になるので休まず仕事をしたりしていた。
ぼくがその某社に入社した時は、有給休暇の買い上げは無くなっていたが、皆勤賞はあった。
一年間、一日も休まず仕事をしたら、報奨金が出るのである。
しかも表彰対象となり、創立記念日に豪華な食事が別室で、社長とともに頂けるのである(これは苦手であった。なんか喋らされるし、質問も受けるし)。
ぼくは二十五年勤めて、三度しか皆勤出来なかったが、皆勤の常連はいた。
「凄いなあ」と思って、ある時、この皆勤常連のAさんに話を聞いたら、
「皆勤賞が欲しいから」と、当たり障りのない返事をされた。
皆勤賞が、ある年から四分の一に減っても、Qさんは皆勤を続けていた。
ぼくもお金(報奨金)は欲しかった。一日だけ休んでしまった年などは、悔しかった。
そして皆勤すると、組合から、
「有給休暇は組合員の権利です。有効に使って下さい」
と言われたりした。
ぼくはもう退社したし、今は皆勤賞も無くなってしまったそうだ。
かの皆勤常連のQさんは、それでも皆勤を続けているのだろうか。
ぼくは続けているような気がする。
彼の皆勤は、性格から来ているように思えたからだ。
(皆勤奇異か)
かいきん、きいか?!
お読みくださった方、ありがとうございます。
次回、「続・のほほん」は、明日の月曜日に投稿予定。
ほなまた、明日。続・のほほん、で。