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「もう、いいかげん願いを書きなさいよぉっ!! この仕事まかされたわたしの身にもなってよ。なんなのよ蒔絵ちゃんとかキモい名前つけちゃって。ペンなんてね、書ければいいのよ、書ければ」
「駄女神の本性見たり。万年筆をペンと呼ぶ奴のいいなりになぞならん。それに、書ければいいと言うのなら、石器時代の人たちにあやまれ。彼らがいかにして文明を伝えてきたか、思い知れ」
なんだかだんだん楽しくなってきたぞ。
「思い切ったわよ。もう、なんでこんな案件しか回ってこないのよ!? 勘弁してよ」
べそべそと泣き腫らす女神のことが、だんだん鬱陶しく感じるようになってきた。
「願いは一つなんだな?」
「そうよう。言葉で言ってもいいから、なにかお願いしてよぉ」
む〜。しかし、こうなると俄然、限定万年筆が頭の中をチラつくわけで。
……でも言わないし、書かない。
今回は見送ったって、次回は必ず手に入れてみせるんだからなっ。
そんなわけで寝たふりをした。
「ちょっとぉ。寝てるんじゃないわよぉっ!!」
あ〜、ねみぃ。
つづく




