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それでも、歩いてゆく  作者: 八代敬次
第1章 日常の終焉

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1:四十七歳の朝

初めまして!

八代と申します。

文才が無いのでAI使ってますが、ごめんなさいm(__)m


掲載の理由は数々ラノベを読ませていただいてもっともっと読みたいので、自分で読みたいものをAIに作らせてはどうかと思いまして、恥ずかしながら掲載させていただこうと思いました。

100%AIではありません。ストーリーや複線やキャラの関係性など大筋のものは私の物語です。

文章化はAIに頼ってますが・・・


賛否両論あるかと思いますが、個人の趣味の範囲でなんとなくやってみよう!で始めてます。


どうぞよろしくお願いいたします。

            いつもと変わらない朝




目覚まし時計が鳴る三分前に、結城智《ゆいしろさとる》は目を覚ました。

 午前六時二十七分。

 枕元のスマートフォンを手に取り、画面に表示された時刻を確認する。

「……あと三分か」

 もう一度眠るには短すぎる。かといって、起き上がるには少々惜しい。

 智は天井を見つめたまま、今日の予定を頭の中で組み立てた。

 午前九時から東区で玄関ドアの修理。十一時には白石区で窓の建付け調整。午後は中央区のテナントで自動ドアの不具合調査。

 その合間に、昨日届いた見積依頼を二件処理しなければならない。

「……ああ、そうだ。部品の発注もあったな」

 思い出した途端、面倒な気分になった。

 だが、忘れずに済んだのだからよしとしよう。

 そう考えたところで、スマートフォンが震えた。

 六時三十分。

 設定していたアラームが鳴り始める。

「はいはい、起きますよ」

 誰に聞かせるでもなく呟き、智はようやく布団から抜け出した。

 十月下旬の札幌は、朝晩の冷え込みが厳しくなっている。

 窓の外には薄い雲が広がり、街路樹の葉はすっかり色づいていた。

 そろそろ初雪の便りが届いてもおかしくない季節だ。

 暖房のスイッチを入れ、電気ケトルに水を注ぐ。

 湯が沸くまでの間に顔を洗い、歯を磨き、適当なシャツに袖を通す。

 朝食はトースト二枚と目玉焼き。それにインスタントコーヒー。

 四十七歳の独身男の朝としては、まあ悪くない方だろう。

 もっとも、誰かと比べたことなどないのだが。

 テレビをつけると、朝の情報番組が流れていた。

『続いては、海外のちょっと変わったニュースです』

 画面には、どこかの国で発見された巨大な地下空洞の映像が映し出されている。

『現地では、これまで確認されていなかった空間が見つかったとして、調査が進められています』

「へえ……」

 智はコーヒーカップを口元で止めた。

 地下空洞。

 その言葉に、少し興味を引かれた。

 仕事柄、建物の構造や設備の仕組みを考えることは多い。

 壊れたものを直すには、まず原因を見つけなければならない。

 見えている不具合が、必ずしも本当の原因とは限らないのだ。

 ドアが閉まらないからといって、ドアそのものが悪いとは限らない。

 枠が歪んでいる場合もあれば、建物の沈下が原因になっていることもある。

 目の前の現象ではなく、その奥にある仕組みを考える。

 それが智の仕事だった。

「地下にそんな空間があったら、地盤はどうなってるんだ?」

 思わず独り言が漏れる。

 画面の映像は数秒で終わり、すぐに別のニュースへ切り替わった。

 智は少し物足りなさを覚えながら、スマートフォンで関連情報を検索した。

 しかし、詳しい記事はまだ見当たらない。

「まあ、海外の話だしな」

 スマートフォンをテーブルに置く。

 その時だった。

 画面の上部に、仕事用の通知が表示された。

『結城さん、おはようございます。先日の件ですが、今日中にお見積りいただけますでしょうか』

「あっ」

 智は思わず声を上げた。

 昨日のうちに送るつもりだった見積書。

 すっかり忘れていた。

「やっちまったなあ……」

 苦笑しながら、すぐに返信を打つ。

『おはようございます。申し訳ありません。午前中にはお送りします』

 送信してから、智はしばらく画面を見つめた。

 午前中。

 自分でそう書いた。

 しかし、午前中は現場が二件入っている。

「……昼休みにやるか」

 自分で仕事をしていると、こういうことがある。

 誰かに命令されるわけではない。

 その代わり、すべて自分で決めなければならない。

 自由というものは、思っているほど気楽ではなかった。

 それでも、智はこの働き方を気に入っていた。

 客から直接相談を受け、自分の目で確認し、必要な修理を考える。

 面倒な仕事もある。

 無理な注文もある。

 請求書を出しても、なかなか入金してくれない客だっている。

 だが、壊れていたものが直り、困っていた人が笑顔になる瞬間は、何年経験しても悪くな

 かった。

 とりわけ、誰も原因を見つけられなかった不具合を、自分の手で解決できた時の満足感は

 格別だ。

「さて、仕事仕事」

 智は立ち上がり、食器を片づけた。



     *



 午前八時十五分。

 智は工具を積んだ仕事用のワンボックス車に乗り込んだ。

 助手席には図面の入ったファイルと、コンビニで買ったペットボトルの水。

 後部座席には電動工具、水平器、ドライバー、シーリング材などが積まれている。

 荷室の整理整頓については、あまり人に見せられたものではなかった。

 本人としては、どこに何があるか大体把握しているつもりなのだが、必要な時に限って目

 当ての工具が見つからない。

 そして、探し回った末に、最初に確認した場所から出てくる。

 そんなことが、年に何度かある。

 いや、もう少し多いかもしれない。

「今日は忘れ物無し、と」

 智は車内を一通り確認した。

 スマートフォン。

 財布。

 鍵。

 現場の資料、図面。

 工具。

「完璧だな!」

 満足げに頷き、エンジンをかける。

 車は静かに走り出した。

 札幌の朝の道路は、すでに通勤の車で混み始めていた。

 信号待ちの間、智は何気なく歩道へ目を向けた。

 学生服姿の少年と少女が、並んで歩いている。

 二人は何かを話して笑い合っていた。

 それを見た瞬間、智の胸の奥に、懐かしい感覚が浮かんだ。

 遠い昔。

 まだ将来というものが、どこまでも続いているように思えた頃。

 隣には、いつも一人の少女がいた。

 よく笑う少女だった。

 時には怒り、時には呆れ、それでも最後には笑ってくれた。

 智は無意識に口元を緩めた。

「……元気にしてるかな」

 その言葉は、誰に届くこともなく車内に消えた。

 もう何年も会っていない。

 今どこで、どんな暮らしをしているのかも知らない。

 連絡を取ろうと思えば、方法はあったのかもしれない。

 だが、時間が経てば経つほど、その一歩は難しくなる。

 今さら何を話せばいいのか。

 相手の人生を邪魔することにならないか。

 そんなことを考えているうちに、気づけば四十七歳になっていた。

 信号が青に変わる。

 後ろの車が動き出した。

「おっと」

 智は慌ててアクセルを踏んだ。

 昔のことを考えている場合ではない。

 今日は仕事が山積みなのだ。



     *



 最初の現場は、築三十年ほどの戸建住宅だった。

 玄関ドアの鍵が掛かりにくくなったという相談である。

 依頼主は七十代くらいの女性だった。

「朝早くからすみませんねえ~」

「いえいえ、大丈夫ですよ。ちょっと見せてください」

 智はドアを何度か開閉した。

 閉まる直前に、わずかな抵抗がある。

 鍵を回すと、途中で引っ掛かる。

「なるほど……」

 しゃがみ込み、下枠を確認する。

 次に蝶番を見る。

 ドア本体の傾き。

 枠との隙間。

 錠前の位置。

 一つずつ確かめていく。

「鍵そのものより、ドアが少し下がってますね」

「あら、そうなんですか?」

「ええ。だから鍵の受け金具と位置がずれてるんです。調整すれば直ると思いますよ」

「交換しなくても大丈夫?」

「今のところは大丈夫そうです。無理に使い続けると鍵の方まで傷むので、今日見せてもらえてよかったです」

 女性はほっとしたように笑った。

 智は工具箱から必要な道具を取り出し、作業を始めた。

 こういう仕事は嫌いではない。

 むしろ、好きな部類だった。

 原因を見つけ、少しずつ調整していく。

 最初は引っ掛かっていたドアが、やがて軽く閉まるようになる。

 鍵も滑らかに回った。

「はい、これでどうでしょう」

 女性が鍵を回す。

「あら! 軽い!」

「よかったです」

「ずっと力を入れないと閉まらなかったのよ。本当に助かったわ~」

 その言葉に、智は素直に嬉しくなった。

 こういう時、この仕事を続けていてよかったと思う。

 女性は何度も礼を言い、帰り際には缶コーヒーまで持たせてくれた。

「ありがとうございます。でも、お気遣いなく」

「いいのいいの。持っていって」

「じゃあ、遠慮なくいただきます」

 智は笑って頭を下げた。

 車に戻り、缶コーヒーを助手席に置く。

「さて、次は白石区か」

 時計を見る。

 午前十時二十分。

 予定より少し早い。

「珍しく順調だな」

 そう呟いた直後、スマートフォンが鳴った。

 取引先からだった。

『結城さん、例の見積り、午前中にいただけるって話でしたよね?』

「あ……」

 智は天井を仰いだ。

 完全に忘れていた。

 いや、正確には忘れていたわけではない。

 朝、覚えていた。

 昼休みにやろうとも思っていた。

 だが、現場の作業に集中しているうちに、頭の中からきれいさっぱり消えていたのだ。

「すみません! 今ちょうど現場が終わったところでして。少しだけお時間いただけますか?」

『わかりました。よろしくお願いしますね』

 電話が切れる。

 智は深いため息をついた。

「……午前中って言わなきゃよかった」

 何度目かわからない反省だった。

 そして、おそらく最後でもない。

 智は車を安全な場所に停めたまま、ノートパソコンを開いた。

 見積書を作り始める。

 数量。

 単価。

 材料費。

 施工費。

 一つずつ入力し、最後に合計金額を確認する。

 数字を見直し、添付資料を確認して、ようやく送信した。

「よし。今度こそ完璧!」

 パソコンを閉じる。

 その時、ふと朝のニュースを思い出した。

 海外で発見された地下空洞。

 何となく気になって、スマートフォンで検索してみる。

 すると、朝にはなかった記事がいくつか表示されていた。

 そのうちの一つに、智の目が留まる。

『世界各地で相次ぐ謎の地下空間――専門家も困惑』

「……世界各地?」

 智は眉をひそめた。

 記事を開こうとした、その時。

 スマートフォンの画面に、次の現場からの着信が表示された。

「おっと、いけない」

 智は記事を閉じ、電話に出た。

 仕事の話を終える頃には、地下空間のニュースのことなど、すっかり忘れていた。

 いつもと同じ一日。

 少し忙しくて、少し慌ただしくて。

 たまに失敗して、たまに嬉しいことがある。

 そんな、ごく普通の一日だった。

 少なくとも、智はそう思っていた。

 この日を境に、世界そのものが変わってしまうことなど、知る由もなかった。



ネタは地味に何年も前から構想がありました。


あとは文章に・・・・頭痛が・・・

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