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~姫の救出~

 こはくの独り言が耳に入ったのか、銀髪のさらっとした髪を揺らしながら左右で色の違うオッドアイをした人族の『柚月』が顔を上げる。彼女は生まれつき右目が水色で左目が金色をしている。中性的な綺麗な顔立ちをし、月明りの下、焚火に照らされた顔をこはくの方に向けながら優しく笑った。


「こはくは、ルー君のこととても心配しているんだね」


 まさか自分の独り言に反応が返ってくるとは露程も思っていなかったこはくは、柚月が一瞬誰に話しかけたのか分からずにいたが、すぐに自分に言われたのだと気がつき柚月に返答する。


「店長のことは信用してるけど、なんか見てて危なかっしいんだよね」

「確かに。それは、僕も思うよ。彼はなんでも抱え込み過ぎる。それはまあ彼だけに言えたことではなく僕もなんだけどね」


 会話を焚火を囲む形で聞いていた『たまちゃん』が二人の会話に割って入る。彼は人族で国が誇るドラゴンライダーだ。この世界には似つかわしくないホストのような恰好をしている為か異端として見られがちだが、実際細長い顔立ちにきりっとした目はイケメンという言葉がよく似合っており、さぞ多くの女性を虜にしてきたことだろう。


 そんな、たまちゃんの愛ドラゴンである『ルヒル』は、ナーガという種類に当たり蛇のような細長い体にドラゴン特有の翼を生やしている。今彼女は崩れた廃墟の裏側で体を丸めるようにし、羽を折りたたんで穏やかな寝息を立てていた。


「まあ、ルナ君には茶の葉もいるし大丈夫や。二人とも頭ピンクやけど、彼も彼なりに考えてるやろ」


 この場の雰囲気を和ませるために言った頭ピンクという発言に、ここにいる皆がクスリと笑う。笑ったことで気がそれたのか、少し離れたところで錬金釜が小さな爆発を起こし黒い煙を上げた。


 必死に作業していた『さくらもち』こと、さくちゃんがその爆発に驚き、小さな可愛らしい悲鳴を上げ、小さく咳き込みながら立ち上る煙を手でぱたぱたと仰いでいた。


 彼女の桜色の髪の毛も白い肌も先の爆発で黒く汚れてしまっている。そんな彼女は爆発の勢いで緑の液体が飛び散った悲惨な状況なものを片付けながら皆の顔を順番に見回し少し慌てた様子で頭を下げた。


「あわわ、皆さんごめんなさい。傷に効く回復薬を作ってたんですけど、一瞬気を抜いた隙に魔力を注ぎこむ量を間違えてしまいました。急いでもう一度作り直しますね」


 そう言ってさくちゃんは真剣な表情で錬金釜に向き合う。そんな彼女を少し心配だという親が子に向ける視線でたまちゃんは見守りながら口を開く。


「さくちゃんは引き続き回復薬の生成を頼むで。それより、今回の作戦の要である、かっちがもうそろそろ来ても良い頃だと思うんやけど」


 たまちゃんの言い分はごもっともで、ルナールから伝えられていた落ち合うはずの刻限をかなり回っている。しかし、いくら待てどもかっちが姿を現す気配はない。


 ここにいるパラディンである『こはく』、弓使いである『柚月』、ドラゴンライダーである『たまちゃん』、錬金術師見習いの『さくちゃん』のほかに、狐人族で黒魔法使いである『まるっち』、人族で料理人の『アランマ』、人族でパラディンである『なる』、人族で魔法銃という自称アーティファクトを武器としている『フィン』、この四名は、今現在この廃墟を取り囲むような形で見張りとして立ってくれている。


 その見張りからも何か変わったことがあったという報告もない。こはくが、たまちゃんの言葉に頷き返しながら焚火を挟むような形でたまちゃんの前へ近づいてくる。

 

「少し辺りの様子を見てこようか?」


 その問いかけにたまちゃんは少しだけ思案し、あまり気は進まないという感じの声音で答えた。


「そうだね、あまり気は進まないがあのかっちがこれほど姿を現さないというのは流石におかしい。ただ、その場合かっちの身に何かが起きたと考えるのが妥当だと思う」


 それを横で聞いていた柚月が、こはくとたまちゃんを交互に見回しながら落ち着いた雰囲気で傍に置いてあった弓を握る。


「よかったら僕が一緒に行くよ。彼女一人に任せるにはリスクがありすぎる。できればもう一人くらいほしいところだけど……たまちゃん、ルヒルに乗って空から捜索してもらうことはできないかな? さすがにこの暗さの中敵がいるかもしれない森の中へ入るのは自殺行為だ」

「そうだね。ルヒルは飛行できる分体力の回復に努めてもらいたかったけど、そうも言ってもいられないみたいだしね」


 そう言いながらたまちゃんは立ち上がり、愛竜のルヒルのもとへ歩き去っていった。それを見送った柚月とこはくは、今なお真剣な表情で錬金窯とにらめっこをしているさくちゃんの方へ向き直った。


「さくちゃん、話は聞こえていたかな? 僕たちはかっちの捜索に向かうけど、入れ替わりでかっちが現れないとも限らないからここに残っていてほしい」


 さくちゃんは真剣な表情のまま顔を上げ分かったと返事をしようとしたのだろうが、その際にまた魔力を注ぎ込む量を間違えたのか、錬金窯が再度小さな爆発を起こし黒い煙を上げたのだった。

~おもちろトーク~

さくちゃん「なんでこんなに爆発するの?」

こはく  「元気だしなって! オムライスがチャーハンになったわけじゃないんだから」

たまちゃん「そこ、どや顔で言うとこじゃないんよ」



リアプロをお読みいただきありがとうございます。

さてさて、今回のリアプロいかがだったでしょうか?(^^)/

新しいキャラクターがどんどんと出てきており、戸惑っている方もいるかもしれませんね(;^_^A

時間との相談になりますが、キャラクター紹介なども投稿できればいいなと考えております♪


私事ですが、最近の悩みとしてはやはり次の仕事のことですね(汗)自分はどういった目標をもって何がしたいのか。とある方のアドバイスに、自分の中で答えが出ないままです((+_+))焦っても仕方がないというのは分かっているのですが……(;´∀`)


いつも、いいねや評価、ご感想など本当にありがとうございます! 皆様の温かな応援が執筆するうえでの大切な意欲につながっております! 今後もリアプロをよろしくお願いいたします(*'▽')

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