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神崎直人の秘密

短編を連載版になおしてたらとても短くなってしまいましたが、まだもう1話今日は投稿するのでお許しください


そう、俺には学校の顔とは別に、もう一つネットの中に顔がある。ここ2年でじわじわと人気を集めた今注目のバーチャルシンガー、神凪真人という顔が。

神凪真人、これは俺が厨二病と呼ばれるものを拗らせた時期に描いていたキャラを絵師の人に依頼して3D差分を作って貰ったものだ。まぁモデルが自分自身だから何処か似ている部分も多い。姿かたちは神社にいる神主の服で、巫と掛けている。設定もそれに即して、代々スピリチュアルな力のある家系に生まれて神力が少しあるという理由で都会の神社を任されてきた若い神主。というものにしている。実際にはそんなことない...けど。

 

これを考え付いた理由は、俺の密かな秘密である虹彩異色症によって生まれつき右眼が黒で、左目が限りなく色の薄いグレーだということだ。日本人にこの色の眼はあまり例がない為、普段から俺は度の入っていないカラコンを付けて生活している。

 

「髪切ってセットすれば殆ど変わらないんだよね、真人と俺」

 

そう、セットしてしまえば真人と俺はほぼ変わらない。だからこそ、俺は真人のことをもう一つの人格のように扱え、本来もう人前で出すはずがない自分の素の部分を出して配信を楽しめている。

 

「(そろそろ予約投稿した歌のLive配信が終わる頃か、新作公開記念雑談配信の枠作って開けとこ)」

 

自分の撮っておいた歌が流れている配信サイトをチェックして、配信の準備をする。やっぱり、この作業は楽しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『一番好きな配信てどういうことしてる時ですか?やっぱり歌配信?』

 

記念の雑談枠で筆問コーナーを開催していたところで、こんな質問が飛んでくる。

 

「うーん...収益化通ってからは歌とかゲーム多めだけど、やっぱりこういう雑談配信が1番好きだなぁ...」

 

『理由教えてください!』

 

『理由は?』

 

『再生回数少ないのに好きなの?』

 

俺の答えが意外だったのか、コメント欄が理由を聞くコメントで埋まりかける。


「だって雑談配信が一番みんなとこんな風にお喋りできるじゃん、俺はそれが一番うれしくて好きなんだよ」

 

理由を少しだけ話した俺の声は若干だが震えていて、涙をこらえているときのように力の入ったものになっていた。

それほどまでに、俺にとってこの場所は大切なんだと自分でも改めて認識する。

 

『今も昔もリスナーを大事にしてくれる真人さんかっこいい...一生付いていきます‼』

 

『お布施の札は何色ですか?赤がいいですかね?』

 

『ライブツアーとか開催することになったら絶対に特等席で見に行きます』

 

 

「お!古参筆頭の皆いつもありがとう、無理のない範囲でこれからも推してね。でもお布施はほどほどにしてくれると嬉しいな、心配になるから。ライブツアーも何も俺まだ未成年だし事務所に所属してるわけでもないからそういうのは難しいかなぁ」

 

自分の配信に一番最初のほうから来てくれて、配信者にメッセージと共にお金を送れるスペシャルチャット(通称スペチャ、このチャンネルでいうところのお布施)を送ってくれる人たちがまたおふざけのように高額なスペチャを送りながら言ってくれる....ちょっと怖い。

 

 

 

『やっぱりお布施出来るリスナーの皆さん羨ましいです』

 

古参の人からのスペチャが多すぎて怖いので諫めて居ると、これまた最古参の一人、ミコトさんがそんなコメントを送ってくれる。彼女いわく、成人していないし銀行口座から自分でいろいろ出来ないからスペチャができないらしい。まぁスペチャをくれないから冷遇するつもりもないし、一番の最古参といっても過言ではない人だからむしろ優遇している部分があるくらいかもしれない。

 

「そんなことないよ、ミコトさんが最古参の1人だってことは変わらないし、ずっと見てくれてる人がいるのは嬉しいからさ」

 

 

 

彼女のコメントに対してそれだけ返し、他愛のない雑談を再開する。

 

 

 

 

「お....なんか色々話してたら結構遅い時間になったな、じゃあ俺もリアルはほどほどに忙しいからここらで閉めるよ。配信に来てくれた皆ありがとう、次もまた来てくれると嬉しいな」

 


なんだかんだと楽しい時間を過ごし、ふと時計を見ると午後10時を指していた。自分のポリシーとして学業に影響を出さない、長すぎる配信をして人を拘束しないなどのルールを決めていた俺は、終わりの挨拶をして配信を終了した。 

 

 

 

「これであと数日は配信無いけど、これからも頑張らないとな」


平穏な毎日、ほどほどに辛くて楽しい日常、それが続くことを願って俺はベッドに潜り、朝になるまでの睡眠へと身を投じた。



 

 

今日更新する次の話までは短編の内容がそのままなので短編版を読んでくださった方はつまらないかと思いますが、作者のモチベーションが向上するので


もっと見たい!

続きが気になった!

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