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-Re:ika-警視庁 恩寵刑事部 特殊捜査課 通称 「零課」  作者: 灯火 由夢葉
第二幕 第一章 夢葉の新たな戦い
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49 旅を終えて

 このストーリーはフィクションです。登場する人物や団体と関係はありません。又、一部性的な描写がございますのでご注意ください。そして、この作品は日本の歴史や神話を基にした構成があり、一部の方々に怒られそうな内容が記載される場合がございますので、先に謝ります。申し訳ありません。

 「やはりここに来ると思ったよ。Z」

 「……その口調。君は神楽炎司の方か。君は必要ないからとっとと変わってくれ」

 Zは訳の分からないことを言っている。炎司は話を続けた。

 「口ききたくないとさ。それより……」

 「いや、その先を言わなくていい。答えは出ている。金輪際、協力はしない。それは以前に出た結論ではないか」

 Zはそう言った。炎司は何とか説得しようと、口を開いた。

 「でも、俺たちが協力しないと、奴には……」

 「もう無駄だよ。……興覚めだ。“妖刀 ティーチ”は君にやるよ」

 Zはそう言うと、指を鳴らした。すると、炎司の目の前に古びた宝箱が現れた。

 「あまりむやみやたらに開けるなよ。想像以上にそれ厄介だから」

 Zはそう言い残し、消えていった。

 炎司はスターライトの切り落とされた腕を拾い上げて、スターライトの元へ向かった。スターライトは気絶している。

 「あれは次元そのものを斬ってるから、血は出てないすね」

 炎司は独り言の後、左目の眼帯を外した。目が緑色に輝いている。

 「痛いか分かりませんが、繋げます」

 炎司は傷口にピタリと腕を合わせると、“刻”の力を使った。腕は数分前の状態となり、元通りになっていた。

 

 数十分後、スターライトはすぐさま医療機関に搬送された。スターライト以外の負傷者は数名で、それ以外の大きな被害は風間が乗っていた船だけだった。

 風間は擦り傷程度の傷だったので、軽い処置で済んだ。病院の外では、深くフードを被った炎司と大道寺(だいどうじ)海人(かいと)が立っていた。

 「大丈夫でしたか?風間さん」

 海人は風間を心配した様子で、駆け寄った。

 「ああ、心配かけたね。それより、さっきはありがとう。炎司君のお陰で助かったよ」

 炎司は少し照れた様子だった。

 「いや、大事にならず良かったです」

 「それより、さっきのZとかいう奴の恩寵どうなってんだ」

 海人がそう言うと、炎司は頭を掻きながら言った。

 「“恩寵”とは少し違うんだよな……。奴が使うのは“神通力(じんつうりき)”。その名の如く神の力なんだ。まあ、それも多少違うんだけど。まあ簡単に言えば、全てを無にする恩寵って考えればいい」

 「まあ、詳しい話は戻ってからにしようか」

 風間の提案を呑んだ二人は、風間邸に戻っていった。


 夢葉たちはイギリスで、風間たちはカリブ海で、事件に巻き込まれたが、事なきを得た。

 どうやら、夢葉たちの事件は日本でも報道されているようで、エクスカリバーの噂も一気に広まっていた。

 「……何はともあれ、君たちが無事で本当に良かった」

 風間はコーヒーを飲みながら言った。

 「それはこっちの台詞ですよ、風間さん。帰ってきたら風間さん怪我してたんですから、心配しましたよ」

 王がそう言うと、風間は苦笑いした。

 「あはは、済まないね。こっちも色々と事情があってね。それより、エクスカリバーはどうしたんだい?」

 風間がそう言うと、王は首元のネックレスを見せた。

 「何故かこんな感じで、コンパクトになるんですよね。本当に不思議な剣ですよね。それより、“歴史に残らない名刀”をもう二本ゲットしたってのは、本当ですか!?」

 王がそう言うと、風間は頷いた。

 「今は見せられないが、本当だ。だから、計画も少し早くなる。3日後、日本を発とうと思う」

 風間の真剣な様子に、二人は心して頷いた。

 「そこで、新しい仲間を紹介したいと思う。待たせたね」

 風間がそう言うと、扉の向こうから誰かがやって来た。そこにいたのは、海人であった。

 「海人!?どうしてここに?」

 夢葉がそう言うと、海人の元へ駆け寄る。

 「実は少し前から風間さんと交友があってね。それで今回のことにも協力をお願いされてね。それより“彼”のことは何も言わなくて……?」

 海人が風間にそう言うと、風間は静かに頷いた。

 「海人君は、君たちの飛行機の手配や、その他諸々の手続きをしてもらっていたんだ。これからはこの4人で行動をする。風間君が制作した砕氷船でむかうよ。今のうちにしっかり休んで、準備してくれ」

 風間がそう言うと解散し、夢葉は海人の元へ向かった。

 「何で黙ってたのよ?」

 「悪いね。そもそもこの話が来たとき、まだ君の名前はなかった。だから、君を知ったのもここ最近のことなんだ。だからお互い様だろう」

 海人がそう言うと、夢葉は微笑んだ。

 「変わらないね。貴方らしくて素敵よ。……。それより少し気になったことがあるんだけど。私たちが知らない人、海人知らない?」

 海人は夢葉の言っていることの訳が分からず、首を傾げた。

 「……ベストロンと戦って頭でも打ったのか?取り敢えず今日は寝てな」

 海人はそう言って、急いで歩いていってしまった。


 その夜のことだった。皆が寝静まった頃、風間は炎司の元へ訪ねた。

 「ちょっと良いかな?」

 風間がそう言うと、炎司は快く部屋の扉を開けた。

 「どうしたんですか?」

 「ちょっと聞きたいことがあるんだが……。君が言っていた“歴史に残らない名刀”の中にある天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)って、これ嘘だよね?」

 風間にそう言われた炎司は少し黙り込み、ゆっくりと口を開いた。

 「……訳を話しても良いですか?」

 風間はゆっくりと頷いた。炎司は話を続けた。

 「先ずは、俺が天叢雲剣を手に入れるところから話しますね」

 それは、丁度一週間前ほどのことだった。

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