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龍の巣穴に潜ってみよう

人外(&強チート)系の出ない異世界迷い込み物を思いついて

「短編に出来るかな」と思ってそちらを書いていたんですが

どうやっても短く出来ないし、そちらを少し書いて気分転換出来たので

こちらを再開する事にしました

そっちの方はこちらが完結するか一段落付いたらやります



 後始末で結構時間を食った。

 バラバラになっちまったのは正直手の施し様が無いんで、今後の博士の研究次第という事だが、手足失った連中が副作用というか「不老不死」(その上「不老不死の剣」以外で傷付かない体)になっちまってるんで放置も出来んのだ。


 「無くなった腕や足を生やす事は不可能ですんで、タイさんとこの技術の応用で義肢を作って使用するしかないでしょうねぇ、痛みに関してはバーサーク系の魔術の応用で『痛覚麻痺』の効果を出すリングを作成出来ると思いますので、それを使用して貰う事になるでしょう、一番の問題の不老不死に関してですが、これは『不死殺し(イモータル・キラー)』を作る必要があるかもしれませんね、あくまで『自殺用』ですが、今すぐどうこうという事はないでしょうが、その内必要とする人間も出るかもしれません」


 取り敢えずは「ウチの技術で治療のフォローできるから」という名目でアジトに送り込んで囲い込む事に、本人の性格だとか考慮した上で様子を見つつ情報の伝達範囲や今後の身の振り方を考える事にした。



 アランの方だが、こっちはなにせ顔まで売れてる有名人。

 念には念を入れて、女装させた上に例の認識阻害のマスクを外出時には着用する、という手段を執り、中心部からは外れた農地に近い位置に屋敷を与えた。


 男性であれば小さすぎる背丈も、女性であれば小柄程度で済むし、仮面をした胡散臭さも少年が常時その様なものを付けているよりは怪しくない(顔に怪我があるとか、複雑な事情があるとか、はっきり説明しなければ周りがそれっぽいストーリーを勝手に作ってくれるであろうし)。


 なんか憑き物が落ちたみたいに素直に従ってたが、メイドさんやウチの高級サーバントがノリノリで女装させてたのはお気の毒としか言いようが無い。

 多少は抵抗感あったみたいだが、グリンが一緒にノリノリで女装してたので「そんなもんか」と思ってしまったという事情もある。


 

 まあ、そんな感じで一応は片が付いたので、以前から懸念のドラゴンの「世界を滅ぼせる」レベルの宝物の確認と、居場所の確認を兼ねたお宅訪問をしてみようという事になった。


 メンバーは俺+ルビー+ブラス+シェードの俺基本ユニットに、博士(アイテム見ても俺じゃわからねぇし)+アクアマリンの博士基本ユニットという最近ありがちな編成。


 「ともかく寒い」とタカさんから聞いていたので事前の防寒対策を考える。

 

 なんせ、あのタカさんが凍り付きそうになるという寒さだ、外気を直接吸えば障害が起きるだろうし、眼球もむき出しでは凍り付くかもしれない。


 とはいえ宇宙服を着てく訳にもいかないしなぁ、と色々考えて頭部はフルフェイスヘルメットで覆い、体は登山系の服で固める事にした。

 

 今着るとダイエットスーツ以上の効果を発してしまうので、移動用の快速艇の中で着陸してから着替える事にしている。


 博士や高級サーバントたちは必要ないんで、俺だけ為のの装備なんだがな。


 

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 快速艇で行く事一時間、着陸出来る場所が無いので小型艇に乗り換え、地上に降り立つと例のドラゴンさんが人間に近い例の姿で出迎えてくれた。

 事前に連絡とかもしてないが「臭い」で分かったらしい。


 巣はドラゴンサイズが標準なんでともかく広く大きかった。

 ゴブリンたちが勝手に神様扱いして置いていくというガラクタの山の更に奥、お宝マニアが見たら血相を変えそうな無造作さで宝の山が積まれていた。


 「この辺のアイテムは漏れてくる魔力が心地良いから置いてるだけで、別に使ったりする為に置いているわけでは有りませんわ。人間で言うとクッションみたいなものです。」


 伝説の名剣や、稀代の魔道書、膨大な魔力を封じた魔宝玉も形無しだな。


 

 「じゃ、代わりになんかいい感じの魔力を出す物を置いていけば、前に話に聞いてた『世界を滅ぼせる』とかいう物騒なものとか封印とか破壊とかして構わないかな?」

 「別にタイチロウ様なら、その様な物なくてもご自由にどれでも持って行ってしまって構いませんのよ?」

 いやいや「父親と臭いが同じ」ってだけで、それに甘える訳にはいかないでしょ?



 「既に封印された状態のものもあるかもしれないので、確かな事は言えませんが、少なくとも3つは『忘れ物』らしいものがありますねぇ、例えばそちらの壺、中にこの世界の『人間を除いた』コピーが入っている筈です、壺の中に入れば人が全く居ないこの世界があると言うわけですね、それからその杖は持ち主の力を越えた強大な魔術を使える様になる代わりに、一定の使用を越えると持ち主の魔力だけにとどまらず周囲の生命力まで貪り尽くして、次の使い手を待つという一種の呪われたアイテムじみた代物ですねぇ、最後の一つはその宝玉です、これは表向き病気や疲れなどを吸い取る健康グッズじみた比較的安全に見えるアイテムなんですが、特定の条件に反応して蓄積された物をまき散らす爆弾の様な物になります、厄介なのはその発動条件が教授しか分からない事でして、現時点で発動していないのは幸いなんですが、逆にどれくらいそうした病毒が貯め込まれているかわかりませんので、ひとたび発動したら人類絶滅とかなってもおかしくはありませんねぇ・・・。」

 嫌な「塵も積もれば」だなぁ。

 

 「こちらは教授の忘れ物ではありませんが、直接の面識は有りませんが私の兄弟子に当たる『カース・メイカー』と呼ばれた、性格の悪さでは師を越えたと言われている人物の魔道書ですね、これが世界を滅ぼせる物の一つでしょう。」

 「そうですわ、それの魔力の強さは気に入ってますけど、少し品が無いので別に持って行ってしまっても構いませんのよ。」

 とんでもない品物をまるで家具とか美術品と変わらないレベルで話されると、なんか変な感じがするねぇ。

 ドラゴンの感覚だと庭木の剪定するレベルで人の村とか滅ぼせそうだ。



 「こちらは一見すると剣ですが、実際には杖ですね、連続して振るった回数の組み合わせで魔法が発動するというもので、その法則を知らずに剣として振っているととんでもない時にとんでもないレベルの魔法が発動します、なにせ魔法で防御された拠点破壊用の杖ですので世界とは行かなくても都の一つは簡単に破壊します、ダンジョンで戦ってる時でしたら敵味方諸共全域壊滅ですね。」


 あー、説明だけでお腹いっぱい。


 「で、取り敢えずすぐに手を打つべき物がどれかを博士はチェックして貰えます? 俺の方は手持ちのマジックアイテムとかで気に入って貰えそうな物があるか見て貰って、無ければ作るとかなんとかしますから。」

 「ふむふむ、これは・・・おお、これがこんな所にあったとは、いやはや・・・。」

 すっかり集中して聞いてないな、これは。


 「客人に茶もお出しせずに悪かったですわね、さ、外と違ってここは人にも過ごしやすい気温になってますので、そのお召し物をお脱ぎになって、お茶でもお飲みになってくださいな。」

 お言葉に甘えてヘルメットを外し上着を脱ぐが、確かに暑くもなければ寒くもない。

 「やはりいい臭いですわ、タイチロウ様がこちらで暮らしてくだされば、ここにあるアイテムなんて全部要りませんのに・・・。」

 いや、美人にそう言われるのは有難いですけど、そういう訳にもいかないんで・・・。


 「タイチロウ様、まずは要件を先に済ませてしまいませんか?」

 いや、そうだけどルビー、なんで俺がつねられなきゃいけないの?


 ルビーをあしらいつつお茶を一口すするが、今まで飲んだ事の無い感じ・・・。

 「これは何かの花のお茶ですか?」

 「そうですわ、とっておきのソーマの花のお茶ですの。」

 内心「ブッ!」って感じ。

 ゲームやファンタジー小説でおなじみの物と同じかは知らんが、ソーマの花って凄いアイテムじゃなかったっけ?

 お茶にするなんて普通もったいなくて出来ない様な?

 まあ、名前聞いたプラセボかなんかかもしれんが、体の疲れが取れた気がする。


 博士の方はまだまだ時間かかりそうだな。

 のんびりお茶しつつ、ドラゴンさんとお喋りでもしてようか?




もともと他の作品の筆が止まった時に

割とお気楽に書けちゃったんで始めた作品なのですが

最近、こちらも筆が重くなってきて^^;

まあ、気分転換も出来た事ですし

なんとかペースを戻して完結までいきます

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