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~姫の救出~

 ルナールの作戦を要約するとこうだ。まず城の内側へけいてぃ―率いる部隊が侵入し敵を内側から混乱させる。


 その間に、かっち率いる部隊には姫様救出作戦へ動いてもらう。ルナールが掴んだ情報によると、彼女は西の離宮に捕らわれているようだ。彼女が今現在どのような状況下に置かれているかは掴めていないが、少なからず生きているという情報は確かな筋から得られた。


 そして、その作戦が成功し、姫様の身柄が確保されたと同時に、城門から場内へ入り制圧する。内側であらかじめ混乱が生じていれば、多少なりとも奪還の成功率は上がるはずだ。


「みんな、予想される通りかなりの激戦となるだろう。だからこそのお願いだ。死ぬな! 誰一人欠けることなくまた皆で笑い合おう! 今ここにいる者、すでに作戦を決行してくれている者、皆どこにいても心は一つだ! 俺たちが一つでいる限り、恐れる物は何もないと信じている。リッターオルデンの名のもとに」


 ルナールが声を張り上げると、それに呼応し皆興奮したように叫び声をあげる。こうしてリッターオルデンとしての初めてにしては、城の奪還&救出作戦というとてつもなく難しい作戦が決行されたのだった。






 少し肌寒くすらある空気を震わせて虫の声が辺りにこだまするなか、空には満月がとても大きく顔を覗かせているが、かっちが疾走している森の中にはその明かりすら届かない。それゆえ辺りは目と鼻の先しか見えない程に暗い。


 だが、かっちはなんの迷いもなく乱雑に伸びた木々の間を縫うように走る。まるでそこに何があるのか分かっているかのように。いや、彼女は分かっているのだ。かっちは口に咥えた小さな笛を一定の間隔で吹いていた。


 その笛はからは、常人には聞こえない鋭い超音波のような音が出ていて、かっちの一族はその超音波が障害物に当たって跳ね返ってきた音を聞き分けることが出来る耳を持っている。正直この技はリッターオルデンのメンバーでいえばかっちにしか扱うことしか出来ず、こういった条件下では彼女の右に出る者はいない。


 そんなかっちをいきなり襲うものがあった。一本のナイフが彼女の行く先からかっちめがけて音もなく放たれたのだ。鋭く細い物体になるほど超音波の跳ね返りは小さくなる。かっちが気が付いた時にはナイフが目の前まで迫り来ていた。


 そのナイフを寸でのところで顔をそらし避けることに成功したが、足場もそれほど良くないため勢いがついていたかっちは、バランスを崩して斜め前へ転がるようにして受け身をとりながら、素早く起き上がりざま目の前の身体が隠れるほど大きな木の影へ背中を預ける。


 アサシンであるかっちはこの程度走ったくらいでは息は上がらないし、心臓も至って正常だ。だが、命を狙われているという緊張感が彼女の心臓をきゅっと締め上げる。


 まるで誰かに心臓を鷲掴みにされているかのような息苦しさを覚える中、腰にぶら下げた皮の鞘からナイフを取り出す。取り出した時に気が付いたのだが、手にも嫌な汗をじっとりとかいていて、今にもナイフを滑って落としそうだ。


 かっちは、胸元にナイフを握り、構え、息をひそめる。枯れ葉を踏む音や何かが動くような小さな音を聞き逃さないために。だが、いくら聞き耳を立てても物音一つしない。それどころか、虫の声なども一切聞こえないのだ。


 これは何かがおかしい。そう感じたかっちはとっさに動こうとしたのだが、敵が一枚上手だったようで、何が起こったのか理解できぬままかっちの意識はそこで闇に飲まれ消えていったのだった。





 

 ルナールに指示を出され、姫様を助けるべく『こはく』は一足先に離宮近くの森の中にある崩れた廃墟の中で火をおこし、仲間たちと暖を取っていた。


 こはくは、パラディンだ! 名前の通りの琥珀色の髪と瞳に、可愛らしい笑顔をもった彼女の身体には、パラディンと称されるにふさわしい銀の鎧をまとっている。


 彼女の愛馬であるエクウスは、焚火から少し離れた場所で草を食んでいた。こはくは、愛馬であるエクウスを優しく撫でながらぼそりと呟く。


「店長、無理をしないといいけど……。いつも何も言わず突っ走っちゃうんだよなー」


 撫でられたエクウスは優しい瞳を少し細め、されるがままになっている。撫でられるのが心地いいのだろう。


 店長と言うのはルナールのことだ。なぜ店長と呼ぶのかについては昔、ルナールが喫茶店の店長を上司の無茶ぶりにより任された経験があったからだ。もっとも、喫茶店と言うより居酒屋に近いものと化してしまったという裏話があるのだが、それはまた後日語るとしよう。

~おもちろトーク~

かっち 「暗闇からナイフが飛んでくるなんて聞いてないっすよ」

かっち 「これは、ルナールに報酬の上乗せをしてもらわなきゃっすね」

ルナール「へっくしょい!!!」


リアプロをお読みいただきありがとうございます。

アサシンであるかっちを襲ってきた敵の正体はいったい誰なのか!? 無事に仲間のもとにたどり着くことが出来るのか!? 今後の展開が楽しみな一話でしたね(^^)/


ここ数日、アレルギーで目が痒い……目が、目がーーーっ!!!

皆さんアレルギーへの対策などどうされていますか? 良ければ感想覧などからお気軽にお教えください。


今後もリアプロをよろしくお願いいたします(*'▽')

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