第1戦:さくら、挑みます!(47)
第1戦の47を公開します。
1時間遅れ、申し訳ありません。
ちょっと苦戦してまして。。
その分はさくらVSフィナスのバトルで楽しんで頂けると思っています。
よろしくお願い致します。
(17)
『速度増加、レベル5!』
速度を上げた さくら が先手を取った。
〔MC〕「先に動いたのはー、さくっらもち選手だー!
一直線ー、突っ込んだー!」
さくら の右拳がフィナスの顔に迫る。
のを、
すっ
と体をずらして右手で逆手に掴み、腋に左手を添えると、受け流すように引きながら、右腕を捻った。
さくら の体が、
ふわっ
と半捻られ空が目に入った、と思ったらそのまま背中を床に向かって落とされていく。
のを、足を使って強引にさらに半分捻り、左手と両足で着地し、強引に右腕をフィナスの手から引き抜いて、素早く後ろに飛んで距離を取った。
〔MC〕「おおっとー、初手から激しい攻防だー!
フィナス選手の技をー、さくらもち選手が強引に抜け出したー!」
『すごいです。
一瞬重力がなくなった感じがしました。
今のが”合気舞踊”なのですね。』
フィナスの技は日本舞踊と合気道を組み合わせた「合気舞踊」。
艶やかに舞い、翻弄する姿から「妖艶舞姫」と呼ばれていた。
映像記録を見て分かっていたが、実際に受けてみると想像以上だった。
『とりあえず、作戦通りに進めよう。
速度増加、レベル7!』
速度を2段階上げ、一瞬でフィナスの前に踏み込み、下から顎を狙って伸び上がりながら右拳を突き上げた。
『ほう、なかなか速いでありんすなぁ。
けど、足りてないでありんす。』
フィナスは焦る気配もなく、
すっ
と左斜め前に動きながら右手で さくら の右手首を掴んで押し下げて、左手で腰をすくい上げた。
さくら の体が、
クルっ
上下の向きを変えられ、頭から床に落とされそうになっていた。
『やばいです!』
さくら は意識を集中し、飛行能力でなんとか一瞬だけ体を空中で止めた。
その間を使って両腕を先に床に着けた。
落ちる力を腕で吸収し、顎を首の付け根に付けて後頭部と肩を床に着けながら体を縮め、前転を途中で止めた様な体勢になった。
その状態から体を一気に伸ばしながら半分捻り、両足でフィナスのお腹を蹴りとばした。
うっっ!!!
フィナスはうめき声を上げて吹っ飛び、HPが1/4程減らされた。
〔MC〕「うおおー、目まぐるしい攻防だー!
フィナス選手のいなしをー、さくらもち選手が受け流しー、攻撃に繋げたぞー!
フィナス選手ー、予想外の反撃で吹っ飛ばされたー!」
着地した さくら はすぐさま追い打ちを掛けた。
フィナスはお腹を押さえながら、ゆっくり立ち上がっている。
『今、空中で止まったでありんす。
こやつ、"特殊タイプ"だったでありんすか。』
ふらついているフィナスに さくら が迫ってくる。
今の状態では体捌きでは避けられない。
そう判断したフィナスは左手を後ろに回し、帯に挟んでいた物を抜き取って広げた。
さくら はフィナスの少し手前で踏み切り、前方宙返りかかと落としで攻撃した。
けれど、その攻撃はフィナスに当たらしなかった。
フィナスの頭は2つの扇で隠されていた。
両手に持っていた扇で さくら を押し返す。
後方宙返りして着地した さくら は後ろに飛んで距離を取った。
「まさかこんなに早く使わされるとは思わなかったでありんす。
あなた、かなりのやり手でありんすなぁ。」
余裕の表情でフィナスが発した。
〔MC〕「こっれがー、フィナス選手の隠し技かー!
黒白2つの扇がー、紐のような物で繋がれているー!
こっれでー、どーんな攻撃をするんだー!」
フィナスの新技に しゃべ九郎が興奮気味にまくし立てた。
『あれがフィナスさんの新技なのですね。
近接武器なのでしょうか?』
さくら が近付くのを躊躇っていると、フィナスが扇を閉じて、
ヒュン、ヒュン、ヒュン!
ヌンチャクのように振り回し、風切り音を響かせた。
〔MC〕「こっれはー、ヌンチャクなのかー!
フィナス選手ー、振り回す姿も妖艶だー!」
そしてフィナスが片側の扇を さくら目掛けて振り飛ばした。
シュン!
風を切り、黒い扇が さくら に向かって飛んで行き、
ゴス!
咄嗟に防御した さくら の腕にぶち当たり、HPが2割ほど減った。
「今のは、遠距離攻撃!?」
戸惑う さくら の胸の内を見透かしたかのように、
〔MC〕「なんとー、ヌンチャクを繋いでいる紐が伸びたー!
これはー、遠近の攻撃とー、防御を兼ね備えたー、完璧な武器だー!
さくらもち選手はー、これをどうやって攻略するのかー!」
しゃべ九郎が解説してくれた。
『フィナスさんの武器、すごくすっごくすごくやっかいです。
こんなのどうすれば。。』
弱気になっている さくら に、
「あなた、ええとこまで来てるでありんす。
けんど、うちにはちょいと届かんかったでありんすなぁ。」
フィナスの言葉が追い打ちを掛けた。
そして、2つの扇を別々に動かして、さくら に連続で攻撃し始めた。
『速度増加、レベル7!』
速度を上げて移動するも、扇は的確に さくら に迫ってくる。
防御して大きなダメージにならないようしているが、徐々にHPが減っていく。
〔MC〕「フィナス選手のー、怒涛の連続攻撃でー、さくらもち選手は防戦一方だー!
このまま手出し出来ずー、やっられてしまうのかー!」
しゃべ九郎がフィナス優勢を高らかに発し、さくら のHPが残り半分になった時、
「もっちゃ〜ん、お待たせや〜。」
観客席の下、闘技場に通じる扉が開け放たれ、ひまわり が駆け込んできた。
「る〜ちゃん、来てくれた。」
さくら が涙を滲ませ、笑顔で呟いた。
〔MC〕「おおっとー、ここでヒラソル嬢の登場だー!
さくらもち選手にー、逆転の目だー!
これでー、まっすますヒートアップするぜー!」
ひまわり は急いでセコンドスペースに上がると、
『もっちゃん、遅れてごめんな〜。』
さくら の脳内に ひまわり の声が響いた。
『遅いよる〜ちゃん。
心配、したん、だからぁ。。』
涙声の さくら に、
『説明は〜後でするから〜。
絶対に〜勝つで〜。』
ひまわり が勇気を与えた。
溢れそうになる涙を腕で拭い止め、
『うん、わかってる。
あの武器、やっかいなんだよ。
攻略出来る?』
さくら が問い掛けた。
フィナスの武器を見た ひまわり が、
『まかして〜。
もっちゃんは〜レベル8で〜攻撃してな〜。
3分で〜なんとかするから〜。』
しっかり答えた。
『それじゃ、頼んだよ。』
『おっけ〜や〜。
ほんなら〜こっからが本番やで〜。』
2人の思いが重なり、
『速度増加、レベル8!』
さくら が速度を上げてフィナスに向かって行った。
如何だったでしょうか?
楽しんで頂けてたら嬉しいです。
フィナスの武器、難産でした。
多分、今までにないのでは?と思ってますが。
他にあったらすいません。
そんなフィナスの武器をひまわりが!?
次回は試合後半。
さくらに勝機はあるのか?
次回は水曜の13時更新予定。
よろしくお願い致します。




