諸々省かれる戦い【第1】?
はい、更新めっちゃ遅れて申し訳ないです
学校の先生達に協力してもらい、コーンや立ち入り禁止の貼り紙などを作ってもらった。
2人で一通り崩壊した北塔を見て回るとちょうど【READ】が到着した。
「【READ】スペード所属、五番隊隊長の古宮です、協力お願いします」
「ああ、はい、こちらこそ」
古宮さんの部隊は男女合わせて6人か。
すると古宮さんが言う
「今回の事例、変ですね…」
「あ、古宮さんもですか?」
「ええ、という事は貴方たちもですか?」
「はい、やはりアレだけ大型のアクセスだったら体力の消耗が激しいはずなんですが──
本人が現場に居ないとなると完全に体力が消耗されてないと見れますね」
「だとしたら今回の【アクセッサー】は体力が大きい───、運動や競技、何らかのスポーツを行っている人が妥当かと」
「ええ、だとしたら怪しい人影や挙動の怪しい人、例えば呼吸が激しい人や汗をかいてる人などを探しましょう」
「アレだけ巨大だと体力はあっても後遺症はあるでしょうからね」
一旦隊長達と離れ、校門の方へ行く
「なあ鱗樹、そうえばお前昨日の夜話してた事だけどよ、サーモグラフィー見たいな感じで見れるんだっけ?」
「え?ああ、それか、そうなんだよ少しだけだが視界がおかしくなってな」
「それで校門にいる生徒や先生、護衛達を見てみてくれ」
「できるか分からんけどやってみるよ」
一旦木の影に隠れ、鱗樹がアクセスするのを待つ
「アクセス!」【アクセス:ナーガ】!!!!
蒼い光が眩く光り、蛇人間が立ち上がる
「んじゃあ《見る》」
ボワァンと目が赤色からオレンジ色へ変化する
「うーわ真っ赤だぜ、これだけ人が集まると誰が誰の体温か分からねぇ」
「うーん、使えねぇなぁ」
「おい!使えねぇってなんだよ!」
「お前は見てねぇから分からないだろうがな!あの筋肉ダルマ達の体温やべぇぞ!」
「いらん情報出すな!」
うーん、体力が大きい、それだけで────
「ちぃ!」
すぐさま鱗樹の手を引き、木の影に隠れる
「おい、どうした?」
「一回黙れ」
鱗樹が口をつぐむ
誰かに見られていた、視線を感じるって言うけどこんなにも分かるなんてな。
誰が─────
校舎の屋上辺りに何か光っている、太陽の反射か、アレは──カメラ?
──────────────────
【屋上】
「あれ〜?気づかれちゃったよ」
1人の女がいた、顔には時計を模した仮面をしている。
「んー、彼が【迦楼羅】で、もう1人が【ナーガ】か、いやー現物ってやっぱり見とくもんだよね〜」
この女のコードネームは【メシスト】、そして───
「まあ、そんなにガン見してたら気付かれるわな」
【メシスト】の後ろには眼を黒と緑でデザインされた布で覆っている女性が居た。
「え〜、ちゃんと見ないと『この子』に相応しいか分からないじゃ〜ん?」
そう言い、【メシスト】はポケットからスマホの様な端末?を出す、が、ソレはスマホ等と違って、常に紫色の光を画面から眩く光らせていた。
「はぁー、なんでアンタがそんなモノ持ってるか知らないけど、アンタにロックオンされたあの人達が可哀想でしょうがないわ」
「え〜ひどーい、【ウーア】ちゃんだって気になる人いるでしょ♪」
「ニュアンスが違う」
「こわわ!」
「あざとくしない!」
2人で屋上でギャーギャーしていると────
【アクセス:迦楼羅】!!!!
「うわっ!」
「ほらやっぱり来たじゃない!」
突然屋上に金色の鳥人間が飛び出してきた。
「なんか怪しいヤツ発見!」
「テキトーすぎでしょ!?」
「ツッコまない!逃げるわよ!」
「あっ、えっ、でもカメラが……」
「そんなモン貴女ならいくらでも買えるでしょ!」
「逃がすかこの野郎!」
「ああっ!もう!」
そう言い、【ウーア】が地面に手を着────
「ダメだよ、【ウーア】ちゃん」
その寸前で【メシスト】が腕を掴む。
「え───」
【ウーア】が【メシスト】を見ると、仮面で顔は分からないが、とても真剣な表情をしているのが分かる。
しかし、もう時間───
秒が足りない!
もう目の前に迦楼羅が迫っている。
ヤバいヤバいヤバい!
「手を離して───」
「《コール》」【アクセス《コール》:──】!!!!
「なぁ!」
「ごめんね?ちょっと力使わせてもらうよ【ウーア】ちゃん♪」
────────────────────
【春八視点】
「ん!?」
追い詰めたと思ったが仮面の女が──────
《コール》?アレは【天使】が使ってたよな……
というか違う!目の前が────
光が──────
『誠にざ────────』
『──めになったのは3は──』
『違うっ!───れらは──』
『───が悪魔───』
【なあ、ありがとよ────】
コレは─────!
『ねえねえ!《───》!コレって何ー!』
『──!────────────』
『はーい、でもこれ【───】って書いてあるー』
『──!───────、────』
コレはナンダ─────
っは!
ヤバい、なんか意識飛んでた!
んで、え!
辺りを見渡すともうあの二人はいなかった、
それに見事にカメラも無かった。
あーー!逃がしたーー!
どーしよ、張り切ってカッコつけて鱗樹振り切って来ちゃってるし、今戻ったらカッコつかない──
「ん?」
なんがコレ、紫色のカプセル───薬?
なんかアレだな、危なそうだな、とりま【READ】に預けるか。
「さて、コレ持って鱗樹んとこ戻るか」
まあ、ココの現場検証は【READ】の奴らに任せて───
「キャーー!」
ん?悲鳴?
まさか───!
すぐさま屋上から飛び降りる
案の定人だかりの中に怪人が居た。
「あ!春八!」
「おい!鱗樹!んだアレ───【ムカデ】!?」
普通の人型サイズ?
じゃあさっきの巨大化のはなんだったんだろ
『殺す殺す殺すーー!』
なんか情緒不安定なやつ多くね?
「あれ抑えねぇとな」
「キッショイなーやっぱ」
動かない2人、いや、動けない2人
「おい、春八、どういう事だコレ!」
「んな事俺にわかるかよ!」
金縛りは金縛りなんだが、フィジカル的に体を縛られていた。
「本当に金縛りにあっちゃったよ」
「全然動けねぇ!」
ふぬぬと2人して体をよじったり曲げたりしているが全然取れない。
傍から見れば変態だろう。
愚かなり。
「あー、鱗樹?アノ大技出してコレ切れないかな」
「回りが死ぬわボケぇ!」
どーしよこの状況、縛られてるからスマホ使ってニネに連絡も出来ねぇ。
「あ」
「ん?」
手元に亀裂走らせて───
「出たー!」
「おお!錫杖!」
ブチブチと金線をちぎり、脱出する
「よっしゃー!」
「おい!ムカデムカデ!」
ああ!そうだった!
『アキャシシャジャ!』
アレ鳴き声かよ!
もう周りの人達は避難している。
でも───キショすぎて近づけない!
だって腕いっぱい!うじゃうじゃしてるぅー!
「おい!キショい代表ナーガ!」
「んだよそれ!」
「だって蛇ってキショいじゃん!」
うだうだしているとムカデが走って向かってくる
「ぎゃー怖い怖い怖い!」
「うるせぇな!」
ええい!
思いっきり錫杖をムカデに向かって刺す
『アギャギャギャ!』
え、キショ、刺した傷口から小さいムカデがうじゃうじゃと──
「春八さん!」
あ、やっと来た
「助力します!」
やっと【READ】の特集部隊が到着した。
一気に畳む───
『こんなハズじゃ────無い!』
するとムカデが大きな口を開け──
口の中に紫色のカプセル───薬を入れた。
ゴクンと音を鳴らして飲み込む。
『コレよ───』
すると、バキバキと巨大化していく
「あー、やっぱなんか危険な薬だったな」
「うーん、春八、どすんの?コレ」
「ところで鱗樹さん、こちらの手にはあのムカデが飲んだ薬がありますと」
「どこで拾ったんだよソレ!」
「飲む?」
「飲まない」
チッ、飲まねぇのか
その間にも【READ】の特集部隊は巨大ムカデに銃を向けている。
「倒せなくね?」
「同感、【READ】に任せるか」
帰ろうとした時───
「春八さん!」
そして呼び止められる。
「ああ!もう!やるぞ鱗樹!」
「しょうがねぇなぁ!」
そのままムカデに突撃して行った────
〜数分後〜
「お疲れ様でした」
「お疲れ様でーす」
「お疲れ……様?」
あれ?なんか色々と省かれてる気がするんだけど、俺の武勇伝。
まあ気のせいか。
「まさか犯人がこの学校の生徒だったとはねー」
「はい、本名 土井白奈さんですね」
「まあ俺らには関係ないや、帰ろ」
「なんか色々雑ぅ!」
なんかやっぱ飛ばされて雑だよなぁ
────────────────────
【屋上】
「やっぱ戻ってきて良かったねー」
なんか色々省かれてた気がするけど。
「アレがその薬───『FIELD』の力なのね」
「そだよー、負けちゃったけどね」
危険なのね───アレ
さすが『この子』から作られるだけあるわね
「さー、記録は取れたし、帰ろ?ね?」
「そうね───でもその手と───ジリジリ近づくのやめなさい」
「え〜いいじゃーんどうせ帰ったら───アテッ!」
「いいとは言ってないけど」
「酷っ!」
あ、──
「後、もう二度とあんな真似しないでね」
「う────いや、どーしよっかなー、今日一緒にやってくれるなら考えなくないけど〜?」
「うっ、くっ、分かったわよ」
「やったー!」
嬉しいなぁ〜!
体張ったかいがあって!
あの二人の情報書きたいけど書けないーー!
(ネタバレになるかもしれないから)
そうですね、あの二人は百合が咲いてますよ……